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末の契 作者:後楽園四明居
しらなみの、かかるうき身と知らでやは、わかにみるめを恋すてふ。渚に迷(まよ)ふ海人小舟(あまをぶね)。浮きつ沈みつ寄る辺(べ)さへ、あらしそ伝ふ芦田鶴(あしたづ)の、なきてぞともに、たつかゆみ、はるを心の花と見て、忘れ給ふなかくしつつ、八千代経(ふ)るとも君まして、心の末の契り違(たが)ふな。
この作品は1929年1月1日より前に発行され、かつ著作者の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)100年以上経過しているため、全ての国や地域でパブリックドメインの状態にあります。