このページは検証済みです
木ずゑには白磁の叡智ながれたりみ冬八旬地はきしみつつ
盲点に墜ちてはつもる揚羽の蝶日ごとにわれを
石の間にうろこの匂ひ青みきてどくだみ草もよみがへるなり
日にみだすコリーの毛並口笛は窗にかげろひヒヤシンスは黄に
ガラス窗たかく
春冷
ひとしきり野をかけめぐる錆びた手は日の窗かけの陰に絞られ
海にくれば小鯛もあをしわが肉の刺ことごとくぬけさる
海鳥はいまだ遊ばず朝潟にねむる小蛸は人にとられぬ
木ずゑには白磁の叡智ながれたりみ冬八旬地はきしみつつ
盲点に墜ちてはつもる揚羽の蝶日ごとにわれを
石の間にうろこの匂ひ青みきてどくだみ草もよみがへるなり
日にみだすコリーの毛並口笛は窗にかげろひヒヤシンスは黄に
ガラス窗たかく
春冷
ひとしきり野をかけめぐる錆びた手は日の窗かけの陰に絞られ
海にくれば小鯛もあをしわが肉の刺ことごとくぬけさる
海鳥はいまだ遊ばず朝潟にねむる小蛸は人にとられぬ