Page:Basho Haiku Zenshu.djvu/21

このページは校正済みです

雲雀

    雲雀より上に休らふ峠かな

    原中やものにもつかずなく雲雀

    長き日を囀り足らぬ雲雀かな

    高足のあとや雲雀の眞一暮

     遁世の時

歸雁

    雲と隔つ友かや雁の生別れ

    盃に泥な落しそ村燕

    壁土の家する木曾の燕哉

    煤ぼりて埃たく家になく燕

雀子

    雀子と聲鳴きかはす鼠の巢