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われら最後まで僞善者ウソツキ 附燒刃 文無しと云はれやう
われら彼等から惡罵されるのは一つの誇りだ
われら彼等から憎惡されるのも一つの誇りだ
むしろ百の上に百を重ねさせろ

それが何んであらう共それらは屑の吹き溜のつぶやきであり
われらの行く道をかこむ中間者インテリ空鐵砲からづつにすぎないのだ
敵は何處に 敵はただ眞正面に闇の如く立ち實彈の引き金に手をかけてゐる
われらの生活は何處に われらはその敵の前に眞向つてゐる
われわれは只この距離を渡り切らう。