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Mymelo (トーク | 投稿記録)
地歌 萩の露
(相違点なし)

2009年7月20日 (月) 05:54時点における版

何時いつしかも、招く尾花に袖れ初めて、我から濡れし露の萩。今さら人はうらみねど、くず葉風はかぜにそよとだに、音づれ絶えて松蟲の、ひとりに鳴くびしさを、夜半よはに砧の打ちそへて、いとど思ひを重ねよと、月に声は冴えぬらん。いざさらば、空ゆく雁に言問こととはん。恋しき方に玉章たまづさを、送るよすがの有りやなしやと。


  • 底本: 今井通郎『生田山田両流 箏唄全解』下、武蔵野書院、1975年。
  • Public Domain この作品は1899年3月4日以前に公表されたもので、作者の死亡から100年以上経過しているため全世界でパブリックドメインの状態にあります。