長嘯の塚もめぐるか鉢叩
松風や犬のついたる鉢叩
餠
餠を夢に折り結ぶ齒朶の草枕
有明も三十日に近し餠の音
餠搗くや都の町の朝月夜
年忘
年忘三人寄りて喧嘩かな
乙州が新宅に春を待ちて
人に家を買はせて我れは年忘
年忘流るゝ年の淀ならむ
せつかれて年忘する機嫌哉