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陽炎

    入りかゝる日も絲遊の名殘哉

     室の八島にて

    絲遊に遊びつきたる烟哉

     伊賀國阿波庄新大佛にて

    丈六に陽炎高し石の上

    枯芝やまだ陽炎の一二寸

    陽炎の我が肩に立つ紙衣哉

    陽炎や柴胡の原の薄曇

春雨

    春雨や蜂の巢傳ふ屋根の洩

    春雨や尙しをれたる破れ座具