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跫音をぬすむおとなひ夜もすがら簷をめぐりて我をうかがふ
わが窓にともし灯ばかり遺る朝をけだものどもはもう知つてゐる
軌跡
残された私ばかりがここにゐてほんとの私はどこにも見えぬ
このやうに空の明るい今日がある苑に花無き季節のはてに
大空のくろくかがやくなかに来て近づくものをなべて忘れぬ
ヒヤシンス香にたつ宵は有るかなき
寄りあひてものを啖へる人間の皆いちやうにしあはせらしき
風の夜はけだものどもに吠えられて
さざめきは鍵穴へ
跫音をぬすむおとなひ夜もすがら簷をめぐりて我をうかがふ
わが窓にともし灯ばかり遺る朝をけだものどもはもう知つてゐる
軌跡
残された私ばかりがここにゐてほんとの私はどこにも見えぬ
このやうに空の明るい今日がある苑に花無き季節のはてに
大空のくろくかがやくなかに来て近づくものをなべて忘れぬ
ヒヤシンス香にたつ宵は有るかなき
寄りあひてものを啖へる人間の皆いちやうにしあはせらしき
風の夜はけだものどもに吠えられて
さざめきは鍵穴へ