琉球大学設置法


 立法院の議決した琉球大学設置法に署名し、ここに公布する。

一九六五年八月二十五日


立法第百二号

 琉球政府立法院は、ここに次のとおり定める。

琉球大学設置法

(設置)

第一条 琉球政府は、この立法により、学校教育法(一九五八年立法第三号)第一条に定める学校として、琉球大学を設置する。

(所管)

第二条 琉球大学は、教育委員会法(一九五八年立法第二号)第百十条の規定にかかわらず、琉球大学委員会が所管する。

(位置)

第三条 琉球大学は、那覇市に本部を置く。

(学部等)

第四条 琉球大学の学部は、次のとおりとする。

文理学部
教育学部
農家政工学部

2 琉球大学に、各学部に共通する一般教養に関する教育を一括して行うための組織として、教養部を置く。

(附属学校)

第五条 琉球大学の教育学部に附属して、小学校及び中学校を設置する。

2 前項の附属学校については、他の法令に別段の定めのあるものを除くほか、琉球大学委員会規則(以下「大学委員会規則」という。)で定める。

(大学附属の研究施設)

第六条 琉球大学に、立法の定めるところにより、研究及び研究施設を附置することができる。

(学部附属の教育研究施設及び普及施設)

第七条 琉球大学の学部に、大学委員会規則で定めるところにより、附属の教育施設、研究施設及び普及施設を置く。

(附属図書館)

第八条 琉球大学に、附属図書館を置く。

(事務部局)

第九条 琉球大学に校務を処理させるため、事務局及び学生部を置く。

2 前項の事務部局の組織及び所掌事務については、大学委員会規則で定める。

(学部等)

第十条 琉球大学の学部に置かれる学科又はこれに代わるべきものの種類その他必要な事項は、大学委員会規則で定める。

(大学の職員の定員)

第十一条 琉球大学に置かれる職員の定員は、行政機関職員定員法(一九五五年立法第五十三号)で定める。

2 行政主席は、前項の定員を定めるにあたっては、琉球大学委員会の意見を尊重しなければならない。

(大学の職)

第十二条 琉球大学に置かれる職の種類は、琉球大学管理法(一九六五年立法第百三号)に定めるもののほか、人事委員会の承認を得て大学委員規則で定める。

2 附属学校には、学校教育法第二十九条の規定にかかわらず、副校長を置くことができる。

(大学に置かれる職員の任免等)

第十三条 琉球大学に置かれる職員の任免、懲戒その他人事管理に関する事項については、琉球政府公務員法(一九三五年立法第四号)の定めるところによる。

(大学における授業料その他の費用の免除及び猶予)

第十四条 琉球大学の学長は、経済的理由によって納付が困難であると認められ、かつ、学業優秀と認めるとき、その他やむを得ない事情があると認めるときは、大学委員会規則で定めるところにより、授業料その他の費用の全部若しくは一部を免除し、又はその徴収を猶予することができる。

(委任規定)

第十五条 この立法又は他の法令に別段の定めのあるものを除くほか、琉球大学の組織及び運営の細目については、大学委員会規則で定める。

1 この立法は、一九六六年七月一日から施行する。

2 この立法施行の際限にある琉球教育法(一九五二年米国民政府布令第六十六号)による大学は、この立法施行の日において、この立法によって設置された琉球大学とみなす。

3 他の立法に別段の定めがあるものを除くほか、琉球教育法に基づく機関及び職員は、この立法に基づく相当の機関及び職員となり、同一性をもって存続するものとする。この場合において、職員の身分の取扱については、この立法及び琉球大学管理法の定めるところによる。

4 琉球大学の学長、部局館長、教授、助教授、講師及び助手の任免、懲戒その他人事管理に関しては、第十三条の規定にかかわらず、別に任免、懲戒その他人事管理に関して規定する立法が制定されるまでは、なお従前の例による。

5 所得税法(一九五二年立法第四十四号)の一部を次のように改正する。

第三条第三号中「、財団法人琉球大学」を削る。

6 法人税法(一九五三年立法第二十二号)の一部を次のように改正する。

三 削除

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  1. 法律命令及官公󠄁文󠄁書
  2. 新聞紙及定期刊行物ニ記載シタル雜報及政事上ノ論說若ハ時事ノ記事
  3. 公󠄁開セル裁判󠄁所󠄁、議會竝政談集會ニ於󠄁テ爲シタル演述󠄁

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