海底電信線保護万国聯合条約ノ説明書(かいていでんしんせんほごばんこくれんごうじょうやくのせつめいしょ)
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- 註: 本文中の漢字については、原則字体差を基準に選択した。本文中選択されている漢字の中にはデザイン差であると判断される場合もあるが、字体差とデザイン差の基準が必ずしも明確ではないため、デザイン差が判別でき、かつ技術的に表現できるUnicode(IVSを含む。)の範囲内で文字を選択した。デザイン差が判別できない、又は表現できない字形については、Unicodeにおける標準となる字体を選択した。
- 註: 以下のリストに掲載される漢字はJIS X 0208外の異体字であり、Unicode表のBMP(基本多言語面、0面)が正しく表示できない環境によっては正しく記されない可能性がある。尚U+FA30からU+FA60の文字は、JIS X 0213対応のフォント(IPAフォント等)による記述を行っている。
- 凡例
- 親字 → 異体字 (Unicode番号) ; 異体字の説明。
- 海 → 海 (U+FA45) ; 「毋」の部分が「母」となる字形
- 説 → 說 (U+8AAA) ; 旁が「兌」となる字形
- 内 → 內 (U+5167) ; 「人」の部分が「入」となる字形
- 精 → 精 (U+FA1D) ; 旁が「倩」の旁部分となる字形
- 者 → 者 (U+FA5B) ; 「偖」の旁部分となる字形
- 状 → 狀 (U+72C0) ; 偏が「爿」となる字形
- 顛 → 顚 (U+985A) ; 「真」の部分が「眞」となる字形
- 徳 → 德 (U+5FB7) ; 旁が「聽」の旁部分となる字形
- 註: 異体字セレクタに対応したブラウザ及びフォントを利用することで、以下のリストのとおり原文に近い字体を表現することができます。対応していない場合は、基底となる文字がそのまま表示されます。
- 朕 → 朕󠄁(U+6715 U+E0101)
- 文 → 文󠄃(U+6587 U+E0103)
- 蘭 → 蘭󠄄(U+862D U+E0104)
- 公 → 公󠄃(U+516C U+E0103)
- 外 → 外󠄂(U+5916 U+E0102)
- 爵 → 爵󠄄(U+7235 U+E0104)
- 博 → 博󠄄(U+535A U+E0104)
- 判 → 判󠄃(U+5224 U+E0103)
- 認 → 認󠄃(U+8A8D U+E0103)
- 全 → 全󠄃(U+5168 U+E0103)
- 注 → 注󠄄(U+6CE8 U+E0104)
- 適 → 適󠄃(U+9069 U+E0103)
- 又 → 又󠄂(U+53C8 U+E0102)
- 所 → 所󠄃(U+6240 U+E0103)
- 牙 → 牙󠄄(U+7259 U+E0104)
- 薩 → 薩󠄂(U+85A9 U+E0102)
- 麻 → 麻󠄃(U+9EBB U+E0103)
- 結 → 結󠄂(U+7D50 U+E0102)
- 情 → 情󠄃(U+60C5 U+E0103)
- 註: 文中、以下の漢字等の字形については、技術的な制限により表現が困難であるため、通常の字形で記載した。
- 記 ; 「己」が「已」となる字形(参考: グリフウィキ)
- 尼 ; 「ヒ」が「匕」となる字形(参考: グリフウィキ)
- 衆 ; 11画目と同様の左払いを12画目に沿うように追加し、7画目を削る字形(参考: グリフウィキ)
- 臘 ; 旁中「口」が「冂」となり、その中が「人」となる字形(参考: グリフウィキ)
- 爾 ; 6画目が5画目を貫かず、2画目と3画目の間に点画を追加する字形(参考: グリフウィキ)
- 信 ; 3画目が縦棒となる字形(参考: グリフウィキ)。ただし、3、5番目の文字に限る。
- 藤 ; 月の内側が二水となる字形(参考: グリフウィキ)
- ヰ ; 漢字の「井」に相当する字形
- ネ ; 漢字の「子」に相当する字形
- 底本: 大蔵省印刷局 [編]『官報』1887年12月22日,日本マイクロ写真,明治20年. 国立国会図書館デジタルコレクション:info:ndljp/pid/2944580/1/3
朕󠄁玆ニ海底電信線保護萬國聯合條約ノ說明書ヲ公󠄃布セシム
明治十八年七月第十七號布吿海底電信線保護萬國聯合條約ノ意義ヲ明確ニスル爲メ各國全󠄃權委員ノ議定シタル說明書
明治十七年三月十四日(西曆千八百八十四年)ノ海底電信線保護萬國連合條約ニ調印セシ各政府ヨリ出セル下名ノ全󠄃權委員ハ該條約第二條及第四條ノ意義ヲ明確ニスルヲ便宜ナリト認󠄃メタルニ依リ同意ノ上說明書ヲ決定セリ
明治十七年三月十四日(西曆千八百八十四年)ノ條約第二條中ニ記入セル「故意」ト云ヘル文󠄃字ノ意義ニ疑惑ヲ生シタルニ依リ右箇條中刑事上ノ責任ニ付テノ規定ハ海底電線ノ切斷又󠄂ハ破損ヲ豫防スル爲メ精々注󠄄意ヲ加フルト雖モ其修繕ノ際不慮ノ事ニ依リ或ハ已ムヲ得スシテ他ノ海底電信線ヲ切斷又󠄂ハ破損セシメタルトキニハ之ヲ適󠄃施セサルモノト約定ス」
又󠄂該條約第四條ハ海底電信線ノ所󠄃有者其海底電信線ヲ布設シ又󠄂ハ修繕スルノ際他ノ海底電信線ヲ切斷又󠄂ハ破損セシメタルトキ各國ノ相當裁判󠄃所󠄃ヲシテ其法律ト事件ノ情󠄃狀トニ從ヒ民事上責任ノ有無ヲ判󠄃定セシメ果シテ其責任アルコトヲ認󠄃定シタル上ハ其責任ノ結󠄂果ヲ決定セシムルコトノ外󠄂他ノ目的ヲ有セサリシコト且他ノ效力ヲ有ス可ラサルコトヲ約定ス」
明治十九年十月二十一日(西曆千八百八十六年)各國全󠄃權委員巴里ニ於テ調印ス日耳曼全󠄃權委員ハ明治二十年三月二十三日(西曆千八百八十七年)同所󠄃ニ於テ調印ス
日本全󠄃權委員
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原敬
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手記調印
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日耳曼全󠄃權委員
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ミユンストル
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同
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亞爾惹丁全󠄃權委員
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ジヨゼ、セー、パツ
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同
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墺地利洪牙󠄄利全󠄃權委員
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ゴルコウスキ
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同
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白耳義全󠄃權委員
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ベイヤン
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同
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伯西爾全󠄃權委員
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アリノス
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同
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哥斯太利加全󠄃權委員
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エル、フェルナンデ
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同
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丁抹全󠄃權委員
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モルトケ、ウヰトフェルド
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同
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度美尼哥全󠄃權委員
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エマニュエル、ド、アルメダ
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同
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西班牙󠄄全󠄃權委員
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ジー、エル、アルバレダ
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同
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北米合衆國全󠄃權委員
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マク、レーヌ
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同
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法蘭󠄄西全󠄃權委員
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セー、ド、フレシネ
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同
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大不列顚全󠄃權委員
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ライオンス
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同
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牙󠄄德麻󠄃刺全󠄃權委員
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クリサント、メヂナ
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同
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希臘全󠄃權委員
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デリアンニ
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同
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伊太利全󠄃權委員
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メナブレア
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同
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和蘭󠄄全󠄃權委員
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ア、ド、スツエルス
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同
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葡萄牙󠄄全󠄃權委員
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コント、ド、ウアルボン
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同
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羅瑪尼全󠄃權委員
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ウエー、アレクサンドリ
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同
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露西亞全󠄃權委員
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ロツエブエ
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同
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薩󠄂爾波度全󠄃權委員
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ペクトル
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同
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懾兒比亞全󠄃權委員
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マリノウヰッチ
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同
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瑞典諾威全󠄃權委員
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レウエンハウト
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同
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土耳其全󠄃權委員
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エツサド
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同
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鳥拉藝全󠄃權委員
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ジユアン、ジー、ヂアツ
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同
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この作品は1929年1月1日より前に発行され、かつ著作者の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)100年以上経過しているため、全ての国や地域でパブリックドメインの状態にあります。
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