鴫
刈跡や早稻がた〴〵の鴫の聲
稻雀
稻雀茶の木畠や逃げ處
渡鳥
目にかかる時や暫しの渡り鳥
世渡りや渡りくらべて渡り鳥
歸燕
ゆく燕また來る芽張る柳迄
花に來て花野にかへる燕哉
高瀨の漁火といふ題を得て
河鹿
篝火に河鹿や浪の下むせび
鮭
鮭馬のかげ見ん關の渡し舟
江趣
江趣ありもやすらん不二の湖