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を說明することを得べけんにと。されど他國語を借りて語る者は、只だ其意の達するを以て自から足れりとせずんばあるべからず。

 書中予の說明する所、皆其對比の例證を歐洲の歷史文學に藉るは、蓋し此れに由つて海外の讀者をして其知解に資すること、必や少からざるべきを以てなり。

 予の言の、宗敎問題及び敎役者に及ぶもの、縱令他の之を目して侮蔑嘲罵に陷るものなりとすることありとも、予は信ず、予の基督敎に對する態度の之が爲に疑題となる勿らんことを。予が同情を表する能はざるものは、即ち基督の敎訓の光明を翳遮する傳道の形式なり。予は心に書かれたる律法を信じ、又た基督の敎にして、新約全書を通じて吾