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よ菊よと{{r|呼|よばは}}れとも{{r|有無|うむ}}の返事もならばこそ。只ひら
よ菊よと{{r|呼|よばは}}れとも{{r|有無|うむ}}の返事もならばこそ。只ひら
ぜめの{{r|苦痛|くつう}}なれば{{r|大方|おほかた}}{{r|命|いのち}}は御座あるまじ。せめて
ぜめの{{r|苦痛|くつう}}なれば{{r|大方|おほかた}}{{r|命|いのち}}は御座あるまじ。せめて
の事に十念をからだになり共さづけ給ひ。{{r|後生|ごしやう}}御たす
の事に十念を。体になり共さづけ給ひ。{{r|後生|ごしやう}}御たす
け候へと。なみだくみてぞかたりける。和尚此よし聞し
け候へと。なみだくみてぞかたりける。和尚此よし聞し
めし。いよ{{く}}心おくれつゝ。たゞぼうぜんとあきれはて{{r|夢路|ゆめぢ}}を
めし。いよ{{く}}心おくれつゝ。たゞぼうぜんとあきれはて{{r|夢路|ゆめぢ}}を
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じよくに及びつゝ{{r|身|み}}をいかやうになしたまふとも。名主それ
じよくに及びつゝ{{r|身|み}}をいかやうになしたまふとも。名主それ
がし兩人は。命かぎりに御供せんと。{{r|約諾|やくだく}}かたく相{{r|極|きわ}}め
がし兩人は。命かぎりに御供せんと。{{r|約諾|やくだく}}かたく相{{r|極|きわ}}め
此{{r|惣談|そうだん}}{{r|定|けつぢやう}}して名主をあとにとめ置き。それがし一人
此{{r|惣談|そうだん}}{{r|定|けつう}}して名主をあとにとめ置き。それがし一人
御むかひにまいりたり。此上は貴僧いかやうに成給ふ共
御むかひにまいりたり。此上は貴僧いかやうに成給ふ共
我〻兩人御供仕らんに。何のあやうき所かおわせん。は
我〻兩人御供仕らんに。何のあやうき所かおわせん。は