我等の手に歸つて來た友は それは死体であつた 血肉の友よ ふかく眠れ! わが意志よ ぎりぎりと目醒め來れ 一切の文句はすでに絕たれてゐるのである。 (村木源次郞に)
斷 片 5
空に心臟の肉片がある もうすつかり黑く星のやうにこびりついてゐる 誰も一人 空髙きギロチーヌに默々と死を迎へて行つた彼を忘れてゐる (古き同志に)