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     あるじは夜遊ぶことを好みて朝寐せらるゝ人なり宵寐はいやしく朝起はせはし

    面白き秋の朝寐や亭主振

    夜步行にから櫓の音や浦の秋

     信濃なる坂木の橫吹といふところにて乞食のいねたるを見て

    起きな起きば浮世の秋を見ん

七夕

    七夕の逢はぬ心や雨中天

    七夕や秋を定むるはじめの夜