日本國、「ドイツ」國、「イタリア」國間協定
朕樞密顧問ノ諮詢ヲ經テ裁可シ昭和十六年十二月十一日「ベルリン」ニ於テ帝國特命全權大使ガ關係各國代表者ト共ニ署名調印シタル日本國、「ドイツ」國、「イタリア」國間協定ヲ茲ニ公布セシム
- 昭和十六年十二月十六日
内閣總理大臣兼 陸軍大臣 |
東條 英機 |
海軍大臣 | 嶋田繁太郎 |
外務大臣 | 東郷 茂徳 |
條約第十九號
- 日本國、「ドイツ」國、「イタリア」國間協定
「アメリカ」合衆國及英國ニ対スル共同ノ戰争カ完遂セラルル迄ハ干戈ヲ収メサルノ確乎不動ノ決意ヲ以テ大日本帝國政府、「ドイツ」國政府及「イタリア」國政府ハ左ノ諸規定ヲ協定セリ
- 第一條
日本國、「ドイツ」國及「イタリア」國ハ「アメリカ」合衆國及英國ニ依リ強制セラレタル戰争ヲ其ノ執リ得ル一切ノ強力手段ヲ以テ勝利ニ終ル迄遂行スヘシ
- 第二條
日本國、「ドイツ」國及「イタリア」國ハ相互ノ完全ナル了解ニ依ルニ非サレハ「アメリカ」合衆國及英國ノ何レトモ休戰又ハ講和ヲ為ササルヘキコトヲ約ス
- 第三條
日本國、「ドイツ」國及「イタリア」國ハ戰争ヲ勝利ヲ以テ終結シタル後ニ於テモ亦千九百四十年九月二十七日其ノ締結シタル三國條約ノ意義ニ於ケル公正ナル新秩序招来ノ為最モ密接ニ協力スヘシ
- 第四條
本條約ハ署名ト同時ニ實施セラルヘク且千九百四十年九月二十七日ノ三國條約ト同一期間有効タルヘシ締約國ハ右有効期間ノ満了前適當ナル時期ニ於テ爾後ニ於ケル本協定第三條ニ規定セラレタル協力ノ態様ニ付了解ヲ遂クヘシ
右證據トシテ下名ハ各本國政府ヨリ正當ノ委任ヲ受ケ本協定ニ署名調印セリ
昭和十六年十二月十一日即チ千九百四十一年、「フアシスト」暦二十年十二月十一日「ベルリン」ニ於テ日本文、「ドイツ」文及「イタリア」文ヲ以テ本書三通ヲ作成ス
大島浩(印)
ヨアヒム、フォン、リッペンドロップ(印)
ディーノ、アルフィエーリ(印)
この著作物は、日本国の旧著作権法第11条により著作権の目的とならないため、パブリックドメインの状態にあります。同条は、次のいずれかに該当する著作物は著作権の目的とならない旨定めています。
- 法律命令及官公󠄁文󠄁書
- 新聞紙及定期刊行物ニ記載シタル雜報及政事上ノ論說若ハ時事ノ記事
- 公󠄁開セル裁判󠄁所󠄁、議會竝政談集會ニ於󠄁テ爲シタル演述󠄁
この著作物はアメリカ合衆国外で最初に発行され(かつ、その後30日以内にアメリカ合衆国で発行されておらず)、かつ、1978年より前にアメリカ合衆国の著作権の方式に従わずに発行されたか1978年より後に著作権表示なしに発行され、かつ、ウルグアイ・ラウンド協定法の期日(日本国を含むほとんどの国では1996年1月1日)に本国でパブリックドメインになっていたため、アメリカ合衆国においてパブリックドメインの状態にあります。