紙衣にも霜や置くかと撫でゝ見し
あてもなくうつや霜夜のそら砧
杜國が庵を尋ねて
さればこそあれたきまゝの霜の宿
霜置きて衣片しく捨子かな
から〳〵と折ふし凄し竹の霜
鎌倉にゆく人を送る
霜を踏んで踸跛ひく迄おくりけり
貧山の釜霜に啼く聲寒し
夜すがらや竹氷らする今朝の霜