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    春の夜は櫻に明けてしまひけり

    歌詠の先達多し山櫻

     句空への文に

    羡まし浮世の北の山櫻

     吉野にて

    山櫻瓦ふくものまづ一つ

     水ロにて二十年を經て故人土筆に大仙寺に逢ふ

    命ふたつ中に活けたる櫻哉

    櫻狩きとくや日々に五里六里