「鉄道唱歌」の版間の差分

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#都を出でてなまよみの 甲斐にはめでし富士の嶺 諏訪の湖木曾の谷 美濃の名所も訪れぬ
#行き悩みたる山道の こごしき嶺も砥の如く 三百二十余哩を 夢に過ぎけり中央線
 
 
 
 
 
中央線鉄道唱歌その2?
作詞者:大和田建樹
作曲者:多梅稚
 
1 汽笛一声我が汽車は はや離れたり飯田町
牛込市ヶ谷堀の端 四ツ谷出づれば信濃町
 
2 千駄ヶ谷代々木新宿 中仙道は前を行き
南は品川東海道 北は赤羽奥羽線
 
3 大久保つつじの花盛り 柏木中野に兵営を
見るや荻窪吉祥寺 境を過ぐれば国分寺
 
4 立川越えて多摩川や 日野に豊田や八王子
織物業で名も高く 中央線の起点なり
 
5 朝河行けば小仏ぞ 沢井沢をば早渡り
与瀬上野原鳥沢や 谷間に架けしは猿橋か
 
6 甲斐絹産地で知られたる 郡内地方は此あたり
山の中なる大月に 水力電気の事業あり
 
7 ここは名に負う笹小嶺 トンネル一万五千尺
徒歩にて越しは十年前 居ながら通る気楽さよ
 
8 初鹿野塩山向嶽寺 温泉効験いと多く
差出の磯の日下部と 螢で名高き石和町
 
9 次は甲府の城の跡 山岳四面に重畳し
甲州一の大都会 山梨県庁ここに在り
 
10 竜王韮崎日野春は 八ヶ岳をば右に見て
小渕沢より富士見台 海抜三千百余尺
 
11 青柳茅野に上諏訪よ 左は諏訪湖冬ならば
我もスケート試みん 右には温泉諏訪神社
 
12 下諏訪岡谷は製糸業 煙筒繋きは国の富
天竜川はここに出て 遠州灘に注ぎ入る
 
13 辰野小野も通り過ぎ 伊那谷渉りて塩尻は
茫たる平野にステーション 篠井線の分岐点
 
14 桔梗ヶ丘の古戦場 満目荒涼風寒く
北信満峰巍々として 深志の城は目に近し
 
15 道は再び中山道 遠く連る越の道
是より西は木曽路にて 荒馬や贄川奈良井宿
 
16 本州中部の分水嶺 鳥居峠のトンネルは
基面の高さ日本一 峠を越ゆれば木曽の谷
 
17 眼界一転うっそうと 繁は御料の林なり
広袤三十五万町 刈り出す木材無尽蔵
 
18 藪原通りて宮ノ越 旭将軍義仲が
旗を掲げしはこのあたり 晩鐘響く徳音寺
 
19 折しも左の畑中に 高く立ちたる記念の碑
東と西より進みたる 中央線の接続点
 
20 木曽の都の福島は 御嶽詣での登り口
山腹高く桟橋を 過ぐればやがて上松よ
 
21 空に聳ゆる駒ヶ岳 寝覚の床に臨川寺
小野瀧越えて定勝寺 景色秀れて眺め好し
 
22 須原野尻で横に見る 碧単渦中の木流しと
錦織りなす紅葉は 木曽の旅路のうさはらし
 
23 三留野を出でて木曽川を 渡る鉄橋五十間
しず母の風景釣越は 昔の道中忍ばるる
 
24 坂下よりは飛騨海道 木曽路を後に中津駅
左に恵那山右に大井 電車に乗れば岩村町
 
25 釜戸瑞浪打ち過ぎて 土岐津多治見両町の
名高き産物陶器磁器 これぞ日本の輸出品
 
26 彼所に見ゆるは虎渓山 土岐川清く山高し
十四のトンネル絶間なく 高蔵寺勝川夢現
 
27 大曽根千種も早過ぎて 鶴舞公園目のあたり
身支度整う程もなく 汽車は名古屋に着きにけり
 
28 待ちに待ちたる中央の 鉄路もここに全通し
国運ますます隆盛に 栄ゆる御代ぞめでたけれ
 
国運ますます隆盛に 栄ゆる御代ぞめでたけれ