「大塩平八郎 (森鴎外)」の版間の差分

　評定の結果として、平山、吉見は取高の儘{{Ruby|小普請|こぶしん}}入を命ぜられ、英太郎、八十次郎の二少年は賞銀を賜はつた。然るに平山は評定の局を結んだ天保九年{{Ruby|閏|うるふ}}四月八日と、それが発表せられた八月二十一日との中間、六月二十日に自分の預けられてゐた安房勝山の城主酒井大和守{{Ruby|忠和|ただより}}の{{Ruby|邸|やしき}}で、人間らしく自殺を遂げた。