「学問のすすめ (初編)」の版間の差分

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* 底本: 『學問のすゝめ 全』財団法人 福澤旧邸保存会発行(初編の復刻本)
* 表記: 原文は旧字旧仮名。句読点はなし。
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== 参考現代語訳 ==
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(翻訳:[[User:三島堂|三島堂]])
 
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人類は多いといっても鬼でもなければ蛇でもない。自分にことさら危害を加えようとする敵はないものである。恐れはばかるところなく心ざしを丸だしにして、さっさと応待すべきである。したがって交際を広くするの要点は、この心ざしをなるたけ沢山にして、多芸多方面、一方向だけに偏らず、さまざまの方向で人に接する点にある。あるいは学問で人と接し、あるいは商売によって交際し、書画の友もあり碁や将棋の相手もあり、およそ遊興放蕩の悪行以外のことなら友と出会う方法にならぬものはない。また特に芸も能もない者ならともに会食するもよし、茶を飲むもよし。なおそれ以外に筋骨が頑丈な者は腕相撲、首引き、足角力も一席の座興として交際の一助となるのだ。腕相撲と学問とは同じ道でもなく、ともに語るものではないようだが、世界の土地は広く、人の社会は様々であり、三尾五尾の鮒が井戸の中で月日を費やすのとは、少しわけが違うというものだ。人ならば、人を毛嫌いすることのないように。
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