葉脈と時間 (牧野虚太郎)


埒外の招待に裸体がある
透明ないきものの制約に孕まれて
復讐の樹蔭は晦渋を祝ふといふ
遠く近く窓を装ふ独樂に
閉ざされた漂浪の白い海
それもやがて指の廻転に糊を盜み去つた