Page:国体論及び純正社会主義 帝国図書館 北輝次郎寄贈本.pdf/17

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はするべからさるなは、開放せられたる天地に論議しつゝある學者等の想像し得ざるべき筆端の拘束なり。爲めに學者階級どの對抗に當て土俵の七八分までを譲輿し、時に力を極めて搏たんとしたる腕も誠に後へより臂を制せらるゝを常とす。加ふるに今の大撃数授輩の或者の如きは口に大學の紳聖を唱へながら、権力者の椅子に縋り哀泣して掩護を求むるに至つては如何ともすべからざるなり。權力者にしてこの醜態を叱斥せざる間は決して思想の濁立なし。

 社會民主々義を讒誣し、國髄論の妄想を博播しつゝある日本の代表的學者なりとして指名したるは左の諸氏なり。故に本書は社會民主々義の論究以外、一は日本現代