明治元訳新約聖書(大正4年)/哥林多人前書

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以下[千九百二十九]
新約全書使徒しんやくぜんしょしとパウロコリントびとおくれる前書さきのふみ

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第一章

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そのむねによりめしイエスキリスト使徒となしたまへるパウロおよ兄弟きゃうだいソステ子
ふみコリントにあるかみ教會卽けうくわいすなはキリスト イエスありきよめられめされて聖徒せいととなれるものおよび彼等かれらところにも我儕われらところにも諸處すべてのところおい我儕われらしゅイエス キリスト龥者よぶものにまでおく
なんぢらねがはくは我儕われらちゝなるかみおよびしゅイエス キリストより恩寵めぐみ平康やすきうけ


イエス キリストあり爾曹なんぢらたまはりしかみ恩寵めぐみについて我恒われつね爾曹なんぢらため我神わがかみ感謝かんしゃ
そはなんぢらかれあり諸 事すべてのことすなはちすべて教訓をしへすべて知識ちしきとむことをたれバなり
これキリストあかしなんぢらのうちかたうせられしによる
かく爾曹なんぢらたまはれるところ恩寵めぐみかくることなく我儕われらしゅイエス キリストあらはれんことをまて
かみをはりまで爾曹なんぢらかたく我儕われらしゅイエス キリストおい爾曹なんぢらとがなからしむ
それかみ誠信まことなりかれなんぢらをめし其子そのこわれらのしゅイエス キリスト交際まじわりいらしめたまへり


兄弟きゃうだい我等われらしゅイエス キリストよりわれなんぢらにすゝ爾曹なんぢらみないうことをおなじう且分 爭かつわかるゝことなくこゝろおなじうおもひおなじうして聯 合ひとつにあふべし
十一 そはわが兄弟きゃうだいクロエ家人いへのひとなんぢらのことわれつげ爾曹なんぢら うちあらそひありといひたればなり
十二 爾曹なんぢらおのゝゝわれパウロわれアポロわれケパわれキリストぞくすといふわれこれいふなり
十三 キリスト數多あまたわかるゝものならんパウロ爾曹なんぢらため十字じふじつけられしまた爾曹なんぢらはバプテスマをうけパウロいりしや
十四 われかみしゃわれクリスポガヨスほかなんぢらの中一人うちひとりにもバプテスマをほどこしゝことなし
十五 我名わがなよりてバプテスマをほどこすとひといはれんことをおそれたれバなり
十六 われまたステパナ家族いへのものにバプテスマを
[千九百三十]
ほどこせり此外このほかには我人われひとにバプテスマをほどこしゝことあるしら
十七 キリストわれつかはしゝはバプテスマをほどこさせんためあら福音ふくいんのべつたへしめんためなりまたわれにことば知慧ちゑもちゐしめたまはずこれキリスト十字じふじむなしくならざらんためなり
十八 それ十字じふじをしへ沈淪者ほろぶるものにはおろかなるもの我儕われらすくはるゝものにはかみちからたるなり
十九 すなはしるして我智者われちしゃほろぼ慧者さときものさときむなしくせんとあるごと
二十 智者ちしゃいづくにある學者がくしゃいづくあるこの論者ろんしゃいづくにあるかみ此世このよ智慧ちゑをしておろかならしむるにあらずや
二一 世人よのひとおのれ智慧ちゑたのみかみしら是神これかみ智慧ちゑかなへるなり是故このゆゑかみ傳道でんだうおろかなるをしんずるものすくふよしとせり
二二 ユダヤびと休徴しるしこひギリシャびと智慧ちゑもと
二三 我儕われら十字じふじつけられしキリスト宣傳のべつたすなはこれユダヤびとにはつまづものギリシャびとにはおろかなるものなり
二四 されめされたるものにはユダヤびとにもギリシャびとにもキリストかみ大能ちからまたかみ智慧ちゑなり
二五 それかみおろかひとよりもさとかみよわきひとよりもつよ
二六 兄弟きゃうだいめしかうむれる爾曹なんぢらにくよれ智慧ちゑあるものおほからずちからあるものおほからずたふと者多ものおほからざるなり
二七 かみ智者ちしゃはづかしめんとておろかなるものえら強者つよきものはづかしめんとして弱者よわきものえら
二八 またかみ有者あるものほろぼさんとて賤者いやしきもの藐視かろしめらるゝものすなはなきごとものえらたまへり
二九 これすべて人神ひとかみまへほこることなからんためなり
三十 爾曹なんぢらかみよりキリスト イエスありイエスかみたてられて爾曹なんぢら智慧ちゑまたまたきよきまたあがなひなりたまへり
三一 しるして誇者ほこるものしゅよりほこるべしとあるごと


第二章

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兄弟きゃうだい我曩われさき爾曹なんぢらいたりしときことば智慧ちゑすぐれたるをもてなんぢらにかみあかしつたへざりき

そはわれイエス キリストかれ十字じふじつけられしことほか爾曹なんぢらうちありなにをもしるまじとこゝろ
[千九百三十一]
さだめたればなり
われなんぢらとともをりときよわくかつおそれまたおほ戦慄おののけ
我言わがいひところまた我宣わがのべところひと智慧ちゑ婉 言うるはしきことばもちゐず唯靈ただみたまちからあかしもちゐたり
そはなんぢらの信仰しんかうをしてひと智慧ちゑよらかみちからよらしめんとおもへばなり
しかれども我儕全われらまったものうち智慧ちゑかたこれこの智慧ちゑよらしめんとおもへばなり
我儕われらかたところ秘密かくれたりしかみ奥義おくぎ智慧ちゑなり創 世よのはじめさきよりかみあらかじめ我儕われらをしてさかえしめんがためさだたまひしものなり
此世このよ有司つかさこれしるもの一人ひとりもなししらさかえしゅ十字じふじつけざりしならん
しるしてかみおのれあいするものためそなたまひしものはいまだにみゝいまだきかひとこゝろいまだおもはざるものなりとあるごと
されかみ其靈そのみたまをもてこれ我儕われらあらはせりみたま萬 事すべてのこと究知たづねしりまたかみ深事ふかきことをも究知たづねしるなり
十一 そはひとこと其内そのうちにあるれいほかたれこれしらんやかくごとかみことかみみたまほかしるものなし
十二 我儕われらうけしは此世このよれいあらかみよりいづみたまなり是神これかみ我儕われらたまひところのものをしるべきためなり
十三 かつわれら此事このことかたるにひと智慧ちゑをしふところことばもちゐず聖靈せいれいをしふところことばもちゐるなりすなはみたまことばみたまことあつるなり
十四 性來うまれつきのまゝなるひとかみみたまことうけこれかれにはおろかなるものみゆればなりまたこれをしることあたはず蓋靈そはみたまことみたまよりわきまふべきものなるがゆゑなり
十五 されみたまつけるものハ萬 事すべてのことわきましるしかしておのれひとわきましらるゝことなし
十六 たれしゅこゝろしりしゅをしふ者有ものあらんやされ我儕われらキリストこゝろもて

第三章

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兄弟きゃうだいわれさきに爾曹なんぢらかたれるときみたまつけものかたるがごとくするあたはず惟肉ただにくつけものごとまたキリストにをる赤子あかごかたごとくせり
われ爾曹なんぢらちゝのましめてかたものあたへざりき爾曹なんぢら
[千六百三十二]
くらふことあたはざればなりいまなほあたはず
そはなんぢら尚肉なほにくつけものなればなりなんぢらのうち嫉妒ねたみ紛爭あらそひありこれなんぢらにくつきひとごとおこなふにあらずや
われパウロつきわれハアポロつくといふもののあるハこれなんぢらにくつけるならず
パウロたれアポロたれわれらはたゞおのおのにたまはれるものしたが爾曹なんぢらをしてしんぜしめんとてつとむものなるのほかなし
されわれうゑアポロみづそゝそだつもの惟神たゞかみなり
うゝるものみづそゝものかぞふるにたら惟貴たゞたふときはそだつところかみなり
それ種者うえしものみづそゝものことなることなし各 おのゝゝ功力はたらきしたがひて其賞そのむくいべし
我儕われらかみともはたらものなり爾曹なんぢらかみ田神はたけかみいへなり
かみわれたまひめぐみしたがひて我賢われかしこ工師こうしごとすで基礎いしずゑすゑたりいまほかのひとそのうへたついかに其上そのうへたつべきおのゝゝつゝしみべし
十一 そは置給すゑたまひし基礎いしずゑほかたれ基礎いしずゑすうることあたはざればなりこの基礎いしずゑすなはイエス キリストなり
十二 もしひとこの基礎いしずゑうへ金銀きんぎん寶石ほうせき木草きくさ禾稿わらたてなば
十三 各人おのゝゝわざあきらかならん夫日そのひこれをあらはべければなりこれにてあらはれん其火そのひおのゝゝのわざ如何いかんこゝろむべし
十四 もしそのたつところわざたもたばむくい
十五 もしそのわざやかれなばそんうくされどおのれより脱出のがれいづごとつひにはすくはれん
十六 爾曹なんぢらかみ殿みやにしてかみみたまなんぢらのうちいますことをしらざる
十七 もし人神ひとかみ殿みやこぼたバかみかれをこぼたん蓋神そはかみ殿みやきよきものなればなりこの殿みやすなは爾曹なんぢらなり
十八 たれみづかあざむなかもしなんぢらのうち此世このよおい智慧ちゑありとおもものあらば智者ちしゃとならんためおろかになるべし
十九 そはこの智慧ちゑかみまへにはおろかなればなりしるしていはかみたれひとほこなか萬物ばんぶつ爾曹なんぢらものなり
二十 あるひパウロあるひアポロあるひケパあるひ世界せかいあるひはせい
[千九百三十三]
あるひはあるひはいまのものあるひのちのものこれみな爾曹なんぢらものなり
二三 爾曹なんぢらキリストものキリストかみものなり

第四章

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人 宜ひとよろし我儕われらキリスト役者つかへびとごとかみ奥義おくぎつかさどる家宰いえづかさごとおもふべし
またこのあり家宰いえづかさもとむところ其忠信そのちゅうしんならんことなり
われ爾曹なんぢら審判さばかあるひひと審判さばかるゝことをもっと細 事ちいさきこととなすわれ自己みずから審判さばか
われみづからかへりみるにあやまちあるをおぼえしかれどもこれよりとされずわれ審判さばものしゅなり
されしゅきたらんときまでときいまだいたらざるうち審判さばきするなかしゅ幽暗くらきにあるかくれたることてらこゝろ計謀はかりごとあらはさん其時そのときおのゝゝかみよりほまれべし
兄弟きゃうだいわれなんぢらのため此等これらことわれアポロなぞらへたり我儕われらことにより爾曹なんぢらをしてしるされしところすぎひと思議はかるべからざることまなばせかれしたがはんとてこれさから各 誇おのゝゝほこることなからしめんためなり
なんぢをしてひとことならしむるものたれなんぢなに受領もらはざるものもつもしこれを受領もらはなに受領もらはざるごとほこる
爾曹なんぢらすでにあき[?!]なんぢらすでとめり[?!]爾曹なんぢらわれとともならずしてわうたり[?!]我實われじつ爾曹なんぢらわうたらんことをねがそはわれも爾曹なんぢらともわうたらんがためなり
われおもふにかみ我儕使徒われらしとさだめられしものごとすゑごとすゑものとしてあらはたまへりそはわれらは宇宙うちゅうのものすなはてん使つかひおよび人々ひとゞゝ觀玩みものにせられたればなり
我儕われらキリストためおろかなるものとなり爾曹なんぢらキリストありさとものとなれり我儕われらよわ爾曹なんぢらつよ爾曹なんぢらたふと我儕われらいや
十一 いまときいたるまで我儕われらうゑまたかわきまたはだかまたうたかくさだまれる住處すみかなく
十二 ほねをりてづからわざをなしのゝしらるゝときはしゅくせめらるゝときはしのび
十三
そしらるゝときはすゝめをなせり我儕今われらいまいたるまで汚穢あくたまたよろずもの塵垢あかごと
十四 われなんぢら
[千九百三十四]
はずかしめんためこれかくあらかえっあいする兒女こどもごと爾曹なんぢらいましめんとてなり
十五 爾曹なんぢらキリストありたと一萬いちまんありともちゝおほくあることなしそはわれキリスト イエスあり福音ふくいん爾曹なんぢらうめばなり
十六 是故このゆゑわれなんぢらがわれならはんことをすゝむるなり
十七 これより愛子主あいししゅありちゅうなるテモテわれなんぢらにつかはせりかれわがキリストありをしふるところすなはあまね教會けうくわいごとにをしふ模範のり爾曹なんぢら記憶おぼえさすべし
十八 爾曹なんぢらうちわれを爾曹なんぢらいたらずとしてみづかほこものあり
十九 されしゅこゝろかなはゞ我速われすみやかに爾曹なんぢらいたほこもの其言そのことばあら其能そのちからしらんとす
二十 そは神國かみのくにことばあるあらちからあればなり
二一 爾曹なんぢらなにをねがふやむちわがなんぢらにいたることをねがまたあい柔和にうわこゝろいたることをねが


第五章

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爾曹なんぢらうち姦淫かんいんありとつねきこ其姦淫そのかんいん異邦人いはうじんうちにもあらざるほどのことにてひとそのちゝつまもつきこ
なんぢらほこるかかゝことおこなひしもの爾曹なんぢらうちよりしりぞけられんことをねがひ痛哭なげかざる
われ爾曹なんぢらうちおらずといへどれいをれわれをるがごとすでこれおこなひしもの審判さばきたり
四 五 すなは我儕われらしゅイエス キリストより爾曹なんぢらあつまらんとき我靈わがれいともあり我儕われらしゅイエス キリストちからよりかくのごとものサタンわた其肉体そのにくたいほろぼ其靈そのれいをしてしゅイエスすくひしめんとさだめたるなり
爾曹なんぢらほこるはよろしからず少許すこし麪酵ぱんだねその全團かたまりをみなふくらすをしらざる
爾曹なんぢら麪酵ぱんだねなきがごとものなればふる麪酵ぱんだねのぞきてあたらしき團塊かたまりとなるべしそれわれらの過越すぎこしすなはちキリストすでほふらたまへり
され我儕舊われらふる麪酵ぱんだねもちゐずまた惡毒あしき暴很よこしま麪酵ぱんだねもちゐ眞實しんじつ至誠まことなる無麪酵たねなきぱんもちゐていはひまもるべし


われ爾曹なんぢら姦淫かんいんおこなものともまじはなか
[千九百三十五]
れとすで書遣かきおくれり
され此世このよいんおこなものまたは貪婪者むさぼるものまたは勒索者うばふものまた偶像ぐうざうをがものまじはることをまったきんずるにはあらもししからバ爾曹なんぢらはなれざるべからず
十一 わがなんぢらに書遣かきおくりしは兄弟きゃうだいとなふるものもしいんおこなまた貪婪むさぼりまたは偶像ぐうざうをがみまたは詬誶ののしりまたは沉湎さけにゑひまたは勒索うばふことをせバこれともまじはることなくかゝものともしょくすることだにざらしめんとてなり
十二 そとにあるものさばくことはなんわれあづからん爾曹なんぢらさばところうちものあらずや
十三 そとにあるものかみこれをさばかゝ惡人あしきひとこれ爾曹なんぢらうちよりしりぞくべし

第六章

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爾曹なんぢらのうちたがひことあるとき聖徒せいとまへうったふることをせずあえたゞしからざるものまへうったふることをするものある
なんぢら聖徒せいとさばかんとするをしらざらんやもし爾曹なんぢらさばかるゝならバ爾曹至小なんぢらいとちひさことさばくたらざるものならん
爾曹なんぢらわれらがてん使つかひさばかんとするをしらざらんやいはん此世このよことをや
是故このゆゑ爾曹なんぢらもし此世このよことさばかんとせバ教會けうくわいうちにて卑微者いやしきもの審判さばきすわらしめよ
われなんぢらをはづかしめんとて如此かくいへり爾曹なんぢらうち其兄弟そのきゃうだいあひだことさば智 者かしこきもの一人ひとりもなからん
され兄弟きゃうだい兄弟相訟きゃうだいあひうったかつこのこと不信者ふしんじゃまへにてなせ
爾曹なんぢらたがひに相訟あいうったふるにより爾曹なんぢらのうちまことあやまちあり爾曹何なんぢらなんこれよりもむし不義ふぎうけざるやなんこれよりもむしあざむきうけざる
あゝなんぢら不義ふぎをなしあざむきをなす兄弟きゃうだいにもまたこれをなせ
なんぢらたゞしからざるものかみくにつぐことをざるをらざるか爾曹なんぢらみづから欺勿あざむくなかすべいんおこなまた偶像ぐうざうをがみまたは姦淫かんいんをなしまた男娼なんしょうとなりまた男色なんしょくおこな
また盗竊ぬすみまたは貪婪むさぼりまたは沉涸さけにゑひまたは辱罵ののしりまたは勒索者うばふものなどは皆神みなかみくにつぐことをざるなり
十一 爾曹なんぢらのうちさきにはかくごとものありしかどもしゅ
[千九百三十六]
イエスよりかつ我儕われらかみみたまより洗滌あらひまたきよま又義またぎなることをたり


十二 すべてものわれによからざるなしされすべえきあるにあらすべてものわれによからざるなしされわれそのひとつをもしゅとなさず
十三 しょくはらのためはらしょくためなりされかみこれかれほろぼすべしいんおこなふためにあらしゅためなりしゅはまたためなり
十四 かみすでにしゅよみがへらせたままたその能力ちから我儕われらをもよみがへらすべし
十五 爾曹なんぢらキリストえだなるをしらざるかわれキリストえだ娼妓あそびめえだとなしてよからんやしからざるなり
十六 娼妓あそびめあふものはかれひとつからだとなるをしらざるか蓋二人そはふたりのもの一體いったいとなるべしと云給いひたまひたればなり
十七 しゅあふものは一 靈ひとつのれいとなるなり
十八 なんぢらいんさけひとすべおこなつみそとにありされいんおこなものおのをかすなり
十九 爾曹なんぢら爾曹なんぢらうちにある聖靈せいれい殿みやにして爾曹なんぢら爾曹なんぢらものあらざることをしらざる
二十 そは爾曹なんぢらあたひをもてかはれたるものなればなり是故このゆゑかみのものなる爾曹身なんぢらみおいてもかみさかえあらはすべし


第七章

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なんぢらわれ書遣かきおくりことについてはをとこをんなふれざるをよしとす
しかれども淫行いんかうまぬかるゝためひとおのゝゝ其妻そのつまをもちをんなおのゝゝそのをっともつべし
をっと其分そのぶんつまになすべしつまはまたをっとしかすべし
つまみづか其身そのみつかさどることををっとこれをつかさどるかくごとをっとみづか其身そのみつかさどることをつまこれをつかさどる
相共あひともこばむなかれされたがひこゝろあはせてしばら祈禱いのりためわかるゝはよしのちまたともあふべしこれサタン爾曹なんぢらじゃうたへざるにじょうじて爾曹なんぢらいざなはざらんためなり
されわれこれをいふめいずるにあらゆるすなり
われ衆人すべてのひとわがごとくならんことをねがされ各 神おのゝゝかみよりおのれたまものうけたりこれこれごとかれかれごと
われいまだ婚姻こんいんせざるものおよび嫠婦やもめいはもしわがごとくしてをら
[千九百三十七]
彼等かれらよきなり
もしみづからおさまることあたはずば婚姻こんいんするもよしそは婚姻こんいんするはむねもゆるよりもまさればなり
われ婚姻こんいんせしものめいつまをっとわかるゝなか如此命かくめいずるはわれあらすなはしゅなり
十一 もしわかるゝことあらばとつがをるまたをっとやはらぐことをすべしをっともまたつまさるべからず
十二 そのほかひとわれこれをいふしゅいふあら兄弟不信きゃうだいふしんなるつまもてるときつまともにをらんことをねがはゞこれさるなかれ
十三 また婦不信をんなふしんなるをっとともにをらんことをねがはゞこれさるなかれ
十四 そは不信ふしんなるをっとつまよりきよくなればなりしからずば爾曹なんぢら子女こどもきよからずされいまきよものなり
十五 不信者ふしんじゃみづから離去はなれさら其離そのはなるゝにまかせよかくごとことあらば兄弟きゃうだいあるひは姊妹しまいつながるゝところなしかみ我儕われら召給めしたまへるは我儕われらむつまじくをらしめんためなり
十六 つまなんぢいかでをっとすくふことをうるいなやをしらをっとなんぢいかでつますくふことをうるいなやをしら
十七 されかみ各人おのゝゝ頒予わかちあたふるところまたしゅ各人おのゝゝめすところにしたがひてかくごとおこなふべしわれすべての教會けうくわいさだめたるもかくごと
十八 割禮かつれいありてめされたるもの割禮かつれいすつなか割禮かつれいなくしてめされたるもの割禮かつれいうくなか
十九 割禮かつれいうくるもなにうることなく割禮かつれいうけざるもなにうることなしうるところは惟神たゞかみいましめまもるにあり
二十
各人おのゝゝそのめされしときありところとゞまるべし
二一 なんぢ奴隷どれいにてめされなば思煩おもひわづらなかされゆるさるゝことをむしこれうくべし
二二 めされてしゅにをる奴隷どれいしゅにつける自主じしゅなるものなりかくごとめされし自主じしゅものキリスト奴隷どれいなり
二三 爾曹なんぢらあたひをもてかはれたるものなりひと奴隷どれいとなるなか
二四 兄弟きゃうだい各 召おのゝゝめされしときありところぶんとゞまりてかみともをるべし


二五 處女をとめことについてはわれいまだしゅめいうけされ我主われしゅ衿恤あはれみかうむりて忠義ちうぎなるものなりたればおもひのぶべし
二六 いまわざはひ
[千九百三十八]
より我婚姻われこんいんせざるをよしとすかくごとくなるはひとよし
二七 なんぢつまつながるゝものなるかしからばとくことをもとむなか爾妻なんぢつまつなぎなきものなるかしからばつまもとむなか
二八 なんぢもしめとるともつみをかすにあら處女をとめもしよめいりするともつみをかすにあらされかくごとものはその身難みなやみあは我爾曹われなんぢらをしてわづらはしむるにしのび
二九 兄弟きゃうだいわれこれをいはいまよりのちときちゞまれり蓋妻そはつまもてものもたざるがごと
三十 なくものはなかざるがごとよろこものよろこばざるがごとかふものはもたざるがごと
三一 このもちゐものもちゐざるがごとくすべきためなりそれこの形狀ありさま過逝すぎゆくなり
三二 われなんぢらが思 煩おもひはずらはざらんことをねが婚姻こんいんせざるもの如何いかにしてしゅよろこばせんとしゅこと思 煩おもひわずら
三三 婚姻こんいんせしもの如何いかにしてつまよろこばせんとこと思 煩おもひわずらふなり
三四 つまとなれるもの處女をとめたるものとのわかちありよめいりせざるものれいきよからんためしゅこと思 煩おもひわずらよめいりせしもの如何いかをっとよろこばせんとこと思 煩おもひわずらふなり
三五 われこれをいふ爾曹なんぢらえきせんためなり爾曹なんぢらほだしおかんとするにあら惟爾曹たゞなんぢらをしてことわりかなわ紛 擾こゝろづかひなく慇懃ねんごろしゅつかへしめんとてなり
三六 ひともし其童女そのむすめたいしておのおこなふことことわりかなはずとおもふとき童女期過むすめときすぎかつやむことをざることあらば其意そのこゝろまかすべしつみをかすにあら彼等かれら婚姻こんいんさすべし
三七 されひともし其心そのこゝろ剛毅かたくやむざることもなくまたおのが随 意こゝろのまゝなすことをてその童女むすめ留置とゞめおかんとこゝろうちさだめなばしかするはよきことなり
三八 かくごとくなればよめいりせさするものおこなひよしされどよめいりせさせざるものおこなひさらよし
三九 夫生をっといけうち妻法つまおきてつながるゝなりされをっともししな随意こゝろのまゝよめいりすることゆるさる惟主たゞしゅにあるものにのみゆくべし
四十 されわれおもふにをんなそのまゝとゞまりなばことさいはひなりわれまたかみみたまかんじたりとおも


[千九百三十九]

第八章

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偶像ぐうざうさゝげものついては我儕われらみな知識ちしきあることをしる知識ちしきひとほこらしむされあいとくたつるものなり
もしみづからよくものをしるおもものいま其知そのしるべきほどをもしらざるものなり
ひともしかみあいせバ是神これかみしられたるなり
偶像ぐうざうさゝげものしょくするについてハ我儕偶像われらぐうざうなきものなるをしるまたひとりかみほかかみなきをしる
かみとなふるものあるひはてんありあるいハありおほくかみおほくのしゅあるがごとしといへど
我儕われらおいては惟一たゞひとりかみすなハちちゝあるのみ萬物よろづのものこれよりなりわれらこれまたひとりの主即しゅすなはイエス キリストあり萬物よろずのものこれによりわれらもこれよれ
されどみなかゝことしらいまいたりて尚心なほこゝろ偶像ぐうざうかへりこれ偶像ぐうざうさゝげものおもひしょくするものあり是故このゆゑ其心弱そのこゝろよわくしてけがさるゝなり
かみ我儕われら關係かゝはり食物しょくもつよるあらしょくするもまさることなくしょくせざるもおとることなし
され爾曹愼なんぢらつゝしみて其自由そのじゆう柔弱者よわきものつまづきとなすなか
ひともし知識ちしきあるところ爾曹像なんぢらざうみやしてしょくするを柔弱者よわきものこゝろこれにすゝめられて偶像ぐうざうさゝげものしょくせざらん
十一 またキリストかはりしにたまひしよわ兄弟爾きゃうだいなんぢ知識ちしきより淪亡ほろびざらん
十二 かくごと爾曹兄弟なんぢらきゃうだいつみをか其弱そのよわこゝろいためしむるハキリストつみをかすなり
十三 是故このゆゑ食物しょくもつわが兄弟きゃうだいつまづかせばわれ兄弟きゃうだいつまづかせざるため永久いつまでにくくらハじ

第九章

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われ使徒しとあらずやわれ自主じしゅあらずやわれ我儕われらしゅイエス キリストしにあらずや爾曹なんぢらしゅあるわざあら
われ他人ほかのひとにハ使徒しとあらずとも爾曹なんぢらにハ使徒しとなりそはなんぢらのしゅある使徒しとしょくいんなればなり
わがことをたゞものこたふるハこれなり
われら飮食いんしょくうくけんなき
われらほか使徒等しとたちおよびしゅ兄弟きゃうだいケパとのごと姊妹しまいなるつまたづさふるけんなき
たゞ
[千九百四十]
れとバルナバのみわざやむることをざらん
たれいくさいでおのれざいついやものあらん
われひとことにのみよりこれいはんや律法おきてまたかくいふあらずや
モーセ律法おきて穀物こくもつこなうし口籠くつごかくべからずとしるされたり神牛かみうしためおもんぱかりたまへる
また我儕われらためにのみこれいひたまひしこハ我儕われらためしるたまへるなりそハたがへもののぞみありてたがへ穀物こくもつこなもの其穀物そのこくもつうるのぞみありてこなすうべなれバなり
十一 我儕われらもし爾曹なんぢらためれいれいものまきたらバ爾曹なんぢらにくもの穫取かりとる大事だいじならん
十二 ほかひともし此權威このけんゐ爾曹なんぢらうへもたまし我儕われらをやされ我儕われらこの權威けんゐもちゐキリスト福音ふくいん阻隔さまたげなきやうに我儕われらすべてのことしの
十三 なんぢらしらざるか聖事きよきことつとむもの殿みやものしょく祭壇さいだんとも其頒そのわかちとることを
十四 かくごと主福音しゅふくいん宣傳のべつたふもの福音ふくいんより生活すごさんことをさだたまへり
十五 され我此等われこれらことひとつをももちゐまたかくのごとくせられんためこれ書贈かきおくるにあらそはわがほこところひとむなしくせられんよりハむししぬるハわれ善事よきことなれバなり
十六 われ福音ふくいん宣傳のべつたふるといへどほこるべきところなしやむざるなりもしわれ福音ふくいん宣傳のべつたへずバじつわざはひなり
十七 もしわれこのみこれなさむくいもしわれこのまざるも其責任そのつとめわれあづかれり
十八 しからバむくいなになるわれ福音ふくいん宣傳のべつたふるにひとをしてついえなくキリスト福音ふくいんしめ又福音またふくいんあり我有わがもてけんみだりもちゐざるすなはこれなり
十九 われすべてひとむかひ自主じしゅものなれどさらおほくひとためみづかおのれすべてひと奴隷どれいとなせり
二十 ユダヤびとにハわれユダヤびとごとくなれりこれユダヤびとためなり又律法またおきてしたにあるものには我律法われおきてしたあらざれども律法おきてしたにあるものごとくなれり是律法これおきてしたにあるものためなり
二一 律法おきてなきもの
[千九百四十一]
にハ我律法われおきてなきものごとくなれり是律法これおきてなきものためなりされ我神われかみむかひ律法おきてなきにあらすなはキリスト律法おきてしたあるなり
二二 柔弱者よわきものには我柔弱者われよわきものごとくなれり是柔弱者これよわきものためなりまたすべてのひとにはわれそのすべてひとさましたがへりこれいかにもして彼等數人かれらすにんすくはためなり
二三 われ福音ふくいんため如此かくおこなふハひととも福音ふくいんあづからんためなり
二四 なんぢらしらずや馳塲はせばはしものみなはしれども褒美ほうび得者うるもの唯一人たゞひとりなるを爾曹なんぢらためはしるべし
二五 すべかちあらそもの何事なにごとをもひかつゝしむなり彼等かれらやぶやすかんむりんがためこれおこな我儕われらやぶれざるかんむりんがためこれおこなふなり
二六 されはしるは定向めあてなきがごときにあらたゝかひくううつごときにあら
二七 おのれからだうちこれふくせしむそはほかのひとをしへみづかすてられんことをおそるれバなり


第十章

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兄弟きゃうだいわれなんぢらがことしらざるをこのまずそれわれらの先祖せんぞハみなくもしたありみなうみとほり
みなくもうみにてバプテスマをうけモーセつけ
みなおなじくれい食物くひものしょく
みなおなじれい飮物のみもののめこれかれらにしたがへるれいいはよりのみたるなりそのいはすなはキリストなり
され彼等かれらうちおほくハかみこゝろかなはざるがゆゑにてほろぼされたり
此等これらこと我儕われらをして彼等かれらたしみごとあくたしまざらしむる我儕われらかゞみなり
たみして飮食いんしょくたちまへりとしるされたるごと彼等かれらのうち或者あるものなししにならひ爾曹偶像なんぢらぐうざう拜者をがむものとなる
また彼等かれらのうち或者奸淫あるものかんいんおこな一日いちにち二萬三千人死にまんさんぜんにんしにたり彼等かれら彼等かれらならひ我儕姦淫われらかんいんすべからず
またかれらのうちあるものキリストこゝろみてへびほろぼされたり彼等かれらならひて我儕われらこゝろむべからず
また彼等かれらうちあるもの怨言つぶやきほろぼものほろぼされ
[千九百四十二]
たり彼等かれらならひ爾曹なんぢら怨言つぶやくなかれ
十一 彼等かれらあへこのすべてのことかゞみとなれりかつこれらのことしるされたるハ末世すゑのよあへ我儕われらいましむるためなり
十二 されみづかたてりとおもものたふれざるやうにつゝしむべし
十三 爾曹なんぢらあひ試惑こゝろみひとつねならざるハなしかみまことなるものなり爾曹なんぢら耐忍こらへしのぶことをためそれにそへてのがるべきみちそなたまふべし
十四 されあいするもの偶像ぐうざうはいするわざさくべし
十五 われ智者ちしゃいふごとくいは爾曹なんぢらわがいふところを審判さばくべし
十六 我儕われらいはところ祝 杯いはひのさかづきともキリストうくるにあらずや我儕われらさくところのパンハともキリストからだうくるにあら
十七 パンハ唯一たゞひとつなりおほく我儕われらもまた一 體ひとつのからだなりそはみなひとつのパンをともうくればなり
十八 にくぞくするイスラエルひと祭物そなへもの食者くらふもの祭壇さいだんあづかものあらずや
十九 されわがいへることなにぞや偶像ぐうざうあるものといへるかしからず偶像ぐうざうさゝげものあるものといへるかしからず
二十
われいはん異邦人いはうじんさゝぐものかみさゝぐるにあら惡鬼あくきさゝぐるなりわれなんぢらが惡鬼あくきまじはるをこのまず
二一 なんぢらしゅさかづき惡鬼あくきさかづきとを兼飮かねのむことあたはずしゅむしろ惡鬼あくきむしろとに兼 伴かねつかふあたハず
二二 われらしゅ嫉妬ねたみおこさんとするわれらしゅよりもつよものならん
二三 すべてものわれによからざるなしされすべてのものえきあるにあらすべてものわれによからざるなしされすべてのものとくたつるにあら
二四 ひとみなおのれえきもとむるなく各 人おのゝゝひとえきもとむべし
二五 すべいちうるものハ良心りゃうしんためとふことをせずしてしょくすべし
二六 そハこれみてものしゅものなれバなり
二七 爾曹なんぢらもし不信者ふしんじゃまねかれてゆかんとせバすべ爾曹なんぢらまへおけもの良心りゃうしんためとふことをせずしてしょくすべし
二八 もしひとなんぢらにこれ偶像ぐうざうさゝげものなりといはつげものためまた良心りゃうしんためこれしょくするなか蓋地そはちこれみてものみなしゅものなればなり
[千九百四十三]
二九 良心りゃうしんとは爾曹なんぢら良心りゃうしんあらほかひと良心りゃうしんいふなり如何いかんぞほかひと良心りゃうしん我自由わがじゆう審判さばかるゝことをんや
三十 もしわれ感謝かんしゃしてしょくすることをなさなん其感謝そのかんしゃするところのものによりのゝしらるることをんや
三一 され爾曹食なんぢらくらふにものむにも何事なにごとおこなふにもすべかみさかえあらはすやうにおこなふべし
三二 ユダヤびとをもギリシャびとをも亦神またかみ教會けうくわいをもつまづかするなか
三三 すなはわがすべてのことおいすべてひとこゝろかなふやうにし彼等かれらすくはれんためおのれえきもとめ許多おほくひとえきもとむるがごとくすべし


第十一章

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わがキリストならごと爾曹なんぢらわれにならふべし
兄弟きゃうだい爾曹なんぢらすべてのことおいわれ記念おもひかつわがなんぢらにつたへしごと其傳そのつたへまもるによりわれなんぢらをほむ


すべてひとかしらキリストなりをんなかしらをとこなりキリストかしらかみなりと爾曹なんぢらしらんことをねが
すべをとこかしらものかむりて祈禱いのりをなしあるひ預言よげんするとき其首そのかしらはずかしむるなり
すべをんなかしらものかむらずして祈禱いのりをなしあるひ預言よげんするとき其首そのかしらはずかしむるなり薙髪ていはつひとつにしてたがふことなし
をんなもしものかむらずバかみきるべしされかみきりまたそることをんなはづべきことならバものかむるべし
をとこかみかたちさかえなれバ其首そのかしらものかむるべからずおんなをとこさかえなり
そハをとこをんなよりいでしにあらをんなをとこよりいでたれバなり
またをとこをんなためつくられしにあらをんなをとこためつくられしなり
是故このゆゑをんな天 使てんのつかひゆゑよりかしらけんもつべきものなり
十一 されしゅありてハをとこをんなよらざることなくをんなをとこよらざることなし
十二
をんなをとこよりいでごとをとこをんなよりいづしかして萬物ばんぶつみなかみよりいづるなり
十三 爾曹なんぢらみづからわきまふべし女物をんなものかむらずしてかみいのるハよろしきことなる
十四 をとこもし長 髪ながきかみのけあらバはずべきことなり爾曹自然なんぢらしぜんしるあらずや
十五 されをんなもし長 髪ながきかみのけあらバ其榮そのさかえなりそはかむりもののかはりかみのけたまひたれバなり
十六
[千九百四十四]
たとあらそろんずるものありともかくごとためし我儕われらにも亦神またかみ教會けうくわいにもあることなし


十七 われこれらのことめいじて爾曹なんぢらほめざるは爾曹なんぢら聖會益あつまりえきうけずしてかえっそんまねけバなり
十八 まづなんぢら教會けうくわいあつまるときそのうちたがひあらそわかるゝことありきけ我略われほゞこれをしん
十九 そハたゞしもの爾曹なんぢらうちあらはれんため異端いたんおこらざるをざればなり
二十 なんぢら一 處ひとつところあつまるハしゅ晩餐ばんさんしょくするにあら
二一 そはしょくするとき各人おのゝゝまづおのれ晩餐ばんさんしょくするによりあるひはうゝものありあるひ酔飽ゑひあけものあれバなり
二二 なんぢら飮食いんしょくすべきいへなきかかみ教會けうくわいかろん又 乏 者またともしきものはづかしめんとするわれなにをかいはこれより爾曹なんぢらほむべきやわれほめざるなり
二三 わがなんぢらにつたへことしゅよりさづけられたるなり即 主すなはちしゅイエスわたさるゝパンをとり
二四 しゅくしてこれさきいひけるハとりしょくせよこれ爾曹なんぢらためさかるゝ我 體わがからだなり爾曹なんぢら如此かくおこなひてわれおぼえ
二五 しょくしてのちまたさかづきをとりさきごとくしていひけるハ此 杯このさかづきにしてたつところ新約しんやくなり爾曹なんぢら如此かくおこなひてのむごとにわれおぼえ
二六 爾曹なんぢらこのパンをしょく此 杯このさかづきのむごとにしゅしめして其來そのきたときまでにおよぶなり
二七 されよろしきかなはずしてこのパンをしょくしゅさかづき飮者のむものしゅからだをかすなり
二八 ひとみづからかへりみてのちそのパンをしょく其 杯そのさかづきのむべし
二九 よろしきかなはずして食飮くいのみするもの其食飮そのくいのみよりみづか審判さばきまねくなり蓋主そはしゅからだわきまへざるによる
三十 是故このゆゑ爾曹なんぢらうちよわ者病ものやまひものまたねぶりたる者多ものおほ
三一 我儕われらもしみづかおのれわきまへしならば審判さばきうくることなかりしならん
三二 され今審判いまさばきせらるゝハしゅ我儕われらこらしめたまふなり是我儕これわれらをしてひとともつみさだめらるることなからしめんためなり
三三 是故このゆゑ兄弟きゃうだいあつまりてしょくせんときたがひ相待あひまつべし
三四 もしうえなば其家そのいへにてしょくすべしこれなんぢらの集會審判あつまりさばきうくるにいたらざらんためなりそのほかのことわれいたらんときこれ
[千九百四十五]
さだめ


第十二章

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兄弟きゃうだいれいたまものについてわれなんぢらがしらざるをこのま
なんぢら異邦人いはうじんなりしとき引惑みちびかるゝしたがひてものいはざる偶像ぐうざうもとさそはゆきしは爾曹なんぢらしるところなり
是故このゆゑわれなんぢらにしめさんかみみたまかんじてかたものイエスのろふべきものいふものなし又人聖靈またひとせいれいかんぜられバイエスしゅいふあたはず
たまものことなれどもみたまおな
つとめことなれどもしゅおな
また行爲はたらきことなれども一切すべてことすべてひとうちおこなかみおな
みたまあらはし各人おのゝゝたまひしハえきしめんためなり
あるひみたまによりて智慧ちゑことばたまはあるひおなみたまより知識ちしきことばたまは
あるひおなみたまより信仰しんかうたまはあるひおなみたまよりやまひいやちからたまは
あるひ異 能ちからあるわざおこなあるひ預言よげんあるひれいわきまあるひ方言ほうげんをいひあるひ方言ほうげんやくするのちからたまはれり
十一 されすべ此等これらことおこなものおなじ一 靈ひとつのみたまなりかれそのこゝろのまゝに各人おのゝゝ頒與わけあたふるなり
十二 からだひとつにしておほくえだあり一 體ひとつのからだすべてえだおほけれどもひとつからだなりキリストまたかくのごと
十三 あるひユダヤびとあるひハギリシャびとあるひハ奴隷どれいあるひハ自主じしゅかゝはらず我儕われらみな一 靈ひとつのみたまありてバプテスマをうけひとつからだとなりまたみなひとつみたまのめ
十四 そハからだひとつえだのみにあらおほくあれバなり
十五 あしもし我手われてあらざるがゆゑからだぞくせずといはそれよりからだぞくせざる
十六 またみみもし我目われめあらざるがゆゑからだぞくせずといはそれによりてからだぞくせざる
十七 もし全身目ぜんしんめならばきくところハいづこぞや全身耳ぜんしんみみならバかぐところはいづこぞや
十八 それかみこゝろのまゝにえだをおのゝゝからだおきたまへり
十九 もしみなひとつえだならバからだいづこぞや
二十 えだおほくあれどもからだひとつなり
二一
われなんぢにようなしといふ又頭またかしらあしわれなんぢにようなしといふ
二二 からだのうちもっと
[千九百四十七]
よわしとみゆえだかえっなかるべからざるものなり
二三 からだのうちたふとからずとおもところものまとひ我儕殊われらことこれたふとこれより我儕われら不美みにくきところはすぐれうるはしくなるなり
二四 我儕われらうるはしきところこゝろもちゐるのにおよバずかみ其劣そのおとれるところこと尊貴たふときくわへ調和とゝのへたまへり
二五 これからだのうち分事わかることなくもろゝゝえだたがひに相顧あいかへりたすけんためなり
二六 もしひとつえだくるしまバすべてえだともにくるしひとつえだたふとバれなバすべてえだともによろこぶなり
二七 爾曹なんぢらキリストからだにしてまたおのゝゝ其肢そのえだなり
二八 かみ第一だいいち使徒第二しとだいに預言者第三よげんしゃだいさん教師けうしそのつぎ異 能ちからあるわざおこな者次ものつぎやまひいやちからうけ者救済ものほどこしする者治理者方言ものつかさどるものほうげんをいふもの教會けうくわいおきたまへり
二九 これみな使徒しとならんみな預言者よげんしゃならんみな教師けうしならんみな異能ちからあるわざおこなものならん
三十 みなやまひいやちからもてものならんみな方言ほうげんをいふものならんみなやくするものならん
三二 なんぢら至美すぐれなるたまものしたふべしもっと善道よきみち爾曹なんぢらしめさん


第十三章

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假令たとひわれもろゝゝひとことばおよび天使てんのつかひことばかたるともあいなくバ鳴鐘なるかね響鈸ひゞくねうはちごと
假令たとひわれ預言よげんするのちからありまたすべての奥義おくぎすべて學術がくじゅつたっ又山またやまうつすほどなるすべて信仰しんかうありといへどあいなくバかぞふるにたらぬものなり
假令たとひわれわがすべての所有もちものほどこ又焚またやかるゝためからだあたふるともあいなくバわれえきなし
あい寛忍しのぶことをなし又人またひとえきはかるなりあいねたまずほこらず驕倣たかぶらず非禮ひれいおこなハず
おのれもとめず軽々かるゞゝしくいからずひとあしきおもハず
不義ふぎよろこバず眞理まことよろこ
おほよ事包容ことつゝみおほよそ事信ことしんおほよ事望ことのぞおほよ事忍ことしのぶなり
あい永久いつまでおつることなしされ預言よげんすた方言ほうげん息知識やみちしき亦廢またすたらん
我儕われら知識全ちしきまったからず預言よげんまったからず
まったものきたるときハまったからざる者廢ものすたるべし
十一 われ童子わらべときかたるところ童子わらべごとさとるところ童子わらべ
[千九百四十七]
ごとはかるところ童子わらべごとくなりしが成人ひととなり童子わらべことすてたり
十二 われら今鏡いまかがみをもてみるごとくみるところ昏然おぼろなりされときにハかほあはせて相見あいみわれいましることまったからずされときにハしらるゝごとわれしらん
十三 それ信仰しんかうのぞみあい此三このみつものつねあるなりこのうちもっとおほいなるものあいなり


第十四章

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なんぢらあい追求おひもとめかつみたま各様さまゞゝたまものしたふべしことしたふべきハ預言よげんすることなり
方言ほうげんかたものひとかたるにあらかみかたなりそはみたまより奥義おくぎかたるといへどさとものなけれバなり

され預言よげんするものひとかたりて其徳そのとくをたて勸勉すゝめをなし安慰なぐさめあたふるなり
方言ほうげんかたものおのれとくをたて預言よげんするもの教會けうくわいとくたつるなり
われ爾曹なんぢらがみな方言ほうげんかたことをもねがへどもっとねがところ爾曹なんぢら預言よげんせんことなり方言ほうげんかたものやくして教會けうくわいとくたつるにあらずバ預言よげんするものこれよりまさるなり
され兄弟きゃうだいわれもし爾曹なんぢらいた只方言たゞほうげんかたりて黙示もくしあるひハ知識ちしきあるひハ預言よげんあるひハ教誨をしへかたらずバ爾曹なんぢらなにえきあらん
それれいなくしてこゑいだすものあるひふえあるひハこともし其音別そのわかちなくバふくところひくところを如何いか知得しりえんや
もしらっぱさだまりなきおといださバたれたゝかひそなへをなさん
かくごと爾曹なんぢらしたあきらかならざることばいださバいかかたところこと知得しりえんやこれなんぢら空気くうきかたるなり
世間よのなか口聲こえたぐいおほしといへどひとつとして其義そのぎあらざるなし
十一 是故このゆゑもしわれ其聲そのこゑしらざれバかたものたいしてわれゑびすとなりかたものまたわれたいしてゑびすとなるなり
十二 され爾曹なんぢらみたまたまものしたものなるにより教會けうくわいとくたつため其賜そのたまもの豐盛ゆたかならんことをねがふべし
十三 是故このゆゑ方言ほうげんかたものみづかこれやくせんことをいのるべし
十四 もし方言ほうげんいの
[千九百四十八]
らバれいいのるなれどこゝろひとためむすバず
十五 しからバ如何いかにせん我靈われれいいのらん又心またこゝろいのらん我靈われれいうたハん我心われこゝろうたハん
十六 しかずバ爾靈なんぢれいしゅくするときおろかなるものなんぢかたることをしらざれバなんぢ感謝かんしゃするとき如何いかにしてアメンといはんや
十七 なんぢ感謝かんしゃするハよしされどほかひととくたて
十八 われ爾曹なんぢらよりもおほ方言ほうげんかたるをかみ感謝かんしゃ
十九 教會けうくわいうちあり我方言わがほうげんをもて一萬いちまんことかたらんよりむしひとをしへためこゝろ五言いつことばかたるをよしとす
二十
兄弟きゃうだい智慧ちゑおいては嬰兒をさなごとなるなかあくおいては嬰兒をさなごとなれ智慧ちゑおいては成人おとなとなるべし
二一 律法おきてしるしてしゅいひたまハくことなることばことなるくちびるをもて此民このたみかたらんしかれども彼等かれらわれきかじとあり
二二 是故このゆゑ方言ほうげんしんずるものためあらしんぜざるものためしるしなりしかれども預言よげんしんぜざるものためあらしんずるものためなり
二三 もし全會一處ぜんくわいひとつところあつまるとき皆方言みなほうげんかたらばおろかなるものあるひはしんぜざる者入來ものいりきたらんとき爾曹なんぢらくるへものいはざらん
二四 されもしみな預言よげんせばしんぜざるものあるひはおろかなる者入來ものいりきたらんときこのすべてのひとより自己みづからせめこのすべてひとよりおのれつみみとむべし
二五 かくごと其心そのこゝろかくれたることあらはるゝがゆゑふしかみをがみまたかみまこと爾曹なんぢらうちいますといは


二六 しからば如何兄弟いかんきゃうだい爾曹なんぢらあつまれるときおのゝゝにあるひ頌詩うたありあるひ教誨をしへありあるひ方言ほうげんありあるひ黙示もくしありあるひ繙譯ほんやくありことゞゝとくたてんためにこれなすべし
二七 もし方言ほうげんかたものあらば二人ふたりまたおほくとも三人さんにんすぎ次序ついでよりかたこれやくする者一人ものひとりあるべし
二八 もしやくするものなきときは教會けうくわいうちもくしておのれかみかたるべし
二九 預言よげんするもの二人ふたりあるひハ三人さんにんかたり其餘そのほかものこれわきまふべし
三十 もし旁邊かたはらするもの默示もくしさきかたるもの緘默だまるべし
三一 そハ爾曹なんぢらみなすべてひとまなバせまた
[千九百四十九]
勸勉すゝめうけしめんため一々預言ひとりゝゝよげんすることをうれバなり
三二 預言者よげんしゃれい預言者よげんしゃせいせらる
三三 それかみみだれかみあら和平やはらぎかみなり


三四 聖徒せいと諸教會しょけうくわいごと爾曹なんぢら婦女等をんなたち教會けうくわいうちもくすべし彼等かれらかたるをゆるさず彼等かれら律法おきていへごとしたがふべきものなり
三五 もしまなばんとするところあらばいへあり其夫そのおっととふべしそはおんな教會けうくわいおいかたるハはづべきことなればなり
三六 かみことば爾曹なんぢらよりいでまた爾曹なんぢらにのみきたりし
三七 ひともし自己みづから預言者よげんしゃとしあるひみたまかんぜしものとせばわがなんぢらに書遣かきおくることはしゅめいなりとしるべし
三八 もししらざるものあらバ其知そのしらざるにまかすべし
三九 され兄弟きゃうだい預言よげんすることをした又方言またほうげんかたることをきんずるなか
四十 すべてのことを端正たゞしくかつ次序ついでしたがひておこなふべし


第十五章

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兄弟きゃうだいさきわがなんぢらにつたへし福音ふくいんいままた爾曹なんぢらつぐこハ爾曹なんぢらうけしところこれよりたちところなり
爾曹なんぢらもしつたへしことかたまもいたづらしんずることなくバこれよりすくはれん
わが爾曹なんぢらつたへしはうけところことにて其第一そのだいいちすなは聖書せいしょかなひキリスト我儕われらつみのためにしに
また聖書せいしょかなひはうむられ第三日みっかめよみがへり
ケパあらは後十二のちじふに弟子でしあらはたまへることなり
如此かくあらはれたまへるのち五百ごひゃく兄弟きゃうだいともあるときまたこれにあらはたまへり其兄弟そのきゃうだいのうちおほくいまなほにありされどもすでねぶりたるものもあり
此後こののちヤコブあらはまたすべての使徒しとあらは
最後いやはてつきたらぬものごとわれにもあらはれたまへり
そはわれかみ教會けうくわい迫害なやましゝゆゑ使徒しととなふるにたらざるものにして使徒しとうち至微者いとちいさきものなれバなり
されわがかくのごとくなるをしハかみめぐみよりてなりわれたまひかみめぐみ徒然むなしからずわれすべて使徒しとよりもおほつとめたりわれあらわれともにあるかみめぐみなり
十一
是故このゆゑわれ彼等かれらかくごと宣傳のべつた爾曹なんぢらまたかくのごとしんぜり


十二 キリストよりよみがへりしと
[千九百五十]
宣傳のべつたふるに爾曹なんぢらのうちよりよみがへることなしといふものあるはなんぞや
十三 もしよりよみがへることなくばキリスト亦甦またよみがへらざりしならん
十四 キリストもしよみがへらざりしならば我儕われらのぶるところ徒然むなしくまた爾曹なんぢら信仰しんかう徒然むなしからん
十五 かつわれらかみためいつはりあかしをするものとならん我儕神われらかみキリストよみがへらしゝとあかしすれバなりもししにものよみがへることなくバかみキリストよみがへらしむることなかるべし
十六 もししにものよみがへることなくばキリストよみがへることなかりしならん
十七 もしキリストよみがへらざりしならば爾曹なんぢら信仰しんかう徒然むなしくなんぢらは尚罪なほつみをら
十八 またキリストありねぶりたるもの沈淪ほろびしならん
十九 もしキリストよれ我儕われらのぞみたゞ此世このよのみならばすべてひとうちにてもっとあはれむべきものなり
二十 されいまキリストよりよみがへりてねぶりたるもの復生よみがへりはじめとなれり
二一 それひとよりしぬることいでひとよりよみがへることいでたり
二二 アダムつけすべてひとしぬごとキリストつけすべてひといくべし
二三 され各人おのゝゝその次序ついでしたがはじめキリストつぎキリストきたらんときかれぞくするものなり
二四 のちかれもろゝゝまつりごとおよびもろゝゝ權威けんゐちからほろぼしてくにちゝかみわたさん是終これおわりなり
二五 そはかれすべててき其足そのあししたおくときまでハわうたらざるをざればなり
二六 最後いやはてほろぼさるゝてきなり
二七 そハかみすべてのものキリスト足下あしのした置給おきたまへバなり萬物すべてのもの其下そのしたおけりと言給いひたまへるときハ萬物すべてのもの其下そのしたおくところのもの其内そのうちにあらざることあきらかなり
二八 萬物すべてのものかれにしたがふときハまたみづから萬物すべてのものおのれしたがハしゝものしたがふべし是神これかみすべてのものうへしゅたらんためなり
二九 もししに者全ものまったよみがへらずバしにものためにバプテスマをうけなにためにせんとするかれらしにものためにバプテスマをうくるハ何故なにゆゑぞや
三十
またなにため我儕われらつねに危險きけんをる
三一 我儕われらしゅキリスト イエスあり爾曹なんぢらにつきもてよろこ
[千九百五十一]
をさしちかひ我日々われひゞしぬるといふ
三二 もしわれひとごとエペソおいけものともたゝかひしならバなにえきあらんもししに者甦ものよみがへらずバ飮食のみくひするにしか我儕明日われらみょうにちしぬべきものなれバなり
三三 爾曹なんぢらみづからあざむなか惡交あしきまじはり善行よきおこなひそこなふなり
三四 なんぢらさめたゞしきおこなふべしつみをかなか爾曹なんぢらのうちかみしらざるものありわれかくいひ爾曹なんぢらはづかしむるなり


三五 ひとあるひハとはしにものいかによみがへるや如何いかなる身體からだにてきた
三六 おろかなるものなんぢまくところのものまづしなざれバいき
三七 またなんぢがまくところのもの將來のちはゆるところからだまくあらむぎにてもほかこくにても只粗たゞたねつぶのみ
三八 しかるをかみおのれこゝろしたがひてこれからだあたたねごとにそのおのゝゝの形體かたちあたたま
三九 すべてにくおなじにくあらひとにくありけものにくありとりにくありうをにくあり
四十 てんつけもの形體かたちありつけもの形體かたちありてんつけものさかえつけものさかえことなり
四一 さかえありつきさかえありほしさかえあり此星このほし彼星かのほし其榮そのさかえまた各 異おのゝゝことなり
1四二 しにひとよみがへるもまたかくのごとくずものにてまかくちざるものよみがへされ
四三 たふとからざるものにてまかさかえあるものよみがへされよわものにてまかゆよものにてよみがへされ
四四 血氣けっきからだにてまかれいからだよみがへさるゝなり血氣けっきからだありれいからだあり
四五 しるしてはじめひとアダム生命せいめいあるたましひとなりをはりアダム生命いのちあたふるれいとなるとあるごとし
四六 れいものさきあらかえっ血氣けっきものさきにありれいもののちにあるなり
四七 第一だいいちひとよりいでつちにつき第二だいにひとてんよりいでたるしゅなり
四八 かのつちつけものすべつちつけものにるなるてんつけものにるなり
四九 われらつちつけものかたちもつかくのごとのちまたてんつけものかたちもた
五十 兄弟きゃうだいわれこれをいは血肉けつにくかみくにつぐことあたハず亦壞またくつものくちざるものつぐことあたハず
五一 五二 われなんぢらに奥義おくぎつげ我儕われらことゞゝくねぶるに
[千九百五十二]
あら我儕われらみなをはりらっぱならんときたちま瞬息間またゝくまくわせん蓋箛そはらっぱならんときしにひとよみがへりてくち我儕われらもまたくわすべけれバなり
五三 このくつものかならくちざるものしぬるものかならしなざるものきるべし
五四 このくつるものくちざるものこのしぬものしなざるものんとき聖書せいしょしるしてかちのまれんとあるかなふべし
五五 なんぢはりいづくある陰府よみなんぢかちいづくある
五六 はりつみなりつみちから律法おきてなり
五七 我儕われらをして我主わがしゅイエス キリストよりかちしむるかみしゃ
五八 是故このゆゑあいする兄弟きゃうだい爾曹貞固なんぢらかたくしてうごかつねはげみしゅわざつとめそはなんぢらしゅあり其行そのなすところのはたらき徒然むなしからざるをしれバなり


第十六章

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聖徒せいとためかねいだすことについガリラヤ教會けうくわいめいぜしごと爾曹なんぢらおこなふべし
一週ひとまはりはじめごとに爾曹なんぢらおのゝゝ其得そのうるところのしたがひてこれいへたくはおけこれいたるときはじめいだすことなからんためなり
われいたらばふみ爾曹なんぢらえらところひとあた爾曹なんぢらめぐみエルサレムたづさへしむべし
もしわれゆくべくバ彼等かれらわれとともゆくべし
われマケドニヤとほらんとすればマケドニヤとほるとき爾曹なんぢらいた
爾曹なんぢらともとゞまらんあるひ爾曹なんぢらふゆすごすことあるべしかく爾曹なんぢらわれわがゆくところおくらんことをのぞ
いま途間みちすがらなんぢらをんことをねがハずしゅもしわれゆるさバしばら爾曹なんぢらともをらんことをのぞ
われペンテコステまでエペソをら
そはひろくかつ功効はたらきなすもんひらけて我前わがまへありまたもと者多ものおほけれバなり


テモテもしいたらバ爾曹愼なんぢらつゝしみかれをしておそるゝところなく爾曹なんぢらうちをらしめよそはかれもわがごとくしゅつとめつとむものなれバなり
十一 是故このゆゑ爾曹なんぢらかれを藐視いやしむることなく平安やすらかおくりもときたらしめよわれかれがほか兄弟等きゃうだいたちともきたるをまてばなり
十二 兄弟きゃうだい
[千九百五十三]
アポロついては兄弟等きゃうだいたちともかれ爾曹なんぢらいたらんことを我大われおほいすゝむれどかれさらに今往いまゆくことをねがはずされ便時よきをりあらばゆくべし
十三 なんぢらさまかた信仰しんかうたち丈夫をとこごとつよかれ
十四 爾曹なんぢらおこなところみなあいおこなふべし
十五 兄弟きゃうだいステパナいへすなはアカヤはじめなりまたかれらが聖徒せいとのことにゆだねつかふるハ爾曹なんぢらしるところなり
十六 われすゝ爾曹なんぢらかくごとものおよびこれともつとむものふくせよ
十七 われステパナダルトナトアカイコきたるをよろここれなんぢらのかくところおぎなへばなり
十八 彼等かれらわがこゝろなぐさめたり是故このゆゑ爾曹なんぢらかくのごとものおもんずべし
十九 アジア諸教會しょけうくわいなんぢらにやすきとふアクラプリスキラおよ其家そのいへ教會主けうくわいしゅあり爾曹なんぢら切々ねんごろやすきとふ
二十 すべて兄弟きゃうだいなんぢらにやすきとふなんぢらきよ接吻くちつけやすきとへ
二一 われパウロ親手てづからなんぢらにやすきとふ
二二 もし人主ひとしゅイエス キリストあいせざればのろハるべし主臨しゅきたらん
二三 ねがはくハしゅイエス キリストめぐみなんぢらとともにあれ
二四 わがあいすべてイエス キリストにをる爾曹なんぢらともあるなりアメン



新約全書哥林多前書 終