Page:Basho Haiku Zenshu.djvu/151

このページは校正済みです

木芙蓉

    霧雨の空を芙蓉の天氣哉

    日のあとの夕顏黑し紅芙蓉

     遊女畫讃

    枝ぶりの日にかはる芙蓉哉

    菎蒻と柿と嬉き草の庵

     斗休亭にて

    祖父と親其子の庭や柿蜜柑

    澁柿や一口は喰ふ猿の面

    里深く柿の木持たぬ家もなし

    秋風の吹いても靑し栗の毯