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    あこくその心は知らず梅の花

    梅さくや臼の挽木のよき曲り

    旅人の寐てから霞む野梅哉

     秋風が鳴瀧の山家を訪ふ

    梅白しきのふや鶴を盜まれし

    世に匂へ梅花一枝の鷦鷯

     伊賀の山家に雲丹といふものあり土の底より掘り出て薪とす黑色にして惡き匂あり

    香に匂へ雲丹掘る岡の梅の花