郵便振替資金出納取扱規則

制定文 編集

予算決算及び会計令(昭和二十二年勅令第百六十五号)第百六条第一項及び第百四十四条並びに郵政事業特別会計法施行令(昭和二十四年政令第百九十一号)第四条の四及び第四条の五の規定に基づき、郵便振替資金出納取扱規則を次のように定める。

本則 編集

(総則) 

第一条
郵政事業特別会計法(昭和二十四年法律第百九号)第十九条の二第一項に規定する郵便振替資金(以下「資金」という。)に属する現金及び有価証券の受払いについては、この省令に定めるものを除くほか、出納官吏事務規程(昭和二十二年大蔵省令第九十五号)、政府所有有価証券取扱規程(大正十一年大蔵省令第七号)、日本銀行国庫金取扱規程(昭和二十二年大蔵省令第九十三号)、日本銀行政府有価証券取扱規程(大正十一年大蔵省令第十一号)、日本銀行の公庫等預託金取扱規程(昭和二十五年大蔵省令第三十一号)及び歳入歳出外の国庫内移換に関する規則(昭和三十年大蔵省令第十四号)により取り扱うものとする。

(資金の管理事務)

第二条
資金の管理に関する事務は、郵政事業庁長官が取り扱うものとする。

(支払店等)

第三条
郵政事業庁長官は、日本銀行本店をその振り出す小切手の支払店又はその発する国庫金振替書の取扱店とするものとする。

(取引関係の通知等)

第四条
郵政事業庁長官は、日本銀行本店に別紙第一号書式の取引関係通知書をもってその官職氏名を通知するとともに、照合のための印鑑の届出をし、小切手用紙及び国庫金振替書用紙の交付を受けるものとする。

(小切手又は国庫金振替書の表示)

第五条
郵政事業庁長官の振り出す小切手又はその発する国庫金振替書には、その表面余白に「郵便振替資金」の印を押すものとする。

(郵便振替の払出金の交付)

第六条
  1. 郵政事業庁長官は、郵便振替の払出金を郵政官署の主任繰替払等出納官吏に交付しようとするときは、払出科目として「郵便振替資金」、受入科目として「預託金」と記載した国庫金振替書(国庫金振替書その他国庫金の払出しに関する書類の様式を定める省令(昭和四十三年大蔵省令第五十一号)第一号書式の国庫金振替書をいう。以下同じ。)を日本銀行本店に提出するものとする。
  2. 日本銀行本店は、前項の国庫金振替書の提出を受けたときは、資金の金額を限度として当該国庫金振替書に記載された内容に従って振替の手続をし、振替済書を郵政事業庁長官に、振替済通知書を郵政官署の主任繰替払等出納官吏に送付するものとする。

(国債の取得等)

第七条
  1. 郵政事業庁長官は、郵便振替法(昭和二十三年法律第六十号)第七十条の二の規定により、国債の取得をしようとするとき、又は同条第二号に規定する預金をしようとするときは、小切手を振り出し、購入証券又はその預り証、預金証書その他これらに類する証書と引換えに、これを受取人に交付するものとする。
  2. 郵政事業庁長官は、前項の規定にかかわらず、受取人から振込の方法による現金の交付の請求があったときは、郵便振替資金出納官吏(資金に属する現金の出納の事務を行う歳入歳出外現金出納官吏をいう。以下「資金出納官吏」という。)をして振込の方法により現金を受取人に交付させることができる。この場合にあっては、資金出納官吏は、受取人から領収証書を徴する必要はないものとする。
  3. 郵政事業庁長官は、前項の規定により資金出納官吏をして振込の方法により現金を受取人に交付させようとするときは、当該現金を資金出納官吏に交付するために、振込金額その他振込に関し必要な事項を資金出納官吏に通知するとともに、資金出納官吏を受取人とする小切手を振り出すものとする。
  4. 第一項及び第二項の規定にかかわらず、郵政事業庁長官は、郵便振替法第七十条の二の規定により国債の応募若しくは引受け又は国若しくは公庫等(日本銀行の公庫等預託金取扱規程第一条の二に規定する公庫等をいう。以下この項において同じ。)の所有する国債の買入れをしようとするときは、払出科目として「郵便振替資金」、受入科目として、国債(政府短期証券(政府資金調達事務取扱規則(平成十一年大蔵省令第六号)第二条に規定する政府短期証券をいう。以下この項において同じ。)を除く。)の応募及び引受けの場合にあっては「公債発行収入金」、政府短期証券の応募及び引受けの場合にあっては「政府短期証券発行高」、国の所有する国債の買入れの場合にあっては「国債運用資金」、「財政融資資金、財政融資資金未整理」、「郵便貯金資金」若しくは「預託金」又は公庫等の所有する国債の買入れの場合にあっては「何公庫等預託金」と記載した国庫金振替書を日本銀行本店に提出するものとする。
  5. 日本銀行本店は、郵政事業庁長官の振り出した小切手の提示を受けたときは、次の事項を調査し、資金の金額を限度としてその支払を行うものとする。
    一 小切手は合式であるか
    二 小切手はその振出日付から一年を経過したものでないか
  6. 日本銀行本店は、前項の小切手がその振出日付から一年を経過したものであるときは、その小切手の余白に支払期間経過の旨を記入し、これを提示した者に返付するものとする。
  7. 日本銀行本店は、第四項の国庫金振替書の提出を受けたときは、資金の金額を限度として当該国庫金振替書に記載された内容に従って振替の手続をし、振替済書を郵政事業庁長官に、振替済通知書を当該振替を受ける者に送付するものとする。

(支払金の回収)

第八条
  1. 郵政事業庁長官は、資金の運用に充てた支払金の回収金の受入れをしようとするときは、別紙第二号書式の郵便振替資金払込請求書を作成し、当該回収金の支払人に送付するものとする。ただし、資金出納官吏をして受け入れさせようとする場合は、この限りでない。
  2. 郵政事業庁長官は、前項ただし書の規定により資金出納官吏をして前項に規定する回収金を受け入れさせようとするときは、当該回収金の支払人に資金出納官吏への払込みを口頭をもって請求するとともに、払込みを受けるべき金額その他払込みに関し必要な事項を資金出納官吏に通知するものとする。
  3. 資金出納官吏は、第一項に規定する回収金の支払人から現金の払込みを受けたときは、別紙第三号書式の領収証書を当該支払人に交付し、領収済報告書を郵政事業庁長官に送付するとともに、当該払込みを受けた現金に別紙第四号書式の郵便振替資金現金払込書を添えて、日本銀行本店に払い込むものとする。
  4. 日本銀行本店は、第一項に規定する回収金の支払人又は資金出納官吏から郵便振替資金払込請求書又は郵便振替資金現金払込書の交付とともに現金の払込みを受けたときは、領収証書を当該支払人又は資金出納官吏に交付するとともに、資金への払込みに係る受入れの手続をし、領収済通知書を郵政事業庁長官に送付するものとする。

(損失の補てん)

第九条
郵政事業庁長官は、次に掲げる金額の資金の運用に係る損失の補てん金の支払を受けようとするときは、当該金額を郵政事業特別会計の支出負担行為担当官に通知し、当該支出負担行為担当官は、当該金額に相当する金額を同特別会計の歳出から支出することを同特別会計の支出官に対し請求するものとする。
一 資金の運用に充てた支払金の回収金に係る債権の全部又は一部が、履行期日から相当の期間を経過してもなお弁済されない場合におけるその弁済されない部分の金額
二 国債(現先売買(有価証券を一定の期間後に売り戻すこと又は買い戻すことを条件とした当該有価証券の買付け又は売付けをいう。)に係る取得国債を除く。以下この号及び次号において同じ。)の売却代金又は償還金として領収し又は領収すべき金額の合計額が、当該国債の保有原価に相当する金額に満たない場合におけるその満たない金額
三 国債の利子として領収し又は領収すべき金額の合計額が、当該国債の取得に際し経過利子に相当するものとして支払った金額に満たない場合におけるその満たない金額
四 外貨預金(外貨をもって表示される預金をいい、払戻金を一定の外国為替相場により邦貨に交換する予約を付して預入したものを除く。以下この号において同じ。)の払戻金(分割して払い戻した外貨預金にあっては、当該払戻しに係る部分に限る。)として領収し又は領収すべき金額の合計額が、当該外貨預金の預入に際し元金に相当するものとして支払った邦貨額(分割して払い戻した外貨預金にあっては、当該払戻しに係る部分に限る。)に満たない場合におけるその満たない金額

(資金の受払簿)

第十条
郵政事業特別会計法施行令第四条の四第二項の規定により財務大臣が定める郵便振替資金受払簿の様式及び記入の方法は、別紙第五号書式によるものとする。

附則 編集

附則

この省令は、平成十三年四月一日から施行する。

別紙書式 編集

別紙様式第1号書式〔第4条〕
別紙様式第2号書式〔第8条〕
別紙様式第3号書式〔第8条〕
別紙様式第4号書式〔第8条〕
別紙様式第5号書式〔第10条〕
 

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