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が叛逆を試むるに至るまでは、無代償にて奴隸を解放するは、二百年間特定の人に一定の收入を成せし財產を沒收することとなり、頗る正義に反すと爲せり。ペンシルヹーニア州の代議士井ルモット氏が、新に米國の屬領となるべきものに關する法律に附加せんとして提出せる動議、即ち――「奴隸若くは强迫勞働の制度は…屬領の管內に存するを許さず」……所謂「ヰルモット但書」として知られたる動議に對して、リンコンは四十二回の賛成を表せりといふ。道義の上より觀れば、奴隸の制度は罪惡也。經濟の上より觀れば、國民繁榮の大敵也。奴隸か自由か、二者其の一に歸着せざるベからずとの彼が意見は、所謂「イリノイス」討論として知られたる大