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お聞き及びになつたのて、領主相模守を祀つたのである。

△瀧蔵神社 村社瀧蔵神社は千葉寺字久保臺に在る古い社で、海津見命を祀り、境内には八神、稲荷、厳島、三玉、大杉、三峰、八幡、道祖の八ツの祠がある。

△香取神社 仁和元年九月二十五日の勧請だと云ふから千葉神社の創立よりも百五十年も前で、院内に在り、地民之れを千葉神社地主の神と稱してゐる。

△其他 穴川道祖社 千葉町字穴川區に三百坪許りの境内を有してゐるが、無格社で祠は小さい。祭神は衞彥神、文政九年九月八日の勸請である。

神明社 市場區に在り、文明元年正月廿日の勧請で、天照皇大神を祭る。

天神社 場所は字新町區、文治元年九月廿五日の勧請で、境内は百七十坪餘ある。

八坂神社 字横宿區にあり、祭神は素盞雄命、何年頃建てられたのだか今は不明である。

二厳島社 寒川神明下及び下池尻に各石祠に祭られてゐる。


◯市川の湯の壹銭、若くは壹銭壹厘なるに、ながしの八厘は東京にくらべて、釣合はぬ事なり。出て来りたる三助の年六十とばかりにても、巳に異なるを重ね異なるは、女なり、ばゞ様なり。かの大金のおきくならねば、これは比方より薄気味わるきまゝ、お断りを申しぬ。

○おなじく市川の理髪店にて、組合の直段附なるものを見たるに、苅込いくら、顔剃いくら子供いくらの末に、僧呂四銭とありしは、勿論侶なるべし。これは坊様の謂にあらず坊主頭になるの義なり。(緑雨ーひかへ帳)