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{{r|約束|やくそく}}し{{r|置|おき}}ぬれは。{{r|往生|わうじやう}}に{{r|疑|うたが}}ひなしと。{{r|後|のち}}の{{r|世|よ}}お |
{{r|約束|やくそく}}し{{r|置|おき}}ぬれは。{{r|往生|わうじやう}}に{{r|疑|うたが}}ひなしと。{{r|後|のち}}の{{r|世|よ}}お |
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そるゝ心もなく。三{{r|毒|どく}}の{{r|引|ひく}}にまかせ。身のゆたか |
そるゝ心もなく。三{{r|毒|どく}}の{{r|引|ひく}}にまかせ。身のゆたか |
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なるまゝに。けだい{{r|破戒|はかい}}の{{r|者|もの}}ともなり。{{r|慚愧|ざんぎ}}{{r|懺悔|さん |
なるまゝに。けだい{{r|破戒|はかい}}の{{r|者|もの}}ともなり。{{r|慚愧|ざんぎ}}{{r|懺悔|さんけ}} |
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の心もなくは。{{r| |
の心もなくは。{{r|决定|けつでう}}{{r|堕獄|だこく}}の人と成べし。此事猶も{{r|疑|うたが}}はゝ。 |
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{{r|現| |
{{r|現|けん}}に{{r|世間|せけん}}の人を見よ。或は{{r|富士山|ふじさん}}{{r|湯殿山|ゆとのさん}}其外{{r|白山|しらやま}} |
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{{r|立山|たてやま}}などにて。{{r|地獄|ぢごく}}や{{r|極楽|ごくらく}}の有様を。此{{r|身|み}}ながらて |
{{r|立山|たてやま}}などにて。{{r|地獄|ぢごく}}や{{r|極楽|ごくらく}}の有様を。此{{r|身|み}}ながらて |
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見し者も。{{r|家|いゑ}}に{{r|帰|かへ}}りてほど經ればいつの間にか{{r|忘|わす}}れはて |
見し者も。{{r|家|いゑ}}に{{r|帰|かへ}}りてほど經ればいつの間にか{{r|忘|わす}}れはて |
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{{く}}お菊どの。{{r|比丘尼|びくに}}好みをしたまふなと。いとねんころに{{r|教|おし}} |
{{く}}お菊どの。{{r|比丘尼|びくに}}好みをしたまふなと。いとねんころに{{r|教|おし}} |
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へ給へば。名主年寄を始として皆〻道理につめられ。菊が比 |
へ給へば。名主年寄を始として皆〻道理につめられ。菊が比 |
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丘尼はやめてけり。爾ばせめての御事に{{r|血脈|けちみやく}}なり共{{r|授|さ |
丘尼はやめてけり。爾ばせめての御事に{{r|血脈|けちみやく}}なり共{{r|授|さつ}}け |