このページは検証済みです
爛れ眼のカンナの凝視にたへかねて黄金蟲は真黒く日輪に躍りこむ
手にのこるけだものの香のけうとさは真紅にかはる海を想へり
夕まけて
秋ふかきもののはるけさ雲に死ぬ海月の笠の碧きをも見つ
誰からも愛されたくない悲心の夜無花果に照る月をさげすむ
木犀の銀の音いろにさりげなき羞らひの
そんなことちつともないと言ふ
木霊
いつせいに
爛れ眼のカンナの凝視にたへかねて黄金蟲は真黒く日輪に躍りこむ
手にのこるけだものの香のけうとさは真紅にかはる海を想へり
夕まけて
秋ふかきもののはるけさ雲に死ぬ海月の笠の碧きをも見つ
誰からも愛されたくない悲心の夜無花果に照る月をさげすむ
木犀の銀の音いろにさりげなき羞らひの
そんなことちつともないと言ふ
木霊
いつせいに