「鉄道唱歌」の版間の差分

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* 表記は歴史的仮名遣とし、漢字制限はJIS X 0208に文字が収録されていれば元の漢字をそのまま使った。
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#むかしは鬼の住家とて 人のおそれし陸奧の はてまでゆきて時の間に かへる事こそめでたけれ
#いはへ人々鐵道の ひらけし時に逢へる身を 上野の山もひびくまで 鐵道唱歌の聲立てて
 
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== 北陸篇 ==
*作曲:納所辨次郎・吉田信太-->
#車輪のひびき笛の聲 みかへる跡に消えて行く 上野の森の朝月夜 田端は露もまださむし
#見あぐる岸は諏訪の臺 それにつづきて秋の夜は 道灌山の虫のねを ここまで風や送るらん
#見よや王子の製紙場 はや窓ちかく來りたり すきだす紙の年にます 國家の富もいくばくぞ
#春はさくらの飛鳥山 秋は紅葉の瀧の川 運動會の旗たてて かける生徒のいさましさ
#まもなくきたる赤羽は 品川ゆきの乘替場 目白目黒の不動へも よれや序の道なれば
#蕨すぐれば浦和にて その公園は調の宮 埼玉縣の縣廳も この地にこそは置かれたれ
#大宮おりて八九町 ゆけば氷川の公園地 園は螢に名も高く 宮は武藏の一の宮
#上尾桶川鴻の巣に 近き吉見の百穴は 古代穴居の人のあと 見るも學びの一つなり
#吹上すぎてながめやる 熊谷土手の花ざかり 次郎直實生れたる 村の名今につたへたり
#深谷本庄神保原 左に雲のあひだより みゆる秩父のふもとなる 大宮までは馬車もあり
#はや新町も倉賀野も またたくひまに行きすぎて 今ぞ上州高崎の 繁華の町につきにける
#町の東北前橋へ 汽車にてゆけば十五分 群馬縣廳所在の地 上野一の大都會
#若葉紅葉によしときく 伊香保の温泉榛名山 高崎よりは程ちかし 避暑にも人のゆくところ
#みわたすかぎり青々と 若葉波うつ桑畑 山のおくまで養蠶の ひらけしさまの忙がしさ
#線路わかれて前橋の かたにすすめば織物と 製絲のわざに名も高き 桐生足利とほからず
#高崎いでて安中の つぎは磯部の温泉場 うしろをゆくは碓氷川 まへに立てるは妙義山
#鉾か劍か鋸か 獅子か猛虎か荒鷲か 虚空に立てる岩のさま 石門たかく雲をつく
#あとに見かへる松井田の 松のみどりもかげきえて はや横川につきにけり おりよ人々水のみに
#これより音にききゐたる 碓氷峠のアプト式 齒車つけておりのぼる 仕掛は外にたぐひなし
#くぐるトンネル二十六 ともし火うすく晝くらし いづれば天地うちはれて 顏ふく風の心地よさ
#夏のあつさもわすれゆく 旅のたもとの輕井澤 はや信濃路のしるしとて 見ゆる淺間の夕煙
#くだる道には追分の 原とよばるる廣野あり 桔梗かるかや女郎花 秋の旅路はおもしろや
#御代田小諸とすぎゆけば 左に來る千曲川 立科山をながれ出て 末は越後の海に入る
#諏訪の湖水をみる人は 大屋をおりて和田峠 こゆれば五里の道ぞかし 山には馬も駕籠もあり
#上田をあとに走りゆく 汽車は坂城に早つきぬ 川のあなたにながめやる 山は姨捨月見堂
#田毎の月の風景も 見てゆかましを秋ならば 雲をいただく冠着の 山はひだりにそびえたり
#屋代篠井うちすぎて わたる千曲と犀川の 間の土地をむかしより 川中島と人はよぶ
#ここに龍虎のたたかひを いどみし二人の英雄も おもへば今は夢のあと むせぶは水の聲ばかり
#長野に見ゆる大寺は 是ぞしなのの善光寺 むかし本田の善光が ひろひし佛なりとかや
#ここにとどまるひまあらば 戸隱山にのぼり見ん 飯綱の原のほととぎす なのる初音もききがてら
#豐野と牟禮と柏原 ゆけば田口は早越後 軒まで雪の降りつむと ききし高田はここなれや
#雪にしるしの竿たてて 道をしへしも此あたり ふぶきの中にうめらるる なやみはいかに冬の旅
#港にぎはふ直江津に つきて見そむる海のかほ 山のみなれし目には又 沖の白帆ぞ珍しき
#春日新田犀潟を すぐれば來る柿崎の しぶしぶ茶屋は親鸞の 一夜宿りし跡と聞く
#鉢崎すぎて米山の くぐるトンネル七つ八つ いづれば廣きわたの原 佐渡の國までくまもなし
#みわたす空の青海川 おりては汐もあみつべし 石油のいづる柏崎 これより海とわかれゆく
#安田北條來迎寺 宮内すぎて長岡の 町は名だたる繁花の地 製油の烟そらにみつ
#汽車の窓より西北に ゆくゆく望む彌彦山 宮は國幣中社にて 參詣男女四時たえず
#彌彦にゆくは三條に おりよと人はをしへたり 吾身は何も祈らねど いのるは君が御代のため
#加茂には加茂の宮ありて 木の間の鳥居いと清く 矢代田驛の近くには 金津の瀧の音たかし
#十一年の御幸の日 かたじけなくも御車を とどめ給ひし松かげは 今この里にさかえたり
#もみぢは新津秋葉山 櫻は龜田通心寺 わするな手荷物傘鞄 はやここなるぞ沼垂は
#おるればわたる信濃川 かかれる橋は萬代の 名も君が代とときはにて 長さは四百數十間
#川のかなたは新潟市 舟ゆく水の便よく わたせる橋をかぞふれば およそ二百もありとかや
#春は白山公園地 一つににほふ梅櫻 夏は涼しき日和山 鯛つる舟も目の前に
#汽船の煙海をそめ 商家の軒は日をおほふ げにも五港の一つとて 戸數萬餘の大都會
#新潟港を舟出して 海上わづか十八里 佐渡に名高き鑛山を 見てかへらんも益あらん
#佐渡には眞野の山ふかく 順徳院の御陵あり 松ふく風は身にしみて 袂しぼらぬ人もなし
#波路やすけく直江津に かへりてきけば越中の 伏木にかよふ汽船あり いざ乘りかへて渡海せん
#富山は越中繁華の地 ここよりおこる鐵道は 加賀越前をつらぬきて 東海道にであふなり
#藥に名ある富山市は 神通川の東岸 はるかに望む立山は 直立九千九百尺
#商業繁華の高岡を すぎて福岡石動の 次に來るは津幡驛 七尾に行かば乘りかへよ
#加賀越中の境なる 倶利伽羅山は義仲が 五百の牛に火をつけて 平家せめたる古戰場
#津幡七尾のその間 すぎゆく驛は八九箇所 邑智の潟の青波に さをさす舟も羨まし
#七尾は能登の一都會 入海ひろく舟おほし ちかき和倉の温泉は 町きよらかに客たえず
#津幡にかへり乘りかへて ゆけば金澤ステーション 百萬石の城下とて さすが賑ふ町のさま
#名も兼六の公園は 水戸岡山と諸共に かぞへられたる吾國の 三公園の其一つ
#柳みどりに花赤く おちくる瀧の水白し 雲にそびゆる銅像は 西南役の紀念碑よ
#第九師團も縣廳も 皆此町にあつまりて 海の外までひびきたる その産物は九谷燒
#松任美川うちすぎて わたる手取の川上に 雪を常磐の白山は 雲まにたかく聳えたり
#小松の北におとたかく ながるる水は安宅川 安宅の關は何くぞと 問はば嵐やこたふらん
#折りたく柴の動橋 武士が帶びたる大聖寺 こころ細呂木すぎゆけば いろはの金津むかへたり
#三國港の海に入る 日野川こえて福井驛 ここに織り出す羽二重は 輸出の高も數千萬
#大土呂鯖江あとにして 武生鯖波はしりゆく 汽車は今こそ今庄に つきて燧の城も見つ
#海のながめのたぐひなき 杉津をいでてトンネルに 入ればあやしやいつのまに 日はくれはてて暗なるぞ
#敦賀はげにもよき港 おりて見てこん名どころを 氣比の松原氣比の海 官幣大社氣比の宮
#身を勤王にたふしたる 耕雲齋の碑をとへば 松の木かげを指さして あれと子供はをしへたり
#疋田柳瀬中の郷 すぎゆく窓に仰ぎ見る 山は近江の賤が嶽 七本鎗の名も高し
#豐太閤の名をとめし 轡の森は木の本の 地藏と共に人ぞ知る 汽車の進みよ待てしばし
#縮緬産地の長濱に いでて見わたす琵琶の海 大津にかよふ小蒸汽は 煙ふきたて人をまつ
#驛夫の聲におどろけば 眠はさめて米原に つきたる汽車の速かさ みかへる伊吹雲ふかし
#おもへば汽車のできてより 狹くなりたる國の内 いでし上野の道かへて いざやかへらん新橋に
 
== 關西・參宮・南海篇 ==