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へることありきのふは夢と過ぎて翌はいまだ來らず只生前一樽のたのしみの外にあすはといひくらして終に賢者の譏をうけぬ

    淋しさやはなのあたりの翌檜

     葛城の麓を過ぐる時

    猶見たし花に明け行く神の顏

    鶴下りて七日花見る麓哉

    或は花咲いて七日鶴見る麓哉

    暫くは花の上なる月夜哉