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其とき人々イエスの手を按て祈らんことを求ひ嬰兒を彼に携來りけれバ弟子是を阻たり
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イエス曰けるハ嬰兒を容せ我に來ることを禁しむる勿れ天國にをる者は此の如き者なり
15
即ち彼等に手を按て此を去ぬ
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或人きたりて彼に曰けるハ善師よ我かぎりなき生を得んが爲にハ何の善事を行べきか
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彼に曰けるハ何故われを善と稱や一人の外に善者ハなし即ち神なり若し生命に入んと欲ハゞ誡を守るべし
18
彼にこたへけるハ何かイエス曰けるは殺す勿れ姦淫する勿れ盗む勿れ妄りの證を立る勿れ
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爾の父と爾の母を敬へ又己の如く爾の隣を愛すべし
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少者かれに曰けるハ是みな我いとけなきより守れるものなり何の虧たるところ我にある乎
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イエス彼に曰けるは全からんことを欲ハゞ往て爾が所有を售て貧者に施せ然れバ天に於て財あらんしかして我に從へ
22
少者この言を聞て憂へ去ぬ彼の産業おほひなりけれバ也
23
イエスその弟子に曰けるハ誠に爾曹に告ん富者ハ天國に入こと難し
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また爾曹に告げん富者の神の國に入よりハ駱駝の針の孔を穿は却て易し
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弟子之を聞て甚く驚き曰けるハ然バ誰か救を受べき乎
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イエス彼等を見て曰けるハ是人には能ハざる所なり然ど神にハ能ハざる所なし
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此ときペテロ答てイエスに曰けるハ我等一切を棄て爾に從へり然バ何を得べき乎
28
イエス彼等に曰けるハ我まことに爾曹に告ん我に従へる爾曹ハ
[千六百八十] 世あらたまり人の子栄光の位に坐する時なんぢらも十二の位に坐してイスラエルの十二の支派を鞫べし
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凡て我名の爲に家宅あるひハ兄弟あるひハ姉妹あるひハ父あるひハ母あるひハ妻あるひハ子あるひハ田疇を棄る者ハ百倍を受かつ窮なき生を嗣ん
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多の先なる者ハ後になり後なる者ハ先になるべし
それ天國は朝はやく出て葡萄園に工人を雇ふ主人の如し
2
工人にハ一日に銀一枚を予んと約束をなし彼等を葡萄園に遣せり
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また九時ごろ出て街に徒く立る者を見て
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爾曹も葡萄園にゆけ相當の値を予んと彼等に曰ければ則ち往り
5
また十二時と三時ごろ出て前の如く行り
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五時ごろ出て又ほかの立る者に遇て曰けるハ何ゆゑ終日こゝに徒く立や
7
之に答て曰けるは我儕を雇ふ者なきに因てなり彼等に曰けるハ爾曹も葡萄園にゆけ相當の値を得べし
8
日暮るとき葡萄園の主人その家宰に曰けるハ労力たる者等を呼て後に雇へる者を始とし先の者にまで價を給へよ
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五時ごろに雇ハれし者ども來りて銀一枚づゝを受たり
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先の者ども來りて我儕ハ多く受るならんと意ひしに亦銀一枚づゝを受
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これを受て主人を怨つぶやきけるハ
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この後至者の労力は一時バかりなるに終日くるしみを任あつさに當る我儕と均しく之をなせり
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主人その一人に答て曰けるハ友よ我なんぢに不義をせず爾と銀一枚の約束をなしたるに非ずや
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爾のものを取て往われ亦この後至者にも爾の如く予ふべし
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我物をもて我おもふ如く行ハ宜らず乎わが善に因て爾の目はあしき乎
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此の如く後の者は先に先の者ハ後になるべし夫よバるゝ者は多しと雖も選るゝ者ハ少なし
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イエス、エルサレムに上るとき
[千六百八十一] 途間にて人を離れ十二弟子を伴ひて彼等に曰けるハ
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我儕エルサレムに上り人の子ハ祭司の長と學者等に賣されん彼等これを死罪に定め
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また凌辱鞭ち十字架に釘ん爲に異邦人に解すべし又第三日目に甦へるべし
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其時ゼベタイの子等の母その子と偕にイエスに來り拜して彼に求ること有けれバ
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これに曰けるは何を欲ふかイエスに曰けるは此二人の我子を爾の國に於て一人ハ爾の右一人は爾の左に坐ることを命ぜよ
22
イエス答て曰けるは爾曹ハ求ところを知ず爾曹ハ我が飲んとする杯をのみ又わが受んとするバプテスマを受得るや彼等いひけるハ能すべし
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イエス彼等に曰けるハ誠に爾曹ハ我が杯を飲また我うくるバプテスマを受べし然ど我が右左に座ることハ我が賜べきに非ず只わが父に備られたる者ハ賜らるべし
24
十人の弟子これを聞て二人の兄弟を憤れり
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イエス彼等を召て曰けるハ異邦の領主はその民を主どり大人どもハ彼等の上に權を操これ爾曹が知ところ也
26
然ど爾曹の中にてハ然すべからず爾曹のうち大ならんと欲ふ者は爾曹に役るゝ者となるべし
27
また爾曹のうち首たらんと欲ふ者ハ爾曹の僕となるべし
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此の如く人の子の来るも人を役ふ爲には非ず反て人に役ハれ又おほくの人に代て生命を予その贖とならん爲なり
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彼等エリコを出し時おほくの人々イエスに從へり
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二人の瞽者路の旁に坐をりしがイエスの過ると聞て叫ていひけるハダビデの裔主よ我儕を憐みたまへ
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衆人これに黙れと戒むれども愈さけび曰けるハダビデの裔主よ我儕を憐みたまへ
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イエス立止て之を呼いひけるハ爾曹われに何を爲られんと願ふや
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イエスに曰けるハ主よ我儕目の啓んことを願ふ
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イエス憐みて其目に手を按れバ直に見ことを得イエスに
[千六百八十二] 從へり
かれら観覧山のベテパゲに至りエルサレムに近ける時イエス二人の弟子を遣さんとして
2
彼等に曰けるハ爾曹むかふの村に往やがて繋たる驢馬の其子と偕にあるに遇ん夫を解て我に牽きたれ
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若なんぢらに何とか言ものあらバ主の用なりと曰さらバ直に之を遣すべし
4
預言者の言に視よ爾の王ハ柔和にして驢馬すなハち驢馬の子に乗なんぢに来るとシヲンの女に告よと
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云るに應せん爲に如此なせる也
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弟子ゆきてイエスの命ぜし如くなし
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驢馬と其子とを牽きたり己の衣をその上に置けれバイエスこれに乗り
8
衆人おほくは其衣を途に布あるひは樹枝を伐て途に布ぬ
9
かつ前にゆき後に從ふ人々呼いひけるはダビデの裔ホザナよ主の名に託て來る者は福なり至高處にホザナよ
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イエスエルサレムに至れるとき都城こぞりて竦動いひけるハ是誰ぞや
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衆人いひけるハ此ハガリラヤのナザレより出たる預言者イエスなり
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イエス神の殿に入て其中なる凡の賣買する者を逐出し兌銀者の案鴿をうる者の椅子を倒し
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彼等に曰けるハ我家は祈禱の家と稱らるべしと録さる然るに爾曹これを盗人の巣となせり
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瞽者跛者の人々殿に入てイエスに來りければ之を醫しぬ
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祭司の長と學者たち其行たまへる奇 事を見また兒童輩の殿にて呼ハりダビデの裔ホザナよと云を聞て怒を含
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イエスに曰けるハ彼等が言ことを聞やイエス答て曰けるハ然り嬰兒乳哺者の口に讃美を備たりと錄されしを未だ讀ざる乎
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遂に彼等を離れ都城を出てベタニヤに往そこに宿れり
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翌あさ都城へ返るとき飢けれバ
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路の旁にある一の無花果の樹を見て其處に來りしに葉の他に
[千六百八十三] 何も見ざりしかバ今よりのち永 久も果を結ぶことを得ざれと之に曰たまひけれバ無花果立刻に枯ぬ
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弟子これを見て奇み曰けるハ無花果の枯ること何に速や
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イエス答て彼等に曰けるハ我まことに爾曹に告んもし信仰ありて疑ハずバ此無花果に於るが如耳ならず此山に命じ此より移されて海に入よと云とも亦成ん
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且なんぢら信じて祈らバ求ふ所ことゞゝく得べし
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イエス殿に入て教たるとき祭司の長および民の長老たち來り曰けるハ何の權威を以て此事をなすや誰この權威を爾に予しや