「拾遺和歌集/巻第十九」の版間の差分
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ページの作成:「巻十九:雑恋 01210 [詞書]題しらす 柿本人麿 をとめこか袖ふる山のみつかきのひさしきよより思ひそめてき をとめこか-そ...」 |
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巻十九:雑恋
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をとめこか-そてふるやまの-みつかきの-ひさしきよより-おもひそめてき
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いなりやま-やしろのかすを-ひととはは-つれなきひとを-みつとこたへむ
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みしまえの-たまえのあしを-しめしより-おのかとそおもふ-いまたからねと
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あたなりと-あたにはいかか-さたむらむ-ひとのこころを-ひとはしるやは
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すくろくの-いちはにたてる-ひとつまの-あはてやみなむ-ものにやはあらぬ
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ぬれきぬを-いかかきさらむ-よのひとは-あめのしたにし-すまむかきりは
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あめのした-のかるるひとの-なけれはや-きてしぬれきぬ-ひるよしもなし
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いつくとも-ところさためぬ-しらくもの-かからぬやまは-あらしとそおもふ
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しらくもの-かかるそらこと-するひとを-やまのふもとに-よせてけるかな
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いつしかも-つくまのまつり-はやせなむ-つれなきひとの-なへのかすみむ
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ひとしれぬ-ひとまちかほに-みゆめるは-たかたのめたる-こよひなるらむ
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いけみつの-そこにあらては-ねぬなはの-くるひともなし-まつひともなし
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ひとしれす-たのめしことは-かしはきの-もりやしにけむ-よにふりにけり
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あきはきの-はなもうゑおかぬ-やとなれは-しかたちよらむ-ところたになし
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こゆるきの-いそきてきつる-かひもなく-またこそたてれ-おきつしらなみ
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しのひつつ-よるこそきしか-からころも-ひとやみむとは-おもはさりしを
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みやつくる-ひたのたくみの-てをのおと-ほとほとしかる-めをもみしかな
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ありとても-いくよかはふる-からくにの-とらふすのへに-みをもなけてむ
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むすふての-しつくににこる-やまのゐの-あかてもひとに-わかれぬるかな
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いへなから-わかるるときは-やまのゐの-にこりしよりも-わひしかりけり
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はしたかの-とかへるやまの-しひしはの-はかへはすとも-きみはかへせし
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220 ⟶ 242行目:
あやまちの-あるかなきかを-しらぬみは-いとふににたる-ここちこそすれ
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230 ⟶ 253行目:
ゆくみつの-あわならはこそ-きえかへり-ひとのふちせを-なかれてもみめ
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ともかくも-いひはなたれよ-いけみつの-ふかさあささを-たれかしるへき
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250 ⟶ 275行目:
そめかはを-わたらむひとの-いかてかは-いろになるてふ-ことのなからむ
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260 ⟶ 286行目:
ちはやふる-かものかはへの-ふちなみは-かけてわするる-ときのなきかな
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よのなかは-いかかはせまし-しけやまの-あをはのすきの-しるしたになし
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うもれきは-なかむしはむと-いふめれは-くめちのはしは-こころしてゆけ
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290 ⟶ 319行目:
よのなかは-いさともいさや-かせのおとは-あきにあきそふ-ここちこそすれ
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300 ⟶ 330行目:
いはみなる-たかまのやまの-このまより-わかふるそてを-いもみけむかも
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おきつなみ-たかしのはまの-はままつの-なにこそきみを-まちわたりつれ
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きみをのみ-おもひやりつつ-かみよりも-こころのそらに-なりしよひかな
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おもひやる-こしのしらやま-しらねとも-ひとよもゆめに-こえぬひそなき
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やましなの-こはたのさとに-うまはあれと-かちよりそくる-きみをおもへは
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かすかやま-くもゐかくれて-とほけれと-いへはおもはす-きみをこそおもへ
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わかせこを-こふるもくるし-いとまあらは-ひろひてゆかむ-こひわすれかひ
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ふるさとを-こふるたもとも-かわかぬに-またしほたるる-あまもありけり
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380 ⟶ 418行目:
しほたるる-みはわれのみと-おもへとも-よそなるたつも-ねをそなくなる
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390 ⟶ 429行目:
つれつれと-おもへはうきに-おふるあしの-はかなきよをは-いかかたのまむ
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400 ⟶ 440行目:
さためなき-ひとのこころに-くらふれは-たたうきしまは-なのみなりけり
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410 ⟶ 451行目:
ひとりのみ-としへけるにも-おとらしを-かすならぬみの-あるはあるかは
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420 ⟶ 462行目:
かせはやみ-みねのくすはの-ともすれは-あやかりやすき-ひとのこころか
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430 ⟶ 473行目:
ひさかたの-あめのふるひを-たたひとり-やまへにをれは-うもれたりけり
01253
440 ⟶ 484行目:
あめふりて-にはにたまれる-にこりみつ-たかすまはかは-かけのみゆへき
01254
450 ⟶ 495行目:
よとともに-あめふるやとの-にはたつみ-すまぬにかけは-みゆるものかは
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460 ⟶ 506行目:
あふことの-かくてやつひに-やみのよの-おもひもいてぬ-ひとのためには
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470 ⟶ 517行目:
いはしろの-のなかにたてる-むすひまつ-こころもとけす-むかしおもへは
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480 ⟶ 528行目:
けふかとも-あすともしらぬ-しらきくの-しらすいくよを-ふへきわかみそ
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490 ⟶ 539行目:
なみたかは-みつまされはや-しきたへの-まくらのうきて-とまらさるらむ
01259
500 ⟶ 550行目:
よのなかを-つねなきものと-ききしかと-つらきことこそ-ひさしかりけれ
01260
510 ⟶ 561行目:
つらきをは-つねなきものと-おもひつつ-ひさしきことを-たのみやはせぬ
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520 ⟶ 572行目:
われこそは-にくくもあらめ-わかやとの-はなみにたにも-きみかきまさぬ
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530 ⟶ 583行目:
いはみかた-なにかはつらき-つらからは-うらみかてらに-きてもみよかし
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540 ⟶ 594行目:
それならぬ-こともありしを-わすれねと-いひしはかりを-みみにとめけむ
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550 ⟶ 605行目:
みかりする-こまのつまつく-あをつつら-きみこそわれは-ほたしなりけれ
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560 ⟶ 616行目:
きみみれは-むすふのかみそ-うらめしき-つれなきひとを-なにつくりけむ
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570 ⟶ 627行目:
いつれをか-しるしとおもはむ-みわのやま-ありとしあるは-すきにそありける
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580 ⟶ 638行目:
われといへは-いなりのかみも-つらきかな-ひとのためとは-いのらさりしを
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590 ⟶ 649行目:
たきのみつ-かへりてすまは-いなりやま-なぬかのほれる-しるしとおもはむ
01269
600 ⟶ 660行目:
おもひいてて-とふにはあらす-あきはつる-いろのかきりを-みするなりけり
01270
610 ⟶ 671行目:
ゆゆしとて-いむともいまは-かひもあらし-うきをはかせに-つけてやみなむ
01271
620 ⟶ 682行目:
ひとりして-よをしつくさは-たかさこの-まつのときはも-かひなかりけり
01272
630 ⟶ 693行目:
たまもかる-あまのゆきかた-さすさをの-なかくやひとを-うらみわたらむ
01273
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