鞭のうた (牧野虚太郎)


ひつそりとそれさへも道である
白くにほつてゐる
たたかひをいどむときも知らず
さては斷層のきざはしともならず
神にあらふ
さうして黙示のひややかな愛となる
しばらくは曲ることもない
ときぢくのよるべなさ