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が願の一なりき。』ジヤファソン亦此の制度に關して曰く『正義は神なるを思ふ時、余は我國の爲に戰慄す、神の正義の安からざるを思ふ時、余は我國の爲に戰慄す。』フランクリンの如き、アダムスの如き、ハミルトンの如き、パトリック・へンリーの如き、皆此の制度に反對したる人也。妥協は往々にして政界不可避の罪惡たるが、米國憲法も亦一種の妥協によりて成立せり。憲法は、已に諸州に於て認められたる奴隸の制は之を認め、勵行せらるべき奴隸輸入禁止の法律も、二十ケ年の延期を許すこととなりて成立せり。特に記憶すべきは、奴隸の逃走を取締る嚴重なる法律の設けられたることなり。是れ實に後の爲に禍を遺すものにてありき。され