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ものは、眞に聯邦同盟の完成に在り、後世子孫の安寧福祉を保するに在り、而して此等をして有効ならしむる爲に、總てのテリトリーズより一切奴隸を排除すべき權力を中央政府に委ぬることも、亦誠に諸公の眞意なりしことを、彼は最も能く痛論せり。若し奴隸全廢を標榜せる共和黨の大統領にして當選せば、南部は分離して別に一聯邦を組成すべしといふ南部の威迫に對しては、彼は情深き心を以て之に反對せり。正義と自由の愛とに充ち滿ちたる彼の良心が、活氣を全身に喚起したる時、彼は聽衆に訴へて曰く、當面の爭は、正と不正との爭也。此の爭に於て吾人が尊貴にして冒すべからざる政治上の目的を達するまでは、如何なる反對、如何なる威迫、