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〳〵聞覚へたり。此度御 なされたる かさねが さきの与右衛門。やもめにて し時。 より 妻をめとる。その女房 一人つれきたれり。その子の はめつかいててつかいで。びつこにて候ひしを。与右衛門がいふ やう。かくのごとくのかたわもの。 して何かせん。 で にもくれよといへば。 のいふやうは だにあきし 此子をば。たれの人かめくまんやといへば。与右衛門か はその方共に出て と。 せめて けるゆへ。 が思ふやう。子を るふちはあれ共。 を る なしとて。只今かれが申 りかてつみにつれ行 の より。川中へなげこみ。 とにかくと れは。与右衛門 もうちうなづき。それこそ女のはたらきよとて。中よく 月日を りしが。 に其年 し。 を す。 あげそだて見てあれば。めつかいてつかい ちんばにて。おとこ女は れども。 は同しかたわ もの。むかしの は の をめぐると しが 今の は の をめぐるぞやと。 どもの一つ はなしにいたせしを。たしかによく へたり。さてその かたわ は先与右衛門が なるゆへに。すてもやらて し。先度の かさねとは。此かたわ娘の事 なるぞや。さて此かさね し。 とも て。 と なりしを。代〻 の家をつぶさしとて。 のあ
はなしを。よく