Page:Basho Haiku Zenshu.djvu/44

このページは校正済みです

     大和草尾村にて

    花の陰謠に似たる旅寐哉

    花の陰硯にかはる丸瓦

     宗鑑守武負德は風雅の天工をうけ得て心匠を萬歲に傅ふ此陰に遊ばんもの誰か俳諧をあふがざらむ

    月花のこれやまことの主だち

     酒のみ居る人の畫に

    月花もなくて酒のむひとり哉