默示録 (ラゲ訳)

<聖書<我主イエズスキリストの新約聖書

『公敎宣敎師ラゲ譯 我主イエズスキリストの新約聖書』公敎會、

1910年発行

〔ローマ・カトリック訳〕

ラゲ訳新約聖書エミール・ラゲ(Emile Raguet,MEP)

默示錄

第1章

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1イエズス、キリストの默示もくじすなはかならすみやかるべきことそのしもべたちあかさしめんとて、かみはイエズスにたまひ、イエズスまたその使つかひつかはしてそのしもべヨハネにしめたまひ、 2ヨハネはかみ御言おんことばしようし、またイエズス、キリストの證明しようめいたまひしことすべおの目擊もくげきせしことしようしたるものなり。 3この預言よげんことばかつきて、これしるしたることまもひとさいはひなり、ときちかければなり。 4ヨハネ[せう]アジアにある七敎會けうくわいに[書簡しよかんおくる]。ねがはくはげんましまし、かつましまし、かつきたたまふべきものより、またその玉座ぎよくざまへる七れいより、 5またイエズス、キリストより、恩寵おんちよう平安へいあんとをなんぢたまはらんことを。すなはちイエズス、キリストは忠實ちゆうじつなる證者しようしや死者ししやうちよりさきだちてうまたまひしもの、地上ちじやうわうたちきみましまし、われあいたまひ、御血おんちもつわれつみよりきよたまひ、 6われもつそのちちにてましまかみためくに祭司さいしたまひしものにして、光榮くわうえい權威けんゐこれりて世々よよかぎりなし、アメン。 7かれくもりてきたたまふ、すべてのおよかれさしつらぬきし人々ひとびとこれん、地上ちじやう萬民ばんみんかれゆゑなげかん。しかり、アメン。 8げんましまし、かつましまし、かつきたたまふべき全能ぜんのうかみにてましましゆのたまはく、われはアルファなり、オメガなり、はじめなり、をはりなり、と。 9なんぢ兄弟きやうだいにして、キリスト、イエズスにおい患難くわんなんくに忍耐にんたいとをともにせるわれヨハネ、かみ御言おんことばためおよびイエズスをしようたてまつらんために、パトモスとへるしまりしが、 10ある主日しゆじつあたり、うばはるるがごとくになりて、わがうしろ喇叭らつぱごとおほいなるこゑけり、 11いはく、なんぢところしよしるして、アジアなるエフェゾ、スミルナ、ベルガモ、チアチラ、サルヂス、フィラデルフィア、ラオヂケアの七敎會けうくわいおくれ、と。 12われおのれかたれるこゑんとてかへりみしが、かへりみればななつきん燈臺とうだいあり、ななつきん燈臺とうだい中央ちゆうわうあたりてひとごときものあり、 13あしまでれたるころもちやくし、むねきんおびたまひ、 14おんかうべ髮毛かみのけとはしろひつじごとまたゆきごとしろく、おんゆるほのほごとく、 15りやうおんあしあつおけ青銅からかねごとく、おんこゑ大水おほみづおとごとく、 16みぎ御手おんてにはななつほしたまひ、御口おんくちより兩刃もろはつるぎいだし、御顏おんかほ日盛ひざかりてりかがやける太陽たいやうごとし。 17われこれるや、せるがごとおん足下あしもとたふれしが、みぎ御手おんてわれけてのたまひけるは、おそるるなかれ、われ最初さいしよのものにしてまた最終さいしゆうのものなり、 18われけるものにしてしたりしものなり。われ世々よよかぎりなくきて、地獄ぢごくとのかぎてり、 19ればなんぢすでことげんにあることこののちあるべきこと20またわがみぎななつほし奧義おくぎと、ななつきん燈臺とうだい奧義おくぎとをかきしるせ、ななつほしは七敎會けうくわい天使てんしにして、ななつ燈臺とうだいは七敎會けうくわいなり。

第2章

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1エフェゾ敎會けうくわい天使てんし書遣かきおくれ、みぎ御手おんてななつほしち、ななつきん燈臺とうだい中央ちゆうわうあゆたまふもののたまはく、 2われなんぢわざはたらき忍耐にんたいとをり、またなんぢ惡人あくにんしのざることと、みづか使徒しとしようしつつしからざる人々ひとびとこころみてそのいつはれるものたるをみとめしことと、 3なんぢ忍耐にんたいあることと、わがため患難くわんなんしのびてまざりしこととをれり。 4しかれどもなんぢとがむるところあり、すなはなんぢ最初さいしよあいはなせり、 5ればその何處いづこより墮落だらくせしかをおもひ、改心かいしんして最初さいしよげふせ。もししからずして改心かいしんせずば、われなんぢもといたり、なんぢ燈臺とうだい其處そこよりとりのぞかん。 6りながらなんぢ長所ちやうしよあり、すなはちニコライとうわざにくめることにして、われまたこれにくめるなり。 7みみあるものは[せい]れいしよ敎會けうくわいのたまところけ、すなは勝利しようりたるひとにはわれわがかみ樂園らくえん生命せいめいしよくせしめん。 8またスミルナ敎會けうくわい天使てんし書遣かきおくれ、最初さいしよのものにして最終さいしゆうのものたり、かつしたりしにたまへるもののたまはく、 9われなんぢ患難くわんなん貧窮ひんきゆうとをれり、れどなんぢめり。またみづからユデアじんしようしつつ、しからずして、かえつてサタン敎會けうくわいたる人々ひとびとののしらるるなり。 10けんとするくるしみひとつおそるることなかれ、惡魔あくまなんぢこころみんとて、なんぢ幾人いくにん監獄かんごくるべく、なんぢ十日とをかあひだ患難くわんなんはんとす。なんぢいたるまで忠信ちゆうしんなれ、しからばわれ生命せいめいかんむりなんぢあたへん。 11みみあるものは[せい]れいしよ敎會けうくわいのたまところけ、すなは勝利しようりたるひとだいがいせられじ。 12またベルガモ敎會けうくわい天使てんしにかく書遣かきおくれ、兩刃もろはつるぎたまへるもののたまはく、 13われなんぢ何處いづこむかをれり、すなはちサタンのところなり。しかるになんぢわがたもちて、わが忠信ちゆうしんなる證人しようにんアンチパスがなんぢうちなるサタンのところにてころされしときすら、なんぢわれおけ信仰しんかういなまざりき。 14しかれどもすこしくなんぢとがむべきことあり、すなはなんぢところにはバラアムのをしへたもてる人々ひとびとあり、かれ禁物きんもつしよくせしめまた私通しつうせしめんために、つまづものをイスラエルのまへくべしと、バラクにをしりしが、 15かくごとなんぢにニコライとうをしへたもてる人々ひとびとあり。 16なんぢまた改心かいしんせよ、しからずんばわれすみやかなんぢもといたり、わがくちつるぎもつ彼等かれらたたかひはん。 17みみあるものは[せい]れいしよ敎會けうくわいのたまところけ、すなは勝利しようりたるひとわれかくれたるマンナをあたへ、またしろいしあたらしきしるしてあたへん、そのしろいしくるものほかこれものなし。 18またチアチラ敎會けうくわい天使てんし書遣かきおくれ、かみ御子おんこすなはおんほのほごとく、おんあし青銅からかねごとくにましますものいはく、 19われなんぢわざ信仰しんかうと、あいつとめ忍耐にんたいと、またあとわざまへわざよりおほこととをれり。 20しかれどもいささかなんぢとがむべきところあり、すなはなんぢ預言よげんしやしようする婦人ふじんイエザベルの、わがしもべをしかつまどはして、私通しつうせしめ偶像ぐうざうささげられしものしよくせしむるをさしおけり。 21われかの婦人ふじん改心かいしんすべきいとまあたへたれど、えてその私通しつうより改心かいしんせず、 22よ、われかれとこさしむべく、またかれとも姦淫かんいん人々ひとびとにして、おのげふより改心かいしんせずば、おほいなる患難くわんなんふべく、 23われまたかれ子等こどもうちころすべく、かくしよ敎會けうくわいひとしんちやうさぐるるものたるをるにいたるべく、われまたなんぢおのおのそのわざおうじてむくゆるところあらん。しかしてなんぢ24すなはちチアチラに人々ひとびとはん、すべかのをしへたざるもの、所謂いはゆるサタンの奧義おくぎらざるものわれ汝等なんぢらはせじ。 25ただしなんぢてるところきたるまでたもて、 26しかして勝利しようりて、をはりまでわがげふまもりたるひとには、あたふるにしよ國民こくみんたいする權威けんゐもつてすべし、 27かれてつつゑもつこれをさめ、彼等かれら土器どきごとくにくだかれん、 28なほわれにもわがちちよりたまはりたるがごとし。しかしてわれまたかのひとあけ明星みようじようあたふべし。 29みみあるものは[せい]れいしよ敎會けうくわいのたまところけ。

第3章

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1またサルジス敎會けうくわい天使てんし書遣かきおくれ、かみの七れいななつほしとをたまへるもののたまはく、われなんぢわざれり、すなはなんぢくるのありてしかせるなり、 2警戒けいかいしてまさせんとするのこり堅固けんごならしめよ、われなんぢわざわがかみ御前みまへ圓滿えんまんならざるをみとむればなり。 3ればなんぢかつけしところきしところ如何いかなりしかをおもひおこし、これまもりて改心かいしんせよ、なんぢ警戒けいかいせずんば、われ盜人ぬすびとごとなんぢもといたるべく、なんぢそのいずれのときいたるかをらじ。 4りながらサルジスにおいおの衣裳いしやうけがさざりしもの、なんぢうち數人すにんあり、彼等かれら白衣びやくえわれともあゆまん、これあたひするものなればなり。 5勝利しようりたるひとかくごと白衣びやくえせらるべく、われその生命せいめい名簿めいぼよりさず、わがちち御前みまへにもその使つかひたちまへにも、かれ宣告せんこくすべし。 6みみあるものは[せい]れいしよ敎會けうくわいのたまところけ。 7またフィラデルフィア敎會けうくわい天使てんし書遣かきおくれ、せいにして信實しんじつにてましますもの、ダヴィドのかぎいうたまひて、ひらたまへばたれづることなく、たまへばたれひらことなきもののたまはく、 8われなんぢわざれり。よ、たれざるもんわれなんぢまへひらけり、なんぢちからとぼしといへども、わがことばまもりてわがいなまざりしゆゑなり。 9われサタン敎會けうくわいうちより、みづからユデアじんしようしつつしからずしていつはれる人々ひとびとあたふ、よ、われ彼等かれらをしていたりてなんぢ足下あしもと拜伏はいふくせしむべく、かく彼等かれらなんぢあいしたることるべし。 10なんぢわが忍耐にんたいことばまもりしゆゑに、われまたなんぢまもりて、地上ちじやうめる人々ひとびとこころみんためぜん世界せかいきたるべきこころみときこれめんかれしめん。 11われすみやかいたる、なんぢすでてるものをたもちて、なんぢかんむりたれにもうばはるることなかれ。 12われ勝利しようりたるひとをしてわがかみ聖殿せいでんおけはしらたらしめん、かくかれ最早もはやそとづることなかるべく、われかれうへかきしるすに、わがかみ御名みなわがかみみやこすなはてんよりだれるあたらしきエルザレムのと、あたらしきとをもつてすべし。 13みみあるものは[せい]れいしよ敎會けうくわいのたまところけ。 14またラオディケア敎會けうくわい天使てんし書遣かきおくれ、アメンなるもの、かみ造物ざうぶつ最初さいしよにして、忠信ちゆうしん眞實しんじつにてましませる證者しようしやのたまはく、 15われなんぢわざれり、すなはなんぢひややかなるにもあらあつきにもあらざるなり、むしろひややかにあるひあつくあらばや。 16れどなんぢひややかにもあつくもあらずしてぬるきがゆゑに、われなんぢくちより吐出はきいださんとす。 17けだしなんぢみづから、われめり、ゆたかにしてとぼしきところなし、とひつつ、そのじつ不幸ふかうにしてあはれむべく、かつまづしくかつめしひにしてかつ赤裸はだかなるをらざるなり。 18われなんぢすすむ、にてためされしきんを、まんためわれよりへ、またまとひてなんぢ赤裸はだかはぢあらはさざらんために、しろ衣裳いしやうへ、またことために、なんぢ目藥めぐすりれ。 19われあいする人々ひとびとかつらすなり、れば奮發ふんぱつして改心かいしんせよ。 20よ、われ門前もんぜんちてたたく、わがこゑきてわれもんひらひとあらば、われそのうちりてかれ晚餐ばんさんともにし、かれまたわれともにすべし。 21勝利しようりたるひとをして、わが玉座ぎよくざわれともするをしめんことなほ勝利しようりわがちちともその玉座ぎよくざせるがごとくなるべし。 22みみあるものは[せい]れいしよ敎會けうくわいのたまところけ、とのたまへり。

第4章

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1そののちわれたるに、おりしもてんひらけたるもんあり、しかしてはじめわれかたるをきし喇叭らつぱごとこゑひけるは、此處ここのぼれ、われこののちるべきことなんぢしめさん、と。 2かくわれたちまうばはれたるがごとくになりしに、おりしもてんいつ玉座ぎよくざそなへられ、その玉座ぎよくざうへたまふものありて、 3そのたまふものは碧玉へきぎよくおよあかじま瑪瑙めのうかたちごとく、また玉座ぎよくざ周圍まはり綠玉りよくぎよくかたちごとにじありき。 4玉座ぎよくざ周圍まはりに廿四の高座かうざあり、その高座かうざうへには白衣びやくえまとひてかうべ金冠きんくわんいただける廿四にんおきなれり。 5かく玉座ぎよくざより電光いなびかり數多あまたこゑ雷鳴かみなりでつつありしが、玉座ぎよくざ正面しやうめんにはかがやななつ燈火ともしびあり、これすなはかみの七れいなり。 6また玉座ぎよくざまへ水晶すゐしやうたる玻璃がらすうみあり、玉座ぎよくざ中央ちゆうおう周圍まはりとに、前後ぜんごともにて滿ちたるよつ動物どうぶつありき。 7だい一の動物どうぶつ獅子ししごとく、だい二の動物どうぶつこうしごとく、だい三の動物どうぶつひとごとかほありて、だい四の動物どうぶつわしごとし。 8このよつ動物どうぶつおのおのむつつばさありて、内外うちそとともにて滿ち、晝夜ちうや絕間たえまなく、せいなるかなせいなるかなせいなるかなかつましまし、いまましまし、またまさきたたまふべき全能ぜんのうかみにてましましゆよ、とれり。 9かくこのよつ動物どうぶつ玉座ぎよくざたまひて世々よよかぎりなくたまふものに、光榮くわうえい尊崇そんすう感謝かんしやとをたてまつるに、 10廿四にんおきな玉座ぎよくざたまふものの御前みまへ平伏ひれふし、世々よよかぎりなくたまふものを禮拜れいはいたてまつり、おのかんむり玉座ぎよくざまへとうじつつ、 11しゆにてましまわれかみよ、しゆこそは光榮くわうえい尊崇そんすう能力のうりよくとをたまふべけれ、おんみづか萬物ばんぶつ創造さうざうたまひ、萬物ばんぶつ存在そんざいにして創造さうざうせられしは御旨みむねによればなり、とれり。

第5章

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1われまた玉座ぎよくざうへたまふもののみぎ御手おんてうへに、内外うちそと文字もんじありてななついんもつふうぜられたる卷物まきもの2またひとつつよ天使てんしこゑたかく、卷物まきものひらきてその封印ふういんくにふるものたれぞ、と布告ふこくするをたり。 3しかてんにも地上ちじやうにも地下ちかにも、卷物まきものひらきてこれながむることだにくするものなかりき。 4かくたれ卷物まきものひらきてるにすらへたりとみとめらるるものなきにより、われおほいにたりしかば、 5おきな一人ひとりわれひけるは、なかれ、よやユダぞく獅子ししダヴィドの萌蘗ひこばえ勝利しようり卷物まきものひらき、その封印ふういんくをたまふと。 6われたるに、おりしも玉座ぎよくざよつ動物どうぶつとの中央ちゆうおうおきなたち中央ちゆうおうほふられたるがごとこひつじちて、これななつつのあり、またぜん世界せかいおくられしかみの七れいなるななつあり。 7こひつじきたりて玉座ぎよくざたまふもののみぎ御手おんてより卷物まきものけしが、 8その卷物まきものくるや、よつ動物どうぶつと廿四にんおきなとはこひつじまへ平伏ひれふし、おのおのこと[のごときもの]また聖人等せいじんたちいのりなるかうちたるきん香爐かうろちて、 9あたらしき贊美歌さんびかうたひ、しゆなんぢ卷物まきものけてその封印ふういんくにたまへり、ほふられたまひて、御血おんちもつて、かみため諸族しよぞく諸語しよご諸民しよみん諸國しよこくうちより人々ひとびとあがなひ、 10これわれかみためわうたらしめ司祭しさいたらしめたまひたればなり、彼等かれら地上ちじやう統治とうちすべし、とれり。 11われなほたるに、玉座ぎよくざ動物どうぶつおきなたちとの周圍まはりる、おほくの天使てんしこゑけり、そのかず萬々まんまん億々おくおくにして、 12こゑたかひけるは、ほふられたまひしこひつじは、權威けんゐ富有ふいうと、叡智えいち能力のうりよくと、尊貴そんき光榮くわうえい祝福しゆくふくとをくるにたまふものなり、と。 13またてんにも、地上ちじやうにも地下ちかにも、海上かいじやうにも何處いづこにも、造物ざうぶつことごとへるをけり、玉座ぎよくざたまふものとこひつじとに、祝福しゆくふく尊貴そんきと、光榮くわうえい權能けんのうと、世々よよかぎりなし、と。 14しかしてよつ動物どうぶつはアメンとひ、廿四にんおきな平伏ひれふして、世々よよかぎりなくたまふものを禮拜れいはいたてまつれり。

第6章

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1われまたたるに、こひつじしち封印ふういんひとつたまひしかば、よつ動物どうぶつひとつかみなりごとこゑして、きたりてよとへるをけり。 2またたるに、おりしもひとつ白馬しろうまありて、これれるものゆみかつかんむりさづけられ、ちてたんとてでたり。 3[こひつじ]だい二の封印ふういんたまひしかば、われだい二の動物どうぶつの、きたりてよ、とへるをけり。 4しかしてまたひとつあかうま出來いできたりて、これれるものは、地上ちじやうより平和へいわ取去とりさりて人々ひとびとをして相殺あひころさしむることと、おほいなるつるぎとをさづけられたり。 5[こひつじ]まただい三の封印ふういんたまひしかば、われだい三の動物どうぶつの、きたりてよとへるをけり。いつくろうまありて、これれるものはかりてり。 6かくよつ動物どうぶつあひだこゑごときものありて、小麥こむぎひとます、一デナリオ、大麥おほむぎ三升みます、一デナリオなり、葡萄ぶだうしゆあぶらとをそこななかれ、とへるをけり。 7[こひつじ]まただい四の封印ふういんたまひしかば、われだい四の動物どうぶつこゑの、きたりてよとへるをけり。 8おりしも死色しにいろうまありて、これれるものはひ、冥府よみそのうしろしたがひ、かれつるぎ飢饉ききん死亡しぼう猛獸まうじうとをもつ地上ちじやうひとの四ぶんいちころ權力けんりよくさづけられたり。 9[こひつじ]まただい五の封印ふういんたまひしかば、わがかみ御言おんことばためおよそのしし證明しようめいためころされたる人々ひとびとたましひ祭壇さいだんしたるをたり。 10彼等かれらこゑたかよばはりて、せいにして眞實しんじつにてましませるしゆよ、何時いつまでか審判しんぱんたまはずして、める人々ひとびとわれ復讐ふくしうたまはざる、とれり。 11かくおのおのしろころもさづけられ、しばらやすんじておのれごとくにころさるべきおなしもべ兄弟きやうだいとのかず滿つるをて、とはれたり。 12[こひつじ]まただい六の封印ふういんたまひしかば、われたるに、おりしもだい地震ぢしんありて、毛衣けごろもごとくにくろり、つき全面ぜんめんごとくにれり。 13しかしててんよりほし地上ちじやうつることあたか無花果いちじく大風おほかぜふきらるるとき晚生なりおくれつるがごとし。 14てん卷物まきものくがごとくにり、やましまとはことごと其處そのところうつされ、 15地上ちじやう帝王ていわう大人たいじんと、千夫長せんぷちやう富豪ふがうと、權力けんりよくしやと、また奴隷どれい自由じいうなるものも、みな洞穴ほらあなやまいはほうちかくし、 16やまいはほとにむかひてひけるは、なんぢわれうへちて、玉座ぎよくざうへたまふものの御顏おんかほこひつじおんいかりとをけしめよ、 17けだし彼等かれらおんいかりおほいなるきたれり、たれことべき、と。

第7章

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1そののちわれよつ天使てんし四隅よすみてるをしが、彼等かれら四方しはうかぜひきめ、地上ちじやうにも海上かいじやうにも如何いかなるうへにもかざらしめんとせり。 2このほかまたひとつ天使てんしたまへるかみいんちてひがしよりのぼるをたり。この天使てんし海陸かいりくがいすることゆるされたるよつ天使てんしこゑたかよばはりて、 3ひけるは、われわがかみしもべたちひたひいんするまで、うみにもくがにも樹木じゆもくにもるることなかれ、と。 4かくわれ、イスラエルのしよ族中ぞくちゆういんせられたるものかずきしに、いんせられたるもの十四萬四千にん5すなはちユダぞくうちにて一萬二千にんいんせられ、ルベンぞくうちにて一萬二千にんいんせられ、ガドぞくうちにて一萬二千にんいんせられ、 6アゼルぞくうちにて一萬二千にんいんせられ、ネフタリぞくうちにて一萬二千にんいんせられ、マナッセぞくうちにて一萬二千にんいんせられ、 7シメオンぞくうちにて一萬二千にんいんせられ、レヴィぞくうちにて一萬二千にんいんせられ、イッサカアルぞくうちにて一萬二千にんいんせられ、 8ザブロンぞくうちにて一萬二千にんいんせられ、ヨゼフぞくうちにて一萬二千にんいんせられ、ベンヤミンぞくうちにて一萬二千にんいんせられたるなり。 9そののちわれたれかぞふることあたはざるだい群衆ぐんしゆうしが、諸國しよこく諸族しよぞく諸民しよみん諸語しよごうちよりして、しろころもちやくし、棕櫚しゆろちて、玉座ぎよくざまへこひつじ目前めのまへち、 10こゑたかよばはりてひけるは、救靈たすかり玉座ぎよくざたまわがかみおよこひつじす、と。 11玉座ぎよくざおきなたちよつ動物どうぶつとの周圍まはりたりし天使てんし一同いちどう玉座ぎよくざまへ平伏ひれふし、かみ禮拜れいはいたてまつりて、 12ひけるは、アメン、祝福しゆくふく光榮くわうえいと、叡智えいち感謝かんしやと、尊貴そんき能力のうりよくと、世々よよかぎりなくわがかみす、アメン、と。 13ときおきな一人ひとりこたへてわれひけるは、しろころもちやくせるこの人々ひとびとたれなるぞ、何處いづこよりきたれるぞ、と。 14われわがきみよ、なんぢこそれるなれ、とひしにおきなわれひけるは、この人々ひとびとおほいなる患難くわんなんよりきたり、こひつじおのころもあらひてしろしたるものなり。 15ゆゑかみ玉座ぎよくざまへりて、その[せい]殿でんおい日夜にちやこれつかたてまつり、また玉座ぎよくざたまふものは、彼等かれらうへ幕屋まくやたまふべし。 16彼等かれら最早もはやうゑかわことなかるべく、日光につくわう熱氣ねつき彼等かれらあたるべからず、 17玉座ぎよくざ正面しやうめんましませるこひつじ彼等かれらぼくして、これ生命せいめいみづみなもとみちびたまひ、かみ彼等かれらよりすべてのなみだぬぐたまふべければなり、と。

第8章

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1[こひつじ]だい七の封印ふういんたまひしかば、天上てんじやうしづまりかへることはん時間じかん2われまたたるに、ななつ天使てんしかみ御前みまへちてななつ喇叭らつぱさづけられ、 3べつまたひとつ天使てんしきん香爐かうろもちきたりて香臺かうだいうへち、おほくのかうさづけられしが、これしよ聖人せいじんいのりくはへて、かみ玉座ぎよくざまへなるきん香臺かうだいうへささげんためなり。 4かくかうけむりは、しよ聖人せいじんいのりとも天使てんしよりかみ御前みまへたちのぼりしが、 5天使てんし香爐かうろり、これ香臺かうだいりてげしかば、かみなりこゑ電光いなびかりだい地震ぢしんおこり、 6またななつ喇叭らつぱてるななつ天使てんし喇叭らつぱかん身構みがまへせり。 7かくだい一の天使てんし喇叭らつぱきしに、まじりたるへうおこりてらされ、の三ぶんの一もえあがり、樹木じゆもくの三ぶんの一もえあがり、あをくさことごと燒盡やきつくされたり。 8だい二の天使てんし喇叭らつぱきしに、ゆるおほいなるやまごときものうみげられ、うみの三ぶんの一へんじて、 9うみうちける造物ざうぶつの三ぶんの一し、ふねの三ぶんの一もほろびたり。 10だい三の天使てんし喇叭らつぱきしに、松明たいまつごとくにゆるおほいなるほしてんよりちて、かはの三ぶんの一とみづみなもととのうへちたり。 11このほし苦艾にがよもぎひ、みづの三ぶんの一は苦艾にがよもぎごとくにりて、みづにがりしがためおほくのひとせり。 12だい四の天使てんし喇叭らつぱきしに、の三ぶんの一とつきの三ぶんの一とたれしかば、そのぶんの一はくらみ、ひるも三ぶんの一はひからず、よるまたおなじ。 13われなほたるに、てん中央ちゆうあうべる一のわしこゑたかく、わざはひなるかなわざはひなるかなわざはひなるかな地上ちじやうめる人々ひとびとなほ喇叭らつぱかんとするみつ天使てんしこゑによりて、とへるをけり。

第9章

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1だい五の天使てんし喇叭らつぱきしに、われひとつほしてんよりちたるをたり。かれそこなきふちあなかぎさづけられ、 2ふちあなひらきしかば、おほいなるけむりごとけむりあなよりたちのぼりて、そらあなけむりためくらまされたり。 3またあなけむりよりいなご地上ちじやうでて、さそりごとちからさづけられ、 4くさすべての青物あをものおよ如何いかなる樹木じゆもくをもがいすることなく、ただおのひたひかみしるしいうせざる人々ひとびとをのみがいすべきことめいぜられたり。 5ただしこれころことなく、五箇月かげつあひだくるしむるちからさづけられ、そのくるしみさそりひとしたるときくるしみひとし。 6このとき人々ひとびともとめてしかこれはずのぞみてしか彼等かれらとほざかるべし。 7かのいなごかたちたたかひそなへたるうまて、かしらにはきんたるかんむりごときものあり、かほひとかほごとく、 8をんな髮毛かみのけごとありて、獅子ししひとしく、 9てつよろひごとよろひありて、つばさおとおほくのうまかれて戰場せんぢやうはしくるまおとごとく、 10なほさそりごとありて、そのはりあり、そのちからは五箇月かげつあひだひとがいすべし。 11このいなごつかさどわうそこなきふち使つかひにして、はヘブレオにてアバッドン、ギリシアにてアポルリオンとひ、ラテン[の意味いみ]は破壞はくわいしやなり。 12ひとつわざはひぎてなほふたつわざはひきたらんとす。 13だい六の天使てんし喇叭らつぱきしかばわれきたるに、かみおん目前めのまへなるきん香臺かうだい四隅よすみよりいつこゑで、 14喇叭らつぱてるだい六の天使てんしひけるは、ユウフラテの大河おほかはほとりつながれたるよつ天使てんしゆるせ、と、 15かく年月ねんげつ日時じつじして人間にんげんの三ぶんの一をころさんとかまへたる、よつ天使てんしゆるされたり。 16騎兵きへいかずは二おくにしてわれそのかずけり。 17われ幻影まぼろしそのうましが、これれるもの緋色ひいろ紫色むらさきいろ硫黃いわういろよろひけ、うまかしら獅子ししかしらごとくにして、そのくちよりけむり硫黃いわうで、 18この三のわざはひすなはそのくちよりづるけむり硫黃いわうとのため人間にんげんの三ぶんの一ころされたり。 19そのうまちからくちとにり、そのへびごとくにしてかしらそなへ、これもつがいくはふるなり。 20これわざはひによりてころされざりし人々ひとびとは、なほそのわざより改心かいしんせずして惡鬼あくきはいし、見聞みきあゆことざるきんぎんどうぼくせき偶像ぐうざうを拜することめず、 21その殺人ひとごろしその害毒がいどくその私通しつうその竊取せつしゆつみよりも改心かいしんせざりき。

第10章

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1われまたたるに、べつてんよりくだひとつつよ天使てんしありて、にはくもまとひ、かうべにはにじあり、そのかほごとく、そのあし火柱ひばしらごとく、 2にはひらきたるちひさ卷物まきものあり、みぎあしうみうへに、ひだりあしうへみ、 3獅子ししゆるがごとおほいなるこゑしてさけびしが、さけをはりてななつかみなりこゑいだせり。 4ななつかみなりこゑいだしたるときわれこれかきしるさんとせしに、てんよりこゑありて、ななつかみなりかたりしことふうじて、これかきしるすことなかれとわれへるをけり。 5かくまへたりし海陸かいりくうへまたがりててる天使てんしみぎげててんし、 6世々よよかぎりなくたまひ、てんこれらゆるものと、これらゆるものと、うみこれらゆるものとをつくたまひしものをしてちかひけるは、最早もはやときあらざるべし、 7れどだい七の天使てんしこゑいだし、喇叭らつぱふきはじむるときいたりて、かみ奧義おくぎそのしもべなる預言よげんしやたちもつさいはひたまひしがごと成就じやうじゆすべし、と。 8またてんよりこゑきこえて、ふたたわれかたり、きて海陸かいりくまたがりててる天使てんしより、ひらきたる卷物まきものれとひしかば、われ天使てんしもといたりて、われ卷物まきものあたへよ、とひしにかれわれひけるは、 9卷物まきものりて食盡くひつくせ、なんぢはらにがからしめんも、くちにはみつごとあまかるべし、と。 10かくわれ天使てんしより卷物まきものけてこれ食盡くひつくししに、わがくちりてはみつごとあまかりしも、食盡くひつくしてのちわがはらにがれり。 11またわれふものあり、なんぢおほくの民族みんぞく國民こくみんと、國語こくご國王こくわうきて、ふたた預言よげんせざるべからず、と。

第11章

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1かくわれつゑごとよし測量そくりやう竿ざをあたへられていはれけるは、きよ、かみ聖殿せいでん祭壇さいだんと、其處そこ禮拜れいはいする人々ひとびととをはかれ。 2れど殿外でんぐわいにわは、さしおきてこれはかることなかれ、異邦いはうじんゆだねられたればなり。しかして彼等かれらは四十二箇月かげつあひだせいなるみやこふみあらさんとす。 3われわが二個ふたり證人しようにんちからあたへん、かく彼等かれら毛衣けごろもて、一千二百六十にちあひだ預言よげんすべし。 4彼等かれらしゆ御前みまへてるふたつ橄欖かんらんじゆふたつ燈臺とうだいなり。 5もしこれがいせんとするひとあらば、そのくちよりでてそのてきほろぼさん。もし彼等かれらそこなはんとするひとあらば、かくごとくにしてほろぼさるべし。 6彼等かれら預言よげんするあひだあめをしてらざらしむべく、てんづるちからあり、またみづをしてへんぜしめ、おもふがまま幾度いくたびらゆる天災てんさいもつつのちからあり。 7彼等かれらその證明しようめいへたらんのちは、そこなきふちよりあがけものありて彼等かれらたたかひし、ちてこれころすべく、 8そのしかばねたとへばソドマともエジプトともづけらるるだい都會とくわいすなは彼等かれらしゆ十字架じふじかけられたまひしところちまたのこらん。 9かつ諸族しよぞく諸民しよみん諸語しよご諸國しよこくぞくするひと三日みつかはんあひだそのしかばねるもこれはかをさむむるをゆるさじ。 10地上ちじやうめるひとこれためよろこびたのしみ、かつたがひ禮物れいもつおくらん、かの二人ふたり預言よげんしや地上ちじやうひとくるしめたればなり。 11しかれども三日みつかはんのちは、生命せいめいれいかみよりして彼等かれらり、彼等かれらあしにてち、これたる人々ひとびとおほいにおそれいだきしが、 12てんよりおほいなるこゑきこえて、此處ここのぼれとひしかば、彼等かれらくもりててんのぼり、彼等かれらこれたり。 13なほそのときおほいなる地震ぢしんありて、まちの十ぶんの一はたふれ、七千にんひと地震ぢしんためころされ、のこれるものおそろしさにへず、てんかみ光榮くわうえいたてまつれり。 14だい二のわざはひ過去すぎさりてだい三のわざはひまさきたらんとす。 15だい七の天使てんし喇叭らつぱきしかば、てんおほいなるこゑひびきてひけるは、このくに我主わがしゆそのキリストとのものとりたれば、世々よよかぎりなく統治とうちたまふべし、アメン、と。 16ここおいかみ御前みまへに、おのたりし廿四にんおきな平伏ひれふしてかみ禮拜れいはいし、 17ひけるは、かつましまし、いまましまし、かつきたたまふべき全能ぜんのうかみにてましましゆよ、われなんぢ感謝かんしやたてまつる、は、おのおほいなる能力のうりよくりて統治とうちたまへばなり。 18しよ國民こくみんいかりおこしたるに、しゆおんいかりまたきたれり、かつ死者ししや審判しんぱんせられて、しゆしもべなる預言よげんしや聖人等せいじんたちおよ大小だいせうはず御名みなかしこめる人々ひとびとむくいあたへ、地上ちじやう腐敗ふはいせしめたる人々ひとびとほろぼしたまとききたれり、と。 19かくてんおいかみ聖殿せいでんひらけ、かみ契約けいやくひつその聖殿せいでんあらはれ、電光いなびかりおほくのこゑ地震ぢしんおほいなるへうおこれり。

第12章

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1またてんおほいなるしるしあらはれたり、すなはたる一個ひとつ婦人ふじんあり、そのあししたつきありて、かうべには十二のほしかんむりあり。 2やどして陣痛ぢんつうひ、まさまんとしてさけれり。 3またてんしるしあらはれたり、おほいなるあかりようありて、ななつかしらとをつのあり、そのかしらにはななつかんむりあり、 4てんほしの三ぶんの一をりしが、これなげうち、まんとする婦人ふじんまへちて、うまれなばそのくらはんとかまへたり。 5婦人ふじん萬民ばんみんてつつゑもてをさむべき一人ひとり男子だんしみしに、そのかみ御許おんもとその玉座ぎよくざ引上ひきあげられたり。 6婦人ふじん荒野あれののがれしが、此處ここに一千二百六十にちあひだやしなはるるやうかみよりそなへられたるところありき。 7かくてんおいおほいなるたたかひおこれり、ミカエルおよその使つかひたちりようたたかひ、りようその使つかひたたかりしが、 8りようかちずしててんそのあとすらものこらざりき。 9しかしてかのおほいなるりようぜん世界せかいまどはせるへび所謂いはゆる惡魔あくままたはサタンなるもの投下なげおろされたり、かの投下なげおろされしかば、その使つかひたちとも投下なげおろされたり。 10われまたおほいなるこゑてんおいへるをけり、われかみすくひと、ちからと、くにと、またそのキリストの權能けんのうとは、いまいたれる、われ兄弟等きやうだいたちうつたへて、われかみ御前みまへ日夜にちや彼等かれらうつたたりしもの、投下なげおろされたればなり。 11しかして兄弟等きやうだいたちこひつじ御血おんちにより、またおの證明しようめいことばによりてこれち、いたるまでおの生命せいめいおしまざりき。 12このゆゑよろこべや、てんおよてんすまへるものよ、わざはひなるかなうみよ、惡魔あくまおのときただ暫時しばしなるをりて、おほいなるいかりふくみつつなんぢくだりたればなり、と。 13かくりようおの投下なげおろされたるをて、男子だんしみし婦人ふじんおゐせまりしが、 14婦人ふじん荒野あれのばんためおほいなるわしつばささづけられしかば、おのところいたり、一ねん數年すねん半年はんねんとのあひだりよう面前めんぜんはなれて此處ここやしなはれたり。 15しかるにりようそのくちよりみづいだして、婦人ふじんうしろよりふきかかくることかはごとく、これかはながさしめんとしたりしも、 16婦人ふじんたすけ、くちひらきてりようくちより吹出ふきいだしたるみづのみつくせり。 17りよう婦人ふじんいかりて、その子孫しそんうちかみおきてまもかつイエズス、キリストのしよういうする人々ひとびとたたかはんとて、きて、 18うみすなうへてり。

第13章

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1われまたうみよりひとつけもののぼるをたり、ななつかしらとをつのりて、そのつのうへかんむりあり、かしらうへ冒涜ばうとくあり。 2けものへうごとく、そのあしくまあしごとく、そのくち獅子ししごとくにして、りようこれおのおほいなる權力けんりよくとをあたへたり。 3われまたたるに、そのひとつかしらぬばかりきずつけられたれど、そのぬべききずいやされしかば、ぜん世界せかい感嘆かんたんしてこのけものしたがひ、 4このけものちからあたへしりよう禮拜れいはいし、またけもの禮拜れいはいしてひけるは、たれこのけものごとものあらんや、たれこれたたかふをんや、と。 5しかして大言たいげん冒涜ばうとくとをくちあたへられ、四十二箇月かげつあひだはたら權力けんりよくあたへられ、 6くちひらきてかみ冒涜ばうとくし、その御名みなその幕屋まくやてんめるものとを冒涜ばうとくせり。 7また聖人等せいじんたちたたかひ、かつこれことゆるされ、諸族しよぞく諸民しよみん諸語しよご諸國しよこくたいする權力けんりよくあたへられ、 8かく地上ちじやうめるひとにして、はじめよりころされたまひたるこひつじ生命せいめい名簿めいぼしるされざるひとみなかのけもの禮拜れいはいせり。 9ひとみみあらばけ、 10とりこきしひとみづかとりこくべく、つるぎにてころししひとつるぎにてころさるべし、聖人等せいじんたち忍耐にんたい信仰しんかうここにあり。 11われまたべつよりひとつけものあがるをしが、こひつじごとつのふたつありて、りようごとくにものいり、 12さきけものまへおいて、すべこれひとしきちからあらはし、めるひととをして、ぬばかりのきずいやされしさきけもの禮拜れいはいせしめたり、 13またひと眼前めのまへてんよりくださしむるほどおほいなるしるしし、 14けものまへすことをしめられたるしるしもつて、めるひとまどはし、これすすめて、かたなきずはありながらなほ生存いきながらへしけものざうつくらしめ、 15このけものざう生命いのちあたへ、かつものいふことをさせ、このけものざうを拜せざるひところちからあたへられたり、 16また大小だいせう貧富ひんぷ自由じいう奴隷どれいとをはず、すべてのひとに、あるひみぎあるひひたい印章いんしやうけしめ、 17この印章いんしやうもしくはけものもしくはそのかずしるされたる人々ひとびとほか賣買うりかひすることざらしめたり。 18智惠ちゑここおいてかえうせらる、知識ちしきあるひとけものかずかぞへよ、けものかずひとかずにして、そのかずは六百六十六なり。

第14章

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1われまたたるに、おりしもこひつじシオンざんたまひ、その御名みなおよちち御名みなひたひしるされたる十四萬四千にんこれともり。 2われまたてんよりのこゑきしが、大水おほみづこゑごとく、またおほいなるかみなりこゑごとくにして、またこのきしこゑ彈琴ことひきそのことだんずるがごとし。 3かく彼等かれら玉座ぎよくざまへよつ動物どうぶつおきなたちとのまへおいて、あたらしき贊美歌さんびかごときものをうたりしが、地上ちじやうよりあがなはれたるかの十四萬四千にんほかたれこの贊美歌さんびかとなうることあたはざりき。 4彼等かれらをんなれずけがされざるもの、けだし童貞どうていしやたるなり。彼等かれら何處いづこにもあれこひつじたまところしたがひ、人間にんげんうちより、初穗はつほとして、かみこひつじとのためあがなはれたるものにして、 5そのくちいつはりありしことなく、かみ玉座ぎよくざ御前おんまへけがれなきものなり。 6またたるに、べつてん中央ちゆうあうべるひとつ天使てんしあり、地上ちじやうめるひとと、諸國しよこく諸族しよぞく諸語しよご諸民しよみんとに福音ふくいんげんために、永遠えいえん福音ふくいんたづさへ、 7こゑたかひけるは、なんぢしゆおそれてこれ尊榮そんえいたてまつれ、けだしその審判しんぱんときいたれり、天地てんちうみみづみなもととをつくたまへるものを禮拜れいはいたてまつれ、と。 8またべつひとつ天使てんしそのあとしたがひてひけるは、たふれたりたふれたり、私通しつうためおこせるいかりさけ萬民ばんみんませしかのおほいなるバビロネは、と。 9まただい三の天使てんし彼等かれらあとしたがひてこゑたかひけるは、もしけものそのざうとをはいし、おのひたひもしくはみぎその印章いんしやうけたるひとあらば、 10かれまたかみおんいかりさけすなはおんいかりさかづきものまじへずしてりたるさけむべく、またせいなる天使等てんしたちまへおよこひつじ御前みまへに、硫黃いわうとをもつくるしめらるべし、 11しかしてその刑罰けいばつけむり世々よよかぎりなくたちのぼり、けものそのざうとを拜せし人々ひとびとかれ印章いんしやうけしものどもとは、夜晝よるひる休息やすみなかるべし。 12かみおきてとイエズスにおけ信仰しんかうとをたもてる聖人等せいじんたち忍耐にんたいここり、と。 13かくてんよりこゑありてわれへるをけり、かきしるせ、さいはひなるかないまよりしゆおいする死人しにん、[せい]れいのたまはく、しかり、彼等かれらそのはたらきやすまんためなり、そのわざこれしたがへばなり、と。 14またたるに、おりしもしろくもありて、そのくもうへにはひとごときもの、かうべきんかんむりいただき、かまちてれり。 15またべつひとつ天使てんし、[せい]殿でんよりでて、くもうへせるものにむかひ、こゑたかよばはりけるは、地上ちじやう穀物こくもつじゆくしたるがゆゑに、かりるべきとききたれり、なんぢそのかまれて刈取かりとれ、と。 16かくくもうへせるもの、そのかまれしかば、おもて刈取かりとられたり。 17またべつひとつ天使てんしてんる[せい]殿でんよりでしが、かれまたかまてり。 18またべつつかさど權威けんゐいうせるひとつ天使てんし香臺かうだいよりでて、かまてるものにむかひ、こゑたかよばはりてひけるは、地上ちじやう葡萄ぶだうじゆくしたるがゆゑに、なんぢかまれて葡萄ぶだうふさ刈取かりとれ、と。 19かく天使てんしそのかまれて地上ちじやう葡萄ぶだう刈取かりとり、かみおんいかりおほいなるしぼりをけれ、 20そのしぼりをけ市外しぐわいおいふみけられしが、しぼりをけよりでて、うまくつわとどくほど、七十五あひだひろがれり。

第15章

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1またたるに、てんおほいにして不思議ふしぎなるしるしあり、すなはななつ天使てんしありて最後さいごななつわざはひいうせり、けだしかみおんいかりこれにてまつたうせられたるなり。 2なほたるに、まじれる玻璃がらすうみごときものありて、けものそのざうそのかずとにちたる人々ひとびと玻璃がらすうみうへち、かみことちて、 3かみしもべたるモイゼの贊美歌さんびかおよこひつじ贊美歌さんびかうたひてひけるは、全能ぜんのうかみにてましましゆよ、おほいにして不思議ふしぎなるかなしゆ御業みわざ萬世ばんせいわうよ、ただしくしてまことなるかなしゆみち4しゆよ、たれなんぢおそたてまつらず御名みなあがたてまつらざらんや、なんぢのみせいましまして、なんぢ審判しんぱんあきらかなるにより、萬民ばんみんきたりて御前みまへ禮拜れいはいたてまつらんとすればなり、と。 5そののちわれまたたるに、おりしもてん證明しようめい幕屋まくやの[せい]殿でんひらけて、 6ななつわざはひいうせるななつ天使てんしきよくしてかがやける亞麻あままとひ、むねきんおびめて[せい]殿でんよりでしが、 7よつ動物どうぶつひとつは、世々よよかぎりなくたまかみおんいかり滿てるななつきんうつはを、ななつ天使てんしあたへしかば、 8[せい]殿でんかみ稜威みいつその能力のうりよくとによりてけむりもつたされ、ななつ天使てんしななつわざはひをはるまで、たれも[せい]殿でんことあたはざりき。

第16章

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1われまたおほいなるこゑの[せい]殿でんよりでて、ななつ天使てんしへるをけり、なんぢきてかみおんいかりななつうつは[のもの]を地上ちじやうそそげ、と。 2かくだい一の天使てんしきてそのうつは[のもの]を地上ちじやうそそぎしかば、けもの印章いんしやういうせる人々ひとびとおよそのざうはいしたる人々ひとびとに、惡性あくせいはなはだしき腫物はれものしやうじたり。 3だい二の天使てんしそのうつは[のもの]を海上かいじやうそそぎしかば、死人しにんごとくにりて、うみ活物いきものことごとせり。 4だい三の天使てんしそのうつは[のもの]をかわおよみづみなもとそそぎしかば、へんじてれり。 5かくわれみづつかさど天使てんしへるをけり、げんましまし、またかつましましししゆよ、なんぢ正義せいぎにてまします、かくごと審判しんぱんたまへるものよ、なんぢせいにてまします、 6けだし人々ひとびとなんぢしよ聖人せいじんしよ預言よげんしやそそぎたれば、なんぢ彼等かれらあたへてましめたまへり、彼等かれらこれあたひするものなればなり、と。 7またべつ天使てんし祭壇さいだんよりへるをけり、しかり、全能ぜんのうかみにてましましゆよ、眞實しんじつにして正義せいぎなるかななんぢ審判しんぱん、と。 8だい四の天使てんしそのうつは[のもの]を太陽たいようそそぎしかば、はげしきあつさもつ人々ひとびとなやますことゆるされ、 9人々ひとびとはげしきあつさためかれて、かかわざはひうへ權力けんりよくいうたまへるかみ御名みなののしり、かつ改心かいしんせずして、光榮くわうえいかみたてまつらざりき。 10だい五の天使てんしそのうつは[のもの]をかのけものうへそそぎしかば、けものくに暗黑くらやみりて、人々ひとびとくるしみあまりにおのしたみ、 11そのくるしみわざはひとのためてんかみののしり、おのわざより改心かいしんせざりき。 12だい六の天使てんしそのうつは[のもの]をユウフラテの大河おほかはうへそそぎしかば、其水そのみづらして、東方とうほうしよ國王こくわうためみちそなへたり。 13またたるに、りようくちけものくち預言よげんしやくちとより、かはづごとみつけがらはしきれいでたり。 14これしるしせる惡魔あくまれいにして、ぜん世界せかい國王こくわうもといたり、全能ぜんのうかみおほいなるたたかひため彼等かれらあつめんとす。 15よ、われ盜人ぬすびとごとくにしてきたる、警戒けいかいして、はだかあゆまず、はぢられざらんために、おのころもたもてるひとさいはひなり。 16かのれいヘブレヲにてアルマゲドンとへるところしよ國王こくわうあつむべし。 17だい七の天使てんしそのうつは[のもの]を空中くうちゆうそそぎしかば、おほいなるこゑ[せい]殿でんよりしか玉座ぎよくざよりでてひけるは、ことすでれり、と。 18かく電光いなびかりこゑかみなりだい地震ぢしんおこりしが、この地震ぢしんひと地上ちじやうりし以來このかたかつらざりしほどおほいなりき。 19だい都會とくわいみつかれ、異邦いはうじんしよ都會とくわいたふれて、おほいなるバビロネはかみ御前みまへおもひでられ、はげしきおんいかりさけりたるさかづきましめられんとし、 20しまことごとりてやまえずり、 21タレントほどおほきさなるへうてんよりひとかかりしかば、人々ひとびとへうわざはひためかみののしれり、これそのわざはひはなはだしくおほいなればなり。

第17章

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1ななつうつはてるななつ天使てんしひとつきたりてわれひけるは、きたれ、われなんぢしめすに、おほくのみづうへせるだい淫婦いんぷ宣告せんこくもつてせん。 2地上ちじやうしよ國王こくわうこれ姦淫かんいんおこなひ、める人々ひとびとその淫亂いんらんさけひたりき、と。 3かくわれうばはれ、かの天使てんし荒野あれのたづさへられてたるに、緋色ひいろけものりたる一人ひとりをんなあり、けもの渾身みうち冒涜ばうとくもつおほはれ、ななつかしらとをつのあり。 4をんな緋色ひいろ紫色むらさきいろふくちやくし、きん寳石はうせき眞珠しんじゆもつかざり、にはにくむべきものとその淫亂いんらんけがれとに滿てるきんうつはあり。 5そのひたひにはかきしるされたるあり、いはく「奧義おくぎおほいなるバビロネ、地上ちじやう淫婦いんぷにくむべきこととのはは」と。 6このをんなるに、しよ聖人せいじんおよびイエズスの殉敎者じゆんけうしやたちへるものなれば、われこれおほいにおどろけり。 7天使てんしわれひけるは、なんゆゑおどろくぞ、われこのをんな奧義おくぎと、ななつかしらとをつのありてこれせたるけもの奧義おくぎとをなんぢかたらん。 8なんぢけものかつりしもいまらず、のちにはそこなきふちよりのぼりてほろびいたらん。地上ちじやうみて開闢かいびやくより以後いご生命せいめい名簿めいぼしるされざる人々ひとびとは、かつりしもいまらずしてのちあらはるべき、かのけものおどろあやしまん。 9ここおいてか知識ちしき穎敏えいびんとをえうす。ななつかしらをんなせるななつやまなり、またにん國王こくわうなり。 10にんすでたふれて一人ひとりそんし、なほ一人ひとりいまだきたらず、きたりたらんときしばとどまるべし。 11かつりしもいまらざるけものそのだいばんにして七にんよりでてほろびいたるなり。 12またなんぢとをつのは十にん國王こくわうにして、彼等かれらいまだくにざれども、けもののちに一わうごと權威けんゐくべく、 13彼等かれらどういつ計略けいりやくし、おの能力のうりよく權威けんゐとをけものわたさん。 14彼等かれらこひつじたたかふべく、しかしてこひつじ彼等かれらたまふべし。かれしよしゆしゆ諸王しよわうわうましまして、これとも人々ひとびとは、されしものえらまれしもの忠實ちゆうじつなるものなればなり、と。 15天使てんしまたわれひけるは、淫婦いんぷせるところなんぢみづは、これ諸國しよこく諸民しよみん諸語しよごなり。 16またけものおいなんぢとをつのは、ついかの淫婦いんぷにくみ、これなやましかつはだかならしめ、そのにくくらひ、もつかれ燒盡やきつくすべし。 17けだしかみ彼等かれら御旨みむねおこなことと、どういつ計略けいりやくしてかみ御言おんことばことごと成就じやうじゆするまで、おのくにけものわたこととをこころざさしめたまひしなり。 18またなんぢをんなは、地上ちじやう國王こくわうつかさどだい都會とくわいなり、と。

第18章

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1そののちまたべつひとつ天使てんしおほいなる權威けんゐもつてんよりくだるをしが、地上ちじやうその榮光えいくわうもつてらされたり。 2かれちからあるこゑにてよばはりひけるは、たふれたり、たふれたりおほいなるバビロネは。すで惡魔あくま住處すみかり、すべてのけがれたるれい巢窟さうくつり、すべけがれてにくむべきとりれり。 3けだし萬民ばんみんその姦淫かんいんおこさするいかりさけみ、地上ちじやう國王こくわうかれ姦淫かんいんし、地上ちじやう商人あきうどかれおごりいきほひによりて富豪ふがうりたるなり、と。 4またべつてんよりこゑしてへるをけり、わが臣民しんみんよ、なんぢかれうちよりでて、そのつみあづからずそのわざはひけざるやうにせよ。 5つみてんたつし、しゆかれ不義ふぎこころとどたまひたればなり。 6かれなんぢししごとなんぢかれし、そのわざおうじてばいしてこれむくい、かれくみあたへしさかづきこればいしてくみあたへよ。 7かれみづかほこりて快樂くわいらくらししとおなほどなるくるしみくやiみとをあたへよ、かれこころうちに、われ女王ぢよわうくらゐして寡婦やもめにはあらず、しかくやみじ、とへばなり。 8ゆゑそのわざはひすなはと、くやみと、うゑと、にはかきたりて、かれにて燒盡やきつくさるべし、かれ審判しんぱんたまへるかみ全能ぜんのうにてましませばなり。 9かれ姦淫かんいんしてたのしみらしし地上ちじやうしよ國王こくわうかれかるるけむりそのうへき、かつおのむねち、 10そのくるしみおそれてはるか立退たちのきてはん、わざはひなるかなわざはひなるかなかのバビロネのだい都會とくわいかの堅固けんごなる都會とくわいよ、なんぢ刑罰けいばつ一時いちじいたりたればなり、と。 11また地上ちじやう商人あきうどきてかれうへかなしむべし、おのれ商品しやうひんふべきものすでこれあらざればなり。 12その商品しやうひん金銀きんぎん寳石はうせき眞珠しんじゆ亞麻あま緋色ひいろぬの絹物きぬものむらさきぬの種々しゆじゆ香木かうぼくおよ一切いつさい象牙ざうげ細工ざいく佳木かぼく青銅からかねてつ大理石だいりせきしよ器物きぶつ13また肉桂につけい香料かうれう香油かうゆにうかう葡萄ぶだうしゆあぶら麥粉むぎこ小麥こむぎじうひつじうま四輪しりんしやひとからだたましひなどなり。 14[バビロネよ]、なんぢこのみし果物くだものなんぢり、一切いつさい珍味ちんみ華美くわび品々しなじなは、ほろびてなんぢよりはなれ、以後いごこれいださざるべし。 15これものあきなひて富豪ふがうりし人々ひとびとは、バビロネのくるしみおそれてはるか立退たちのき、なきくやみて、 16はん、わざはひなるかなわざはひなるかなかつ亞麻あま緋色ひいろ紫色むらさきいろふくちやくし、きん寳石はうせき眞珠しんじゆもつかざりたる、かのだい都會とくわいよ、と。 17これしも莫大ばくだいなるとみいち消失きえうせたればなり。 18また一切いつさい船長せんちやう航海かうかいせる人々ひとびと水夫すゐふまた海上かいじやうはたらける人々ひとびとはるか立退たちのきて、その火事くわじけむりよばはりひけるは、如何いかなる都會とくわいこのだい都會とくわいにはたる、と。 19しかして彼等かれらは、ちりおのかうべかぶりてなきくやみ、さけびてひけるは、わざはひなるかなわざはひなるかなそのおごりによりてすべ海上かいじやうふねちたる人々ひとびとましめたるかのだい都會とくわいよ、いちあれてたるなり、と。 20てんおよ聖人せいじん使徒しと預言よげんしやたちかれうへよろこびておどれ、けだしかみなんぢが[けし]處分しよぶんかれおい復讐ふくしうたまひしなり。 21またひとつつよ天使てんしおほいなるひきうすごといしうみげてひけるは、かのだい都會とくわいバビロネは、かくごと機勢はずみもつげられ、ふたたいださるることあらじ。 22いまよりのちなんぢうちに、ことたんじ、がくそうし、ふえき、喇叭らつぱらすものこゑふたたきこえず、種々しゆじゆ藝術げいじゆつ職人しよくにんなんぢうちふたたいだされず、ひきうすおとなんぢうちふたたきこえず、 23ともしびひかりなんぢうちふたたかがやかず、新郞はなむこ新婦はなよめこゑまつたなんぢうちきこえざるべし。なんぢ商人あきうどすで諸侯しよかうごとくにりて、萬民ばんみんなんぢ魔力まりよくまどひ、 24かつ預言よげんしや聖人せいじんおよ地上ちじやうころされし一切いつさいひとかれおい見出みいだされたればなり、と。

第19章

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1そののちわれだい群衆ぐんしゆうこゑごときもののてんおいへるをけり、アレルヤ、救靈たすかり光榮くわうえい能力のうりよくとはわがかみす、 2けだしその淫亂いんらんもつ地上ちじやう腐敗ふはいせしめたるだい淫婦いんぷ審判しんぱんたまひしものの審判しんぱんは、まことかつただしくして、おのしもべむくいかれもとたまひしなり、と。 3またかさねてひけるは、アレルヤ、かれけむりたちのぼりて世々よよかぎりなし、と。 4しかして廿四にんおきなよつ動物どうぶつ平伏ひれふして、玉座ぎよくざたまかみ禮拜れいはいたてまつり、アメン、アレルヤ、ととなへたり。 5かくこゑ玉座ぎよくざよりでてひけるは、すべかみしもべたるものまた大小だいせうはずこれおそるるものよ、わがかみ贊美さんびたてまつれ、と。 6われまただい群衆ぐんしゆうこゑごとく、大水おほみづこゑごとく、おほいなるかみなりこゑごときもののへるをけり、アレルヤ、けだしわが全能ぜんのうかみにてましましゆ統治とうちたまへるなり。 7いざわれよろこおどりてこれ光榮くわうえいたてまつらん、けだしこひつじ婚禮こんれいいたりて、その新婦はなよめすで準備じゆんび調ととのへ、 8きよくしてかがやける亞麻あまよそほふことをしめられたり、と。亞麻あまとは聖人せいじんただしきわざなり。 9[天使てんし]またわれひけるは、こひつじ婚筵こんえんされし人々ひとびとさいはひなるかな、とけ、と。またわれひけるは、これかみまこと御言おんことばなる、と。 10かくわれこれ禮拜れいはいせんとして、その足下あしもと平伏ひれふしければ、またわれひけるは、しかすることなかれ、われなんぢおよびイエズスのしよういうせるなんぢ兄弟等きやうだいたち同樣どうやうしもべなり、かみをば禮拜れいはいたてまつれ、預言よげんれいはイエズスをしようたてまつればなり、と。 11またたるに、をりしもてんひらけてひとつ白馬しろうまあり、これれるは忠信ちゆうしんしや眞實しんじつしやしようせらるるものにして、正義せいぎもつ審判しんぱんかつたたかたまひ、 12おんほのほごとく、かうべには數多あまたかんむりいただき、またしるせるありて、みづからのほかたれこれものなく、 13またまみれたる衣服いふくまとたまひて、かみ御言みことばしようす。 14またてんしよぐん白馬しろうまり、しろきよ亞麻あままとたまひてこれしたがれり。 15しかしてしよみんつべき兩刃もろはつるぎかれくちよりで、かれてつつゑもつしよみんをさたまふべく、またみづか全能ぜんのうかみおんいかりしぼりをけたまひ、 16ころもうへももところそのしるされて、諸王しよわうわうしよしゆしゆ、とあり。 17またたるに、ひとつ天使てんし太陽たいやううちちて、そら中央ちゆうあうべる一切いつさいとりむかひ、こゑたかよばはりてひけるは、なんぢきたりてかみおほいなる饗筵きようえんあつまれ、 18しよ國王こくわうにく千夫長せんぷちやうにく權力けんりよくしやにくうまこれれる人々ひとびととのにくすべ自由じいうなるもの奴隷どれいたるもの、大人たいじん小人せうじんにくくらふべし、と。 19またたるに、かのけもの地上ちじやうしよ國王こくわうその軍隊ぐんたいすであつまりて、白馬しろうまたまへるものおよその軍隊ぐんたいたたかひはんとしたるに、 20けものとらへられ、かつそのまへ種々いろいろしるしし、これによりてけもの印章いんしやうけ、そのざうおがみし人々ひとびとまどはしし預言よげんしやまたともとらへられ、ふたつながらきたるままにて硫黃いわうゆるいけ投入なげいれられたり。 21其他そのたものみな白馬しろうまたまへるもののくちよりづるつるぎにてころされ、もろもろとりくまでそのにくくらへり。

第20章

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1またたるに、ひとつ天使てんしそこなきふちかぎおほいなるくさりとをちててんよりくだり、 2かのりようすなは惡魔あくまサタンなるふるへびとらへ、一千ねんしてこれつなぎ、 3そこなきふち投入なげいれてこれ閉籠とぢこめ、封印ふういんそのうへせり。これ一千ねんをはるまでしよみんまどはさざらしめんためにして、そののちしば解放ときはなたるべし、 4われまた列座れつざたるに、これくものありて裁判さいばんけんたまはり、またイエズスの證明しようめいためかみ御言おんことばためくびきられし人々ひとびとたましひと、かのけものをもそのざうをも拜まず、その印章いんしやうおのひたひまたけざりし人々ひとびとと、みな生回いきかへりて、一千ねんあひだキリストとともわうれるをたり。 5其他そのた死人しにんすべて一千ねんをはるまで生回いきかへらず、これすなはだい一の復活ふくくわつなり。 6さいはひなるかなせいなるかなこのだい一の復活ふくくわつあづかひとかかともがらおいてはだい二の權力けんりよくいうせず、かえつ彼等かれらかみおよびキリストの司祭しさいとして、一千ねんあひだこれともわうたるべし。 {{Verse|20|7|一千ねんをはりてのち、サタンその獄舎ごくやよりはなたれ、でての四ほう人民じんみん、ゴグおよびマゴグをまどはし、たたかひためこれあつめん、そのかずうみ眞砂まさごごとし。 8しかして彼等かれら全面ぜんめんのぼり、聖徒せいとたち陣營ぢんえい最愛さいあい市街まちとを圍みしが、 9てんよりくだりて彼等かれら燒盡やきつくし、彼等かれらまどはしたる惡魔あくま硫黃いわうとのいけ投入なげいれられたり。ここおいかのけものと、 10預言よげんしやと、世々よよかぎりなく晝夜ちうやくるしめらるべし。 11またたるに、おほいなるしろ玉座ぎよくざありて、これたまふものあり、てんとはそのまへにげりて、その場所ばしよすら見出みいだされざりき。 12またたるに、せし人々ひとびと大小だいせうとも玉座ぎよくざまへちて、數多あまた書籍しよせきひらかれ、またべつひとつ書籍しよせきひらかれしが、これ生命せいめい名簿めいぼにして、死者ししやみな書籍しよせきしるされたる事柄ことがらにより、面々めんめんわざしたがひて審判しんぱんせられたり。 13かくうみそのうちりし死者ししやいだし、冥府よみまたそのうちりし死者ししやいだし、おのおのそのわざしたがひて審判しんぱんせられ、 14冥府よみいけ投入なげいれられしが、これだい二のにして、 15生命せいめい名簿めいぼしるされざりし人々ひとびとまたいけ投入なげいれられたり。

第21章

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1われまたあたらしきてんあたらしきとをたり、けだしさきてんさきとは過去すぎさりて、うみすでらざるなり。 2われヨハネまたせいなる都會とくわいあたらしきエルザレムが、あたかそのをつとためかざれる新婦はなよめごとそなはりて、かみよりあまくだるをたり。 3またおほいなるこゑ玉座ぎよくざよりきたるをけり、いはく、かみ幕屋まくや人々ひとびとともり、かみ彼等かれらともたまひて、彼等かれらそのたみり、かみおんみづか彼等かれらともましまして、そのかみたまはん。 4またかみ彼等かれらよりなみだことごとぬぐひたまひ、こののちあることなく、くやみさけびくるしみさらこれあらざるべし、まへことすでりたればなり、と。 5また玉座ぎよくざたまふもののたまひけるは、われ萬事ばんじあらたにす、と。またわれのたまひけるは、なんぢかきしるせ、このしんずべくしてまことなればなり、と。 6またわれのたまひけるは、ことすでれり、われはアルファなり、オメガなり、はじめなり、をはりなり、われかわひとをして生命せいめいみづみなもとよりあたひなくむことをしめん。 7勝利しようりたるひとは、これのものをいうして、われそのかみり、かれわがるべし。 8れどすべ卑怯ひけふなるもの、信仰しんかうなるもの、にくむべきもの、ひところせるもの、私通しつうせるもの、魔術まじゆつおこなふもの、偶像ぐうざう崇拜すうはいするもの、またすべいつはりものは、硫黃いわうとのゆるいけおいそのむくいくべし、これだい二のなり、と。 9またななつ最後さいごわざはひてるうつはちたるななつ天使てんしひとつきたりてわれかたひけるは、きたれ、われこひつじ配偶はいぐうしやたる新婦はなよめなんぢしめさん、と。 10かくわがうばひて、われおほいにしてたかやまたづさへ、せいなるみやこエルザレムがかみよりあまくだるをしめせり。 11すなはかみ榮光えいくわういうして、そのともしび水晶すゐしやうごとくに透明すきとほれる碧玉へきぎよくごと寳石はうせきたり。 12また十二のもんそなへたる、おほいにしてたか城壁じやうへきあり、そのもんに十二の天使てんしありてしるされたるあり、すなはちイスラエルのの十二ぞくなり。 13ひがしみつもんきたみつもんみなみみつもん西にしみつもんあり。 14また市街まち城壁じやうへきに十二の基礎そだいありて、こひつじの十二使徒しとこれしるされたり。 15かくわれかたれるものは、市街まちそのもん城壁じやうへきとをはかために、きんよし測量そくりやう竿ざをちたりしが、 16市街まち四角しかくちて、ながひろあひひとしく、天使てんしそのきんよしもつ市街まちはかりしに、五百五十五にして、ながたかひろあひひとし。 17また城壁じやうへきはかりしに、二十五じやうあり、ひとはかりにしてまた天使てんしはかりなり。 18その城壁じやうへき碧玉へきぎよくよりり、市街まちきよ玻璃がらすたる純金じゆんきんにして、 19市街まち城壁じやうへき基礎そだいらゆる寳石はうせきちりばめ、だい一の基礎そだい碧玉へきぎよくだい二は青玉せいぎよくだい三は玉髓ぎよくずゐだい四は綠玉りよくぎよく20だい五はサルドニクス、だい六はあかじま瑪瑙めのうだい七は橄欖かんらんせきだい八は綠柱玉りよくちゆうぎよくだい九は黃玉くわうぎよくだい十はクリゾプラズ、だい十一はヒヤシント、だい十二はむらさき水晶すゐしやうなり。 21十二のもんは十二の眞珠しんじゆにして、おのおのもんひとつ眞珠しんじゆよりり、市街まちちまた透明すきとほれる玻璃がらすごと純金じゆんきんなり。 22この市街まちには[せい]殿でんあるをず、全能ぜんのうかみにてましましゆおよこひつじは、その[せい]殿でんにてましませばなり。 23またこの市街まち日月じつげつさるるをえうせず、かみ榮光えいくわうこれてらし、こひつじそのともしびにてましませばなり。 24しよ國民こくみんかれひかりによりてあゆむべく、地上ちじやう國王こくわうたちおの光榮くわうえい尊崇そんそうとをこれもたらすべく、 25そのもん終日しゆうじつづることなかるべし、此處ここにはよるなければなり。 26これにはしよ國民こくみん光榮くわうえい尊貴そんきとをもたらすべく、 27きよからざるもの、にくむべきことおこなふもの、いつはりすものはこれらず、こひつじ生命せいめい名簿めいぼしるされたる人々ひとびとのみこれるべし。

第22章

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1天使てんしまたわれしめすに、水晶すゐしやうごと透明すきとほれる生命せいめいみづかはの、かみおよこひつじ玉座ぎよくざよりながるるをもつてせり。 2市街まちちまた中央ちゆうあうおよかはりやうがん生命せいめいあり、十二のむすびてつきごとひとついだし、このまた萬民ばんみんいやすべし。 3如何いかなるのろひいまことなく、かみこひつじとの玉座ぎよくざそのうちりて、そのしもべたちこれつかたてまつるべく、 4彼等かれらその御顏おんかほたてまつり、かみ御名みなそのひたひるべし。 5最早もはやよるあることなく、ともしびひかりをもひかりをもえうすることなかるべし、かみにてましましゆ彼等かれらてらたまへばなり。かくごとくにして彼等かれら世々よよかぎりなくわうたるべし。 6天使てんしわれひけるは、このことばしんずべくしてまことなり、預言よげんしやたちれいたまへるかみにてましましゆは、とおからずしてるべきことそのしもべしめさんために、その天使てんしつかはしたまひしなり。 7われすみやかきたらん。このしよ預言よげんことばまもひとさいはひなるかな、と。 8これこと見聞みききしたるものわれヨハネにして、見聞みききしたるのちこれことわれしめせる天使てんし足下あしもと平伏ひれふして禮拜れいはいせんとせしに、 9かれわれひけるは、しかすることなかれ、われなんぢおよなんぢ兄弟きやうだいたる預言よげんしやたちならびこのしよ預言よげんことばまも人々ひとびと同樣どうやうしもべなり、かみをば禮拜れいはいたてまつれ、と。 10またわれひけるは、このしよ預言よげんことばふうずることなかれ、ときちかければなり。 11がいするひといよいよがいし、けがれひといよいよけがれ、ただしきひといよいよただしく、せいなるひといよいよせいるべし。 12われすみやかきたり、むくいたづさへて、おのおのそのわざしたがひてこれむくいんとす。 13われはアルファなり、オメガなり、最初さいしよのものなり、最終さいしゆうのものなり、原因げんいんなり、終局しうきよくなり。 14生命せいめいあづかけんためもんより市街まちらんために、こひつじ御血おんちおのころもあらひとさいはひなるかな15いぬ魔術まじゆつおこなふもの、淫亂いんらんなるもの、ひところすもの、偶像ぐうざう崇拜すうはいするもの、すべいつはりあいしてこれものそとるべし、 16われイエズス使つかひつかはして、しよ敎會けうくわいおいこれことなんぢ證明しようめいせしめたり。われはダヴィドの萌蘗ひこばえにしてすゑなり、かがやけるあけ明星みやうじようなり。 17れいおよ新婦はなよめきたたまへとへり。ひとまたきたたまへとふべし。かわひときたれ、ほつするひとあたひなく生命せいめいみづけよ。 18われすべこのしよ預言よげんことばひと保證ほしようす、もしこれくはふるひとあらば、かみこのしよしるされたるわざはひこれくはたまはん。 19もしこのしよ預言よげんことばはぶひとあらば、かみ生命せいめい名簿めいぼより、またせいなるみやこより、またこのしよしるせるところより、そのくべきふんはぶたまはん。 20これこと證明しようめいたまへるもののたまはく、しかり、われすみやかきたる、と。アメン、しゆイエズスきたたまへ。 21ねがはくは我主わがしゆイエズス、キリストの恩寵おんちようなんぢ一同いちどうともらんことを、アメン。