白文 書き下し文 訳文
仙佛茫茫兩未成 仙佛茫々としてふたつながら未だ成らず 仙道も仏道も(官途も文章の道も)茫洋として未だ成し遂げることができない
只知獨夜不平鳴 只知る獨夜不平の鳴るを ただ独りの夜に不平の声が響くのがわかる
風蓬飄盡悲歌氣 風蓬飄尽す悲歌の気 風で蓬が飛ばされるように悲しい歌を作る気魄も尽き
泥絮沾來薄倖名 泥絮沾し来る薄倖の名 泥水が糸くずに染み込むように薄倖の名を負わされてしまった
十有九人堪白眼 十に九人白眼に堪うるあり 世間の十人に九人はは白目で見ても良い程度の者ばかりだ
百無一用是書生 百に一用無きは是れ書生 尤も自分のような書生は百に一つの用もなさない
莫因詩卷愁成讖 詩巻に因って讖を成すを愁えるなかれ 作る詩が予言になって自らも不幸になるなどと心配しないでほしい
春鳥秋蟲自作聲 春鳥秋虫自ら声をなす 春の鳥も秋の虫も自ら悲しげに歌うではないか

この作品は1929年1月1日より前に発行され、かつ著作者の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)100年以上経過しているため、全ての国や地域でパブリックドメインの状態にあります。