そこが壞される 走り進んで行く そこへ固り着く 防衞のコンクリートとなる 前衞隊も後衞隊も看護隊もない 凡てを自分達一切で引き受けねばならなぬ血よ 次ぎから次ぎへ 傍目(わきめ)もふらず 自暴自棄にならず 勇氣に充ちて土臺となり合つて死滅して行く血よ お前は消へ お前は微笑む血よ。