高田醫師細川靑庵にて
藥欄にいづれの花を草枕
芒
風妖けて芒に夜の雨凄し
毒海長老我が草の戶にして身まかけりけるを葬りて
何事も招き果てたる芒かな
蔦
棧や命をからむ蔦かつら
蔦の葉は昔めきたる紅葉哉
閑人盧牧亭をとぶらひて
蔦うゑて竹四五本の主哉