夏
世の中や湖水にうかぶ波の上
更衣
一つ脫いで後ろに負ひぬ更衣
卯月の末庵にかへりて旅のつかれをはらす
夏衣
夏衣いまだ虱をとりつくさず
杉風生夏衣いと淸らかにして贈りけれぱ
いでや我よき衣着たり蟬衣
夏紙衣
辨慶は夏も紙衣の羽織哉
留別