情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律
情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律をここに公布する。
令和元年六月七日
法律第二十八号
情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律
(資金決済に関する法律の一部改正)
第一条 資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)の一部を次のように改正する。
目次中「仮想通貨」を「暗号資産」に、「第六十三条の二十-」を「第六十三条の十九の二-」に改める。
第一条中「仮想通貨の交換等」を「暗号資産の交換等」に改める。
第二条第五項中「仮想通貨」を「暗号資産」に改め、同項各号列記以外の部分に次のただし書を加える。
ただし、金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第三項に規定する電子記録移転権利を表示するものを除く。
第二条第七項中「仮想通貨交換業」を「暗号資産交換業」に、「仮想通貨の交換等」を「暗号資産の交換等」に、「いう」を「いい、「暗号資産の管理」とは、第四号に掲げる行為をいう」に改め、同項第一号中「仮想通貨」を「暗号資産」に改め、同項第三号中「又は仮想通貨」を削り、同項に次の一号を加える。
四 他人のために暗号資産の管理をすること(当該管理を業として行うことにつき他の法律に特別の規定のある場合を除く。)。
第二条第八項中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に改め、同条第九項中「外国仮想通貨交換業者」を「外国暗号資産交換業者」に、「仮想通貨交換業を」を「暗号資産交換業を」に改め、同条第十四項中「仮想通貨交換業」を「暗号資産交換業」に改め、同条第十五項中「仮想通貨交換業務」を「暗号資産交換業務」に、「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に改める。
第四十条第一項第六号中「若しくは名称」を削る。
第三章の二の章名を次のように改める。
第三章の二 暗号資産
第六十三条の二の見出しを「(暗号資産交換業者の登録)」に改め、同条中「仮想通貨交換業」を「暗号資産交換業」に改める。
第六十三条の三第一項第三号中「仮想通貨交換業」を「暗号資産交換業」に改め、同項第四号中「外国仮想通貨交換業者」を「外国暗号資産交換業者」に、「第六十三条の五第一項第十号」を「第六十三条の五第一項第十一号」に改め、同項第六号中「外国仮想通貨交換業者」を「外国暗号資産交換業者」に改め、同項第七号中「仮想通貨」を「暗号資産」に改め、同項第八号及び第九号並びに同条第二項中「仮想通貨交換業」を「暗号資産交換業」に改める。
第六十三条の四の見出し並びに同条第一項及び第三項中「仮想通貨交換業者登録簿」を「暗号資産交換業者登録簿」に改める。
第六十三条の五第一項第一号及び第二号中「外国仮想通貨交換業者」を「外国暗号資産交換業者」に改め、同項第三号及び第四号中「仮想通貨交換業」を「暗号資産交換業」に改め、同項第十号中「外国仮想通貨交換業者」を「外国暗号資産交換業者」に改め、同号イ中「仮想通貨交換業」を「暗号資産交換業」に改め、同号ニ中「この法律」の下に「、金融商品取引法」を加え、同号ホ中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に改め、同号を同項第十一号とし、同項第九号を同項第十号とし、同項第八号中「この法律」の下に「、金融商品取引法」を加え、同号を同項第九号とし、同項第七号を同項第八号とし、同項第六号中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に改め、「若しくは名称」を削り、同号を同項第七号とし、同項第五号の次に次の一号を加える。
六 暗号資産交換業者をその会員(第八十七条第二号に規定する会員をいう。)とする認定資金決済事業者協会に加入しない法人であって、当該認定資金決済事業者協会の定款その他の規則(暗号資産交換業の利用者の保護又は暗号資産交換業の適正かつ確実な遂行に関するものに限る。)に準ずる内容の社内規則を作成していないもの又は当該社内規則を遵守するための体制を整備していないもの
第六十三条の六第二項中「前項」を「前二項」に、「仮想通貨交換業者登録簿」を「暗号資産交換業者登録簿」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に改め、「とき」の下に「(前項の規定による届出をした場合を除く。)」を加え、同項を同条第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。
暗号資産交換業者は、第六十三条の三第一項第七号又は第八号に掲げる事項のいずれかを変更しようとするとき(暗号資産交換業の利用者の保護に欠け、又は暗号資産交換業の適正かつ確実な遂行に支障を及ぼすおそれが少ない場合として内閣府令で定める場合を除く。)は、あらかじめ、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
第六十三条の七中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に、「仮想通貨交換業を」を「暗号資産交換業を」に改める。
第六十三条の八中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に、「仮想通貨交換業に」を「暗号資産交換業に」に改める。
第六十三条の九中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に、「仮想通貨交換業の」を「暗号資産交換業の」に改め、同条の次に次の二条を加える。
(暗号資産交換業の広告)
第六十三条の九の二 暗号資産交換業者は、その行う暗号資産交換業に関して広告をするときは、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる事項を表示しなければならない。
一 暗号資産交換業者の商号
二 暗号資産交換業者である旨及びその登録番号
三 暗号資産は本邦通貨又は外国通貨ではないこと。
四 暗号資産の性質であって、利用者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものとして内閣府令で定めるもの
(禁止行為)
第六十三条の九の三 暗号資産交換業者又はその役員若しくは使用人は、次に掲げる行為をしてはならない。
一 暗号資産交換業の利用者を相手方として第二条第七項各号に掲げる行為を行うことを内容とする契約の締結又はその勧誘(第三号において「暗号資産交換契約の締結等」という。)をするに際し、虚偽の表示をし、又は暗号資産の性質その他内閣府令で定める事項(次号において「暗号資産の性質等」という。)についてその相手方を誤認させるような表示をする行為
二 その行う暗号資産交換業に関して広告をするに際し、虚偽の表示をし、又は暗号資産の性質等について人を誤認させるような表示をする行為
三 暗号資産交換契約の締結等をするに際し、又はその行う暗号資産交換業に関して広告をするに際し、支払手段として利用する目的ではなく、専ら利益を図る目的で暗号資産の売買又は他の暗号資産との交換を行うことを助長するような表示をする行為
四 前三号に掲げるもののほか、暗号資産交換業の利用者の保護に欠け、又は暗号資産交換業の適正かつ確実な遂行に支障を及ぼすおそれがあるものとして内閣府令で定める行為
第六十三条の十中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に、「その取り扱う仮想通貨と本邦通貨又は外国通貨との誤認を防止するための」を「暗号資産の性質に関する」に、「仮想通貨交換業に」を「暗号資産交換業に」に、「仮想通貨交換業の」を「暗号資産交換業の」に改め、同条に次の一項を加える。
2 暗号資産交換業者は、暗号資産交換業の利用者に信用を供与して暗号資産の交換等を行う場合には、前項に規定する措置のほか、内閣府令で定めるところにより、当該暗号資産の交換等に係る契約の内容についての情報の提供その他の当該暗号資産の交換等に係る業務の利用者の保護を図り、及び当該業務の適正かつ確実な遂行を確保するために必要な措置を講じなければならない。
第六十三条の十一第二項中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に、「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に、「仮想通貨交換業に」を「暗号資産交換業に」に、「仮想通貨交換業の」を「暗号資産交換業の」に、「金銭又は仮想通貨」を「暗号資産」に改め、同項に後段として次のように加える。
この場合において、当該暗号資産交換業者は、利用者の暗号資産(利用者の利便の確保及び暗号資産交換業の円滑な遂行を図るために必要なものとして内閣府令で定める要件に該当するものを除く。)を利用者の保護に欠けるおそれが少ないものとして内閣府令で定める方法で管理しなければならない。
第六十三条の十一第一項を同条第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。
暗号資産交換業者は、その行う暗号資産交換業に関して、暗号資産交換業の利用者の金銭を、自己の金銭と分別して管理し、内閣府令で定めるところにより、信託会社等に信託しなければならない。
第六十三条の十一の次に次の一条を加える。
(履行保証暗号資産)
第六十三条の十一の二 暗号資産交換業者は、前条第二項に規定する内閣府令で定める要件に該当する暗号資産と同じ種類及び数量の暗号資産(以下この項、第六十三条の十九の二第一項及び第百八条第三号において「履行保証暗号資産」という。)を自己の暗号資産として保有し、内閣府令で定めるところにより、履行保証暗号資産以外の自己の暗号資産と分別して管理しなければならない。この場合において、当該暗号資産交換業者は、履行保証暗号資産を利用者の保護に欠けるおそれが少ないものとして内閣府令で定める方法で管理しなければならない。
2 前条第三項の規定は、前項の規定による管理の状況について準用する。
第六十三条の十二の見出しを「(指定暗号資産交換業務紛争解決機関との契約締結義務等)」に改め、同条第一項中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に改め、同項第一号中「指定仮想通貨交換業務紛争解決機関」を「指定暗号資産交換業務紛争解決機関」に、「仮想通貨交換業務で」を「暗号資産交換業務で」に、「仮想通貨交換業に」を「暗号資産交換業に」に改め、同項第二号中「指定仮想通貨交換業務紛争解決機関」を「指定暗号資産交換業務紛争解決機関」に、「仮想通貨交換業に」を「暗号資産交換業に」に改め、同条第二項中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に、「指定仮想通貨交換業務紛争解決機関」を「指定暗号資産交換業務紛争解決機関」に改め、同条第三項第二号中「指定仮想通貨交換業務紛争解決機関」を「指定暗号資産交換業務紛争解決機関」に改める。
第六十三条の十三中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に、「仮想通貨交換業に」を「暗号資産交換業に」に改める。
第六十三条の十四第一項中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に、「仮想通貨交換業に」を「暗号資産交換業に」に改め、同条第二項中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に改め、「第二条第七項第三号」の下に「又は第四号」を加え、「仮想通貨交換業に」を「暗号資産交換業に」に、「仮想通貨の」を「暗号資産の」に改め、同条第四項中「仮想通貨交換業」を「暗号資産交換業」に、「仮想通貨の」を「暗号資産の」に改める。
第六十三条の十五第一項及び第二項中「仮想通貨交換業の」を「暗号資産交換業の」に、「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に改め、同条第三項中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に改める。
第六十三条の十六中「仮想通貨交換業の」を「暗号資産交換業の」に、「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に改める。
第六十三条の十七第一項中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に、「仮想通貨交換業の」を「暗号資産交換業の」に改め、同条第二項中「、仮想通貨交換業者」を「、暗号資産交換業者」に、「又は仮想通貨交換業者」を「又は暗号資産交換業者」に、「外国仮想通貨交換業者である仮想通貨交換業者」を「外国暗号資産交換業者である暗号資産交換業者」に、「当該仮想通貨交換業者」を「当該暗号資産交換業者」に改める。
第三章の二第四節中第六十三条の二十の前に次の二条を加える。
(対象暗号資産の弁済)
第六十三条の十九の二 暗号資産交換業者との間で当該暗号資産交換業者が暗号資産の管理を行うことを内容とする契約を締結した者は、当該暗号資産交換業者に対して有する暗号資産の移転を目的とする債権に関し、対象暗号資産(当該暗号資産交換業者が第六十三条の十一第二項の規定により自己の暗号資産と分別して管理するその暗号資産交換業の利用者の暗号資産及び履行保証暗号資産をいう。)について、他の債権者に先立ち弁済を受ける権利を有する。
2 民法(明治二十九年法律第八十九号)第三百三十三条の規定は、前項の権利について準用する。
3 第一項の権利の実行に関し必要な事項は、政令で定める。
(対象暗号資産の弁済への協力)
第六十三条の十九の三 暗号資産交換業者から暗号資産の管理の委託を受けた者その他の当該暗号資産交換業者の関係者は、当該暗号資産交換業者がその行う暗号資産交換業に関し管理する利用者の暗号資産に係る前条第一項の権利の実行に関し内閣総理大臣から必要な協力を求められた場合には、これに応ずるよう努めるものとする。
第六十三条の二十第一項中「仮想通貨交換業者は」を「暗号資産交換業者は」に改め、同項第一号中「仮想通貨交換業」を「暗号資産交換業」に改め、同項第二号中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に改め、同条第二項及び第三項中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に、「仮想通貨交換業の」を「暗号資産交換業の」に改め、同条第四項中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に改め、同条第五項中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に、「仮想通貨交換業として行う仮想通貨の交換等」を「暗号資産交換業として行う暗号資産の交換等」に、「仮想通貨交換業に」を「暗号資産交換業に」に改め、同条第六項中「仮想通貨交換業者(外国仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者(外国暗号資産交換業者」に改め、同条第七項中「外国仮想通貨交換業者である仮想通貨交換業者」を「外国暗号資産交換業者である暗号資産交換業者」に改める。
第六十三条の二十一中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に、「仮想通貨の交換等」を「暗号資産の交換等」に、「仮想通貨交換業に」を「暗号資産交換業に」に改める。
第六十三条の二十二(見出しを含む。)中「外国仮想通貨交換業者」を「外国暗号資産交換業者」に改める。
第八十七条中「仮想通貨交換業者が」を「暗号資産交換業者が」に改め、同条第一号中「仮想通貨交換業」を「暗号資産交換業」に改め、同条第二号中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に改める。
第八十八条第一号から第三号まで及び第五号から第八号までの規定、第九十条第二項並びに第九十一条第一項中「仮想通貨交換業」を「暗号資産交換業」に改める。
第九十二条第一項、第九十七条及び第九十九条第一項第八号中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に改める。
第百一条第二項の表第五十二条の六十三第一項の項中「資金決済に関する法律」の下に「(平成二十一年法律第五十九号)」を加え、同表第五十二条の七十三第三項第二号の項中「仮想通貨交換業務」を「暗号資産交換業務」に改める。
第百三条中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に改める。
第百七条第五号及び第六号中「仮想通貨交換業」を「暗号資産交換業」に改める。
第百八条第二号を次のように改める。
二 第六十三条の十一第一項の規定に違反して利用者の金銭を自己の金銭と分別して管理せず、若しくは信託しなかった者又は同条第二項前段の規定に違反して利用者の暗号資産を自己の暗号資産と分別して管理しなかった者
第百八条中第五号を第六号とし、第四号を第五号とし、同条第三号中「仮想通貨交換業」を「暗号資産交換業」に改め、同号を同条第四号とし、同条第二号の次に次の一号を加える。
三 第六十三条の十一の二第一項前段の規定に違反して、履行保証暗号資産を保有せず、又は履行保証暗号資産を履行保証暗号資産以外の自己の暗号資産と分別して管理しなかった者
第百九条中第八号を第九号とし、第七号の次に次の一号を加える。
八 第六十三条の九の三の規定に違反して、同条第一号に掲げる行為をした者
第百十二条中第十号を第十二号とし、第九号を第十一号とし、第八号の次に次の二号を加える。
九 第六十三条の九の二に規定する事項を表示しなかった者
十 第六十三条の九の三の規定に違反して、同条第二号又は第三号に掲げる行為をした者
第百十四条第一号中「第六十三条の六第一項」の下に「若しくは第二項」を加える。
第百十五条第一項第一号中「第五号」を「第六号」に改め、同項第三号中「、第九号及び第十号」を「及び第九号から第十二号まで」に改め、同項第四号中「第百八条第五号」を「第百八条第六号」に、「、第九号若しくは第十号」を「若しくは第九号から第十二号まで」に改める。
(金融商品取引法の一部改正)
第二条 金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)の一部を次のように改正する。
目次中「・第二条」を「-第二条の二」に、「第二条の二」を「第二条の三」に、
「第六款 弊害防止措置等(第四十四条-第四十四条の四)
第七款 雑則(第四十五条) 」
を
「第六款 暗号資産関連業務に関する特則(第四十三条の六)
第七款 弊害防止措置等(第四十四条-第四十四条の四)
第八款 雑則(第四十五条) 」
に、「第七章 雑則(第百八十六条-第百九十六条の二)」を
「第六章の三 暗号資産の取引等に関する規制(第百八十五条の二十二-第百八十五条の二十四)
第七章 雑則(第百八十六条-第百九十六条の二) 」
に改める。
第二条第一項第十九号中「第二十四項第三号の二」を「第二十四項第三号の三」に改め、同条第三項中「第一項に」を「第一項各号に」に、「若しくは特定電子記録債権」を「、特定電子記録債権若しくは同項各号に掲げる権利(電子情報処理組織を用いて移転することができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されるものに限る。)に表示される場合(流通性その他の事情を勘案して内閣府令で定める場合を除く。)に限る。以下「電子記録移転権利」という。)」に、「次条第四項」を「第二条の三第四項」に改め、「権利(」の下に「電子記録移転権利を除く。」を加え、同条第八項第一号及び第十一号ロ中「第二十四項第三号の二」を「第二十四項第三号の三」に改め、同項第十六号中「又は第一項各号に掲げる証券若しくは証書」を「、第一項各号に掲げる証券若しくは証書又は電子記録移転権利」に、「第二十四項第三号の二」を「第二十四項第三号の三」に改め、同条第二十一項第四号中「第三号の二」を「第三号の三」に改め、同項第四号の二並びに同条第二十二項第一号、第二号及び第四号中「第二十四項第三号の二」を「第二十四項第三号の三」に改め、同項第五号中「、第三号の二」を「、第三号の三」に、「同項第三号の二」を「同項第三号の三」に改め、同条第二十三項中「次項第三号の二」を「次項第三号の三」に改め、同条第二十四項中第三号の二を第三号の三とし、第三号の次に次の一号を加える。
三の二 暗号資産(資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第二条第五項に規定する暗号資産をいう。以下同じ。)
第二条第二十四項第五号中「若しくは第二号」を「、第二号若しくは第三号の二」に改め、同条第二十五項第一号中「第三号の二」を「第三号の三」に改める。
第二条の二を第二条の三とする。
第一章中第二条の次に次の一条を加える。
(金銭とみなされるもの)
第二条の二 暗号資産は、前条第二項第五号の金銭、同条第八項第一号の売買に係る金銭その他政令で定める規定の金銭又は当該規定の取引に係る金銭とみなして、この法律(これに基づく命令を含む。)の規定を適用する。
第三条第三号を次のように改める。
三 第二条第二項の規定により有価証券とみなされる同項各号に掲げる権利(次に掲げるものを除く。)
イ 次に掲げる権利(ロに掲げるものに該当するものを除く。第二十四条第一項において「有価証券投資事業権利等」という。)
(1) 第二条第二項第五号に掲げる権利のうち、当該権利に係る出資対象事業(同号に規定する出資対象事業をいう。)が主として有価証券に対する投資を行う事業であるものとして政令で定めるもの
(2) 第二条第二項第一号から第四号まで、第六号又は第七号に掲げる権利のうち、(1)に掲げる権利に類する権利として政令で定めるもの
(3) その他政令で定めるもの
ロ 電子記録移転権利
第四条第二項第五号中「第二条の二第四項第二号イ」を「第二条の三第四項第二号イ」に改め、同項第六号中「第二条の二第五項第二号イ」を「第二条の三第五項第二号イ」に改める。
第五条第一項中「並びに第二十四条」を「、第二十四条並びに第二十四条の七第一項」に改め、同条第四項中「すべて」を「全て」に改める。
第二十三条の十三第一項第五号中「第二条の二第四項第二号イ」を「第二条の三第四項第二号イ」に改め、同項第六号中「第二条の二第五項第二号イ」を「第二条の三第五項第二号イ」に改め、同条第四項第一号ハ中「第二条の二第四項第二号ロ」を「第二条の三第四項第二号ロ」に改め、同号ニ中「第二条の二第五項第二号ロ」を「第二条の三第五項第二号ロ」に改め、同項第二号ロ中「第二条の二第四項第三号」を「第二条の三第四項第三号」に改める。
第二十四条第一項ただし書中「すべて」を「全て」に、「である場合」を「又は電子記録移転権利である場合」に改め、同項第四号中「その他」を「及び電子記録移転権利その他」に、「である場合」を「又は電子記録移転権利である場合」に改め、同条第五項中「すべて」を「全て」に、「である場合」を「又は電子記録移転権利である場合」に改める。
第二十七条中「第二条の二」を「第二条の三」に改める。
第二十八条第一項第一号中「権利」の下に「(電子記録移転権利を除く。次項第二号及び第六十四条第一項第一号において同じ。)」を加え、「同条第八項第一号」を「第二条第八項第一号」に改める。
第二十九条の二第一項中第十号を第十二号とし、第九号を第十一号とし、第八号を第十号とし、第七号の次に次の二号を加える。
八 第二条第二項の規定により有価証券とみなされる権利(当該権利に係る記録又は移転の方法その他の事情を勘案し、公益又は投資者保護のため特に必要なものとして内閣府令で定めるものに限る。)又は当該権利若しくは金融指標(当該権利の価格及び利率等並びにこれらに基づいて算出した数値に限る。)に係るデリバティブ取引についての次に掲げる行為を業として行う場合にあつては、その旨
イ 当該権利についての第二条第八項第一号から第十号までに掲げる行為又は当該デリバティブ取引についての同項第一号から第五号までに掲げる行為
ロ 第二条第八項第十二号、第十四号又は第十五号に掲げる行為
九 暗号資産又は金融指標(暗号資産の価格及び利率等並びにこれらに基づいて算出した数値に限る。)に係るデリバティブ取引についての次に掲げる行為を業として行う場合にあつては、その旨
イ 第二条第八項第一号から第五号までに掲げる行為
ロ 第二条第八項第十二号、第十四号又は第十五号に掲げる行為
第二十九条の四第一項第一号ハ中「平成十六年法律第百五十四号)」の下に「、資金決済に関する法律」を加え、同項第四号中「(個人である場合を除く。)」を削り、同号イ中「満たない者」を「満たない法人」に改め、同号ロ中「有しない者」を「有しない法人」に改める。
第二十九条の四の二第十項中「第二条第一項第九号に」を「次に」に改め、同項に次の各号を加える。
一 第二条第一項第九号に掲げる有価証券
二 第二条第二項の規定により有価証券とみなされる同項第五号又は第六号に掲げる権利(電子記録移転権利に該当するものに限る。)
第二十九条の四の三第四項中「権利」の下に「(電子記録移転権利に該当するものを除く。)」を加える。
第三十一条第一項中「及び第七号ロ」を「、第七号ロ、第八号及び第九号」に改め、同条第三項中「方法」の下に「のうち、同条第一項第八号又は第九号に規定する行為に係るものであつて公益又は投資者保護のため特に必要なものとして内閣府令で定めるもの(以下この項及び第三十三条の六第三項において「特定業務内容等」という。)について変更をしようとするときはあらかじめ、特定業務内容等以外のもの」を、「ときは」の下に「遅滞なく」を加え、「、遅滞なく」を削り、同条第四項中「又は第七号ロ」を「、第七号ロ、第八号又は第九号」に改める。
第三十三条第二項第一号中「第四号の政令で定める権利」を「同項第三号若しくは第四号に掲げる権利又は電子記録移転権利であつて政令で定めるもの」に改め、同項第四号中「及び第二条第二項の規定により有価証券とみなされる同項第三号及び第四号に掲げる権利であつて政令で定めるもの」を削る。
第三十三条の五第一項第二号中「信託業法」の下に「、資金決済に関する法律」を加える。
第三十三条の六第三項中「方法」の下に「のうち、特定業務内容等について変更をしようとするときはあらかじめ、特定業務内容等以外のもの」を、「ときは」の下に「遅滞なく」を加え、「、遅滞なく」を削る。
第三十五条第一項第十三号中「資産」の下に「(暗号資産を除く。第十五号及び次項第六号において同じ。)」を加え、同項に次の一号を加える。
十六 顧客から取得した当該顧客に関する情報を当該顧客の同意を得て第三者に提供することその他当該金融商品取引業者の保有する情報を第三者に提供することであつて、当該金融商品取引業者の行う金融商品取引業の高度化又は当該金融商品取引業者の利用者の利便の向上に資するもの(第八号に掲げる行為に該当するものを除く。)
第三章第二節中第七款を第八款とし、第六款を第七款とし、第五款の次に次の一款を加える。
第六款 暗号資産関連業務に関する特則
第四十三条の六 金融商品取引業者等は、暗号資産関連業務(暗号資産に関する内閣府令で定める金融商品取引行為(次項において「暗号資産関連行為」という。)を業として行うことをいう。同項において同じ。)を行うときは、内閣府令で定めるところにより、暗号資産の性質に関する説明をしなければならない。
2 金融商品取引業者等又はその役員若しくは使用人は、その行う暗号資産関連業務に関して、顧客を相手方とし、又は顧客のために暗号資産関連行為を行うことを内容とする契約の締結又はその勧誘をするに際し、暗号資産の性質その他内閣府令で定める事項についてその顧客を誤認させるような表示をしてはならない。
第六十三条第十一項中「第四十二条の七」の下に「、第四十三条の六」を加える。
第六十六条の十五中「並びに第四十条」を「、第四十条並びに第四十三条の六」に改める。
第百五十八条中「第百九十七条第二項」を「第百九十七条第二項第一号」に改める。
第百五十九条第一項中「誤解させる等」を「誤解させる目的その他の」に改める。
第百七十三条第一項第三号中「第二条の二第一項」を「第二条の三第一項」に改める。
第六章の二の次に次の一章を加える。
第六章の三 暗号資産の取引等に関する規制
(不正行為の禁止)
第百八十五条の二十二 何人も、次に掲げる行為をしてはならない。
一 暗号資産の売買(デリバティブ取引に該当するものを除く。以下この章及び第百九十七条第二項第二号において同じ。)その他の取引又はデリバティブ取引等(暗号資産又は金融指標(暗号資産の価格及び利率等並びにこれらに基づいて算出した数値に限る。次条第一項及び第百八十五条の二十四第一項において「暗号資産関連金融指標」という。)に係るものに限る。以下この条、次条及び同号において「暗号資産関連デリバティブ取引等」という。)について、不正の手段、計画又は技巧をすること。
二 暗号資産の売買その他の取引又は暗号資産関連デリバティブ取引等について、重要な事項について虚偽の表示があり、又は誤解を生じさせないために必要な重要な事実の表示が欠けている文書その他の表示を使用して金銭その他の財産を取得すること。
三 暗号資産の売買その他の取引又は暗号資産関連デリバティブ取引等を誘引する目的をもつて、虚偽の相場を利用すること。
2 第百五十七条の規定は、暗号資産関連デリバティブ取引等については、適用しない。
(風説の流布、偽計、暴行又は脅迫の禁止)
第百八十五条の二十三 何人も、暗号資産の売買その他の取引若しくは暗号資産関連デリバティブ取引等のため、又は暗号資産等(暗号資産若しくはオプション(暗号資産又は暗号資産関連金融指標に係るものに限る。次条第一項第三号において「暗号資産関連オプション」という。)又はデリバティブ取引に係る暗号資産関連金融指標をいう。次項、同条第二項第一号及び第二号並びに第百九十七条第二項第二号において同じ。)の相場の変動を図る目的をもつて、風説を流布し、偽計を用い、又は暴行若しくは脅迫をしてはならない。
2 第百五十八条の規定は、暗号資産関連デリバティブ取引等及び暗号資産等については、適用しない。
(相場操縦行為等の禁止)
第百八十五条の二十四 何人も、暗号資産の売買、市場デリバティブ取引(暗号資産又は暗号資産関連金融指標に係るものに限る。以下この条において「暗号資産関連市場デリバティブ取引」という。)又は店頭デリバティブ取引(暗号資産又は暗号資産関連金融指標に係るものに限る。以下この条において「暗号資産関連店頭デリバティブ取引」という。)のうちいずれかの取引が繁盛に行われていると他人に誤解させる目的その他のこれらの取引の状況に関し他人に誤解を生じさせる目的をもつて、次に掲げる行為をしてはならない。
一 権利の移転を目的としない仮装の暗号資産の売買、暗号資産関連市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第一号に掲げる取引に限る。)又は暗号資産関連店頭デリバティブ取引(同条第二十二項第一号に掲げる取引に限る。)をすること。
二 金銭の授受を目的としない仮装の暗号資産関連市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第二号、第四号及び第五号に掲げる取引に限る。)又は暗号資産関連店頭デリバティブ取引(同条第二十二項第二号、第五号及び第六号に掲げる取引に限る。)をすること。
三 暗号資産関連オプションの付与又は取得を目的としない仮装の暗号資産関連市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第三号に掲げる取引に限る。)又は暗号資産関連店頭デリバティブ取引(同条第二十二項第三号及び第四号に掲げる取引に限る。)をすること。
四 自己のする暗号資産の売付けと同時期に、それと同価格において、他人が当該暗号資産を買い付けることをあらかじめその者と通謀の上、当該売付けをすること。
五 自己のする暗号資産の買付けと同時期に、それと同価格において、他人が当該暗号資産を売り付けることをあらかじめその者と通謀の上、当該買付けをすること。
六 暗号資産関連市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第二号に掲げる取引に限る。)又は暗号資産関連店頭デリバティブ取引(同条第二十二項第二号に掲げる取引に限る。)の申込みと同時期に、当該取引の約定数値と同一の約定数値において、他人が当該取引の相手方となることをあらかじめその者と通謀の上、当該取引の申込みをすること。
七 暗号資産関連市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第三号に掲げる取引に限る。)又は暗号資産関連店頭デリバティブ取引(同条第二十二項第三号及び第四号に掲げる取引に限る。)の申込みと同時期に、当該取引の対価の額と同一の対価の額において、他人が当該取引の相手方となることをあらかじめその者と通謀の上、当該取引の申込みをすること。
八 暗号資産関連市場デリバティブ取引(第二条第二十一項第四号及び第五号に掲げる取引に限る。)又は暗号資産関連店頭デリバティブ取引(同条第二十二項第五号及び第六号に掲げる取引に限る。)の申込みと同時期に、当該取引の条件と同一の条件において、他人が当該取引の相手方となることをあらかじめその者と通謀の上、当該取引の申込みをすること。
九 前各号に掲げる行為の委託等又は受託等をすること。
2 何人も、暗号資産の売買、暗号資産関連市場デリバティブ取引又は暗号資産関連店頭デリバティブ取引(第一号及び第三号において「暗号資産売買等」という。)のうちいずれかの取引を誘引する目的をもつて、次に掲げる行為をしてはならない。
一 暗号資産売買等が繁盛であると誤解させ、又は暗号資産等の相場を変動させるべき一連の暗号資産売買等又はその申込み、委託等若しくは受託等をすること。
二 暗号資産等の相場が自己又は他人の操作によつて変動するべき旨を流布すること。
三 暗号資産売買等を行うにつき、重要な事項について虚偽であり、又は誤解を生じさせるべき表示を故意にすること。
3 第百五十九条の規定は、暗号資産関連市場デリバティブ取引及び暗号資産関連店頭デリバティブ取引並びにこれらの申込み、委託等及び受託等については、適用しない。
第百九十七条第一項に次の一号を加える。
六 第百八十五条の二十二第一項、第百八十五条の二十三第一項又は第百八十五条の二十四第一項若しくは第二項の規定に違反した者
第百九十七条第二項を次のように改める。
2 次の各号のいずれかに該当する者は、十年以下の懲役及び三千万円以下の罰金に処する。
一 財産上の利益を得る目的で、前項第五号の罪を犯して有価証券等の相場を変動させ、又はくぎ付けし、固定し、若しくは安定させ、当該変動させ、又はくぎ付けし、固定し、若しくは安定させた相場により当該有価証券等に係る有価証券の売買その他の取引又はデリバティブ取引等を行つた者(当該罪が商品関連市場デリバティブ取引のみに係るものである場合を除く。)
二 財産上の利益を得る目的で、前項第六号の罪を犯して暗号資産等の相場を変動させ、当該変動させた相場により当該暗号資産等に係る暗号資産の売買その他の取引又は暗号資産関連デリバティブ取引等を行つた者
第百九十八条の二第一項第一号中「第百九十七条第一項第五号」の下に「若しくは第六号」を加える。
第百九十八条の六第二号の次に次の一号を加える。
二の二 第四十三条の六第二項(第六十六条の十五において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
第二百九条の五から第二百九条の七までの規定中「第百九十七条第一項第五号」の下に「若しくは第六号」を加える。
第二百十条第一項中「この項」の下に「及び次条第一項」を加え、「提出し」を「提出し、」に改める。
第二百十一条の見出し中「差押え」を「差押え等」に改め、同条第一項中「捜索又は差押え」を「犯則嫌疑者等の身体、物件若しくは住居その他の場所の捜索、証拠物若しくは没収すべき物件と思料するものの差押え又は記録命令付差押え(電磁的記録を保管する者その他電磁的記録を利用する権限を有する者に命じて必要な電磁的記録を記録媒体に記録させ、又は印刷させた上、当該記録媒体を差し押さえることをいう。以下この章において同じ。)」に改め、同項に次のただし書を加える。
ただし、参考人の身体、物件又は住居その他の場所については、差し押さえるべき物件の存在を認めるに足りる状況のある場合に限り、捜索をすることができる。
第二百十一条第五項中「又は差押え」を「、差押え又は記録命令付差押え」に改め、同項を同条第七項とし、同条第四項中「前項の」の下に「規定による」を加え、「臨検すべき」を「犯則嫌疑者の氏名(法人については、名称)、罪名並びに臨検すべき物件若しくは」に、「場所、身体若しくは物件又は差し押さえるべき物件」を「身体、物件若しくは場所、差し押さえるべき物件又は記録させ、若しくは印刷させるべき電磁的記録及びこれを記録させ、若しくは印刷させるべき者」に改め、同項後段を削り、同項を同条第五項とし、同項の次に次の一項を加える。
6 第二項の場合においては、許可状に、前項に規定する事項のほか、差し押さえるべき電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であつて、その電磁的記録を複写すべきものの範囲を記載しなければならない。
第二百十一条第三項中「許可状(」の下に「第二百二十二条の三第四項及び第五項を除き、」を加え、同項を同条第四項とし、同条第二項中「前項の場合において」を「前二項の場合において、」に改め、「臨検すべき」の下に「物件若しくは」を加え、「場所、身体若しくは物件又は差し押さえるべき物件」を「身体、物件若しくは場所、差し押さえるべき物件又は電磁的記録を記録させ、若しくは印刷させるべき者」に、「同項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 差し押さえるべき物件が電子計算機であるときは、当該電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であつて、当該電子計算機で作成若しくは変更をした電磁的記録又は当該電子計算機で変更若しくは消去をすることができることとされている電磁的記録を保管するために使用されていると認めるに足りる状況にあるものから、その電磁的記録を当該電子計算機又は他の記録媒体に複写した上、当該電子計算機又は当該他の記録媒体を差し押さえることができる。
第二百十一条の二の次に次の二条を加える。
(通信履歴の電磁的記録の保全要請)
第二百十一条の三 委員会職員は、差押え又は記録命令付差押えをするため必要があるときは、電気通信を行うための設備を他人の通信の用に供する事業を営む者又は自己の業務のために不特定若しくは多数の者の通信を媒介することのできる電気通信を行うための設備を設置している者に対し、その業務上記録している電気通信の送信元、送信先、通信日時その他の通信履歴の電磁的記録のうち必要なものを特定し、三十日を超えない期間を定めて、これを消去しないよう、書面で求めることができる。この場合において、当該電磁的記録について差押え又は記録命令付差押えをする必要がないと認めるに至つたときは、当該求めを取り消さなければならない。
2 前項の規定により消去しないよう求める期間については、特に必要があるときは、三十日を超えない範囲内で延長することができる。ただし、消去しないよう求める期間は、通じて六十日を超えることができない。
3 第一項の規定による求めを行う場合において、必要があるときは、みだりに当該求めに関する事項を漏らさないよう求めることができる。
(電磁的記録に係る記録媒体の差押えに代わる処分)
第二百十一条の四 差し押さえるべき物件が電磁的記録に係る記録媒体であるときは、委員会職員は、その差押えに代えて次に掲げる処分をすることができる。
一 差し押さえるべき記録媒体に記録された電磁的記録を他の記録媒体に複写し、印刷し、又は移転した上、当該他の記録媒体を差し押さえること。
二 差押えを受ける者に差し押さえるべき記録媒体に記録された電磁的記録を他の記録媒体に複写させ、印刷させ、又は移転させた上、当該他の記録媒体を差し押さえること。
第二百十二条の見出し中「差押え」を「差押え等」に改め、同条中「又は差押え」を「、差押え又は記録命令付差押え」に改める。
第二百十三条及び第二百十四条中「又は差押え」を「、差押え又は記録命令付差押え」に改める。
第二百十五条の見出し中「差押え」を「差押え等」に改め、同条第一項中「又は差押え」を「、差押え又は記録命令付差押え」に改め、同条第二項中「又は差押物件」を「、差押物件又は記録命令付差押物件」に改め、同条の次に次の一条を加える。
(処分を受ける者に対する協力要請)
第二百十五条の二 臨検すべき物件又は差し押さえるべき物件が電磁的記録に係る記録媒体であるときは、委員会職員は、臨検又は捜索若しくは差押えを受ける者に対し、電子計算機の操作その他の必要な協力を求めることができる。
第二百十六条、第二百十七条第一項及び第二百十八条中「又は差押え」を「、差押え又は記録命令付差押え」に改める。
第二百十九条本文中「質問、検査、領置、」を削り、「又は差押え」を「、差押え又は記録命令付差押え」に改め、「質問を受けた者又は」を削り、「これらの者」を「立会人」に改め、同条ただし書中「質問を受けた者又は」を削り、同条を同条第三項とし、同条に第一項及び第二項として次の二項を加える。
委員会職員は、この章の規定により質問をしたときは、その調書を作成し、質問を受けた者に閲覧させ、又は読み聞かせて、誤りがないかどうかを問い、質問を受けた者が増減変更の申立てをしたときは、その陳述を調書に記載し、質問を受けた者とともにこれに署名押印しなければならない。ただし、質問を受けた者が署名押印せず、又は署名押印することができないときは、その旨を付記すれば足りる。
2 委員会職員は、この章の規定により検査又は領置をしたときは、その調書を作成し、これに署名押印しなければならない。
第二百二十条の見出しを「(領置目録等の作成等)」に改め、同条中「又は差押え」を「、差押え又は記録命令付差押え」に、「若しくは差押物件」を「、差押物件若しくは記録命令付差押物件」に、「若しくは所持者」を「、所持者若しくは保管者(第二百十一条の四の規定による処分を受けた者を含む。)」に改める。
第二百二十一条の見出しを「(領置物件等の処置)」に改め、同条中「又は差押物件」を「、差押物件又は記録命令付差押物件」に改める。
第二百二十二条の見出しを「(領置物件等の還付等)」に改め、同条第一項中「委員会」を「委員会職員」に、「又は差押物件」を「、差押物件又は記録命令付差押物件」に改め、同条第二項中「又は差押物件の」を「、差押物件又は記録命令付差押物件について、その」に改め、同条第三項中「前項の」の下に「規定による」を加え、「又は差押物件について、」を「、差押物件又は記録命令付差押物件について」に改め、同条の次に次の二条を加える。
(移転した上差し押さえた記録媒体の交付等)
第二百二十二条の二 委員会職員は、第二百十一条の四の規定により電磁的記録を移転し、又は移転させた上差し押さえた記録媒体について留置の必要がなくなつた場合において、差押えを受けた者と当該記録媒体の所有者、所持者又は保管者とが異なるときは、当該差押えを受けた者に対し、当該記録媒体を交付し、又は当該電磁的記録の複写を許さなければならない。
2 前条第二項の規定は、前項の規定による交付又は複写について準用する。
3 前項において準用する前条第二項の規定による公告の日から六月を経過しても第一項の規定による交付又は複写の請求がないときは、その交付をし、又は複写をさせることを要しない。
(鑑定等の嘱託)
第二百二十二条の三 委員会職員は、犯則事件を調査するため必要があるときは、学識経験を有する者に領置物件、差押物件若しくは記録命令付差押物件についての鑑定を嘱託し、又は通訳若しくは翻訳を嘱託することができる。
2 前項の規定による鑑定の嘱託を受けた者(第四項及び第五項において「鑑定人」という。)は、委員会の所在地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所の裁判官の許可を受けて、当該鑑定に係る物件を破壊することができる。
3 前項の許可の請求は、委員会職員からしなければならない。
4 前項の請求があつた場合において、裁判官は、当該請求を相当と認めるときは、犯則嫌疑者の氏名(法人については、名称)、罪名、破壊すべき物件及び鑑定人の氏名並びに請求者の官職及び氏名、有効期間、その期間経過後は執行に着手することができずこれを返還しなければならない旨、交付の年月日並びに裁判所名を記載し、自己の記名押印した許可状を委員会職員に交付しなければならない。
5 鑑定人は、第二項の処分を受ける者に前項の許可状を示さなければならない。
第二百二十四条第二項中「第二百十一条中「委員会」を「第二百十一条第一項中「委員会の」に、「財務支局」と、前二条」を「財務支局の」と、第二百二十二条第二項」に改め、「財務支局長」と」の下に「、第二百二十二条の三第二項中「委員会」とあるのは「第二百二十四条第二項の規定により前項の委員会職員とみなされる同条第二項に規定する財務局等職員の所属する財務局又は財務支局」と、前条中「委員会に」とあるのは「財務局長又は財務支局長に」と」を加える。
第二百二十六条第一項中「又は差押物件」を「、差押物件又は記録命令付差押物件」に、「又は差押目録」を「、差押目録又は記録命令付差押目録」に改め、同条第二項及び第三項中「又は差押物件」を「、差押物件又は記録命令付差押物件」に改める。
(金融商品の販売等に関する法律の一部改正)
第三条 金融商品の販売等に関する法律(平成十二年法律第百一号)の一部を次のように改正する。
第二条第一項第六号中「該当するもの」の下に「並びに第八号及び第九号に掲げるものに該当するもの」を加え、同号に次のように加える。
ハ 資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第二条第五項に規定する暗号資産
第三条第三項中「物又は権利」及び「物若しくは権利」を「財産」に改め、同条第四項第一号中「額を」を「金銭の額(当該金融商品の販売が行われることにより当該顧客の預託すべき金銭以外の財産であって政令で定めるもの(以下この号において「保証金相当物」という。)がある場合にあっては、当該額に当該保証金相当物の市場価額(市場価額がないときは、処分推定価額)の合計額を加えた額。次号及び第三号において同じ。)を」に改め、同項第二号及び第三号中「保証金」の下に「の金銭」を加え、同条第五項第三号中「前条第一項第六号イに掲げる行為」を「前条第一項第六号に掲げる行為(同号イに係るものに限る。)」に改め、同項第四号中「前条第一項第六号ロに掲げる行為」を「前条第一項第六号に掲げる行為(同号ロに係るものに限る。)」に改め、同項中第六号を第七号とし、第五号を第六号とし、第四号の次に次の一号を加える。
五 前条第一項第六号に掲げる行為(同号ハに係るものに限る。)にあっては、当該規定に規定する暗号資産に表示される権利の内容(当該権利が存在しないときは、その旨)及び当該行為が行われることにより顧客が負うこととなる義務の内容
第六条第二項中「物若しくは権利」及び「物又は権利」を「財産」に改める。
(農業協同組合法の一部改正)
第四条 農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)の一部を次のように改正する。
第十条第二項及び第五項中「に規定する事業」を「の事業」に改め、同条第六項第八号中「主務大臣の」を「主務大臣が」に、「に掲げる事業」を「の事業」に改め、同項第十二号及び第十三号から第十五号までの規定中「に掲げる事業」を「の事業」に改め、同条第七項第二号中「同項各号」を「当該各号」に改め、同条第十七項本文中「同項各号」を「当該各号」に改め、同項ただし書中「及び第八項」を「、第八項及び第二十四項」に、「同項各号」を「当該各号」に改め、同条第二十項中「の各号」を削り、同条第二十三項中「及び第七項」を「、第七項及び次項」に、「他の事業」を「、他の事業」に改め、同条第二十四項中「他の」を「、他の」に改め、同条第二十三項の次に次の一項を加える。
第一項第三号の事業を行う農業協同組合連合会は、組合員のために、次の事業を行うことができる。
一 組合員から取得した当該組合員に関する情報を当該組合員の同意を得て第三者に提供する事業その他当該農業協同組合連合会の保有する情報を第三者に提供する事業であつて、当該農業協同組合連合会の行う第一項第二号若しくは第三号の事業の高度化又は当該農業協同組合連合会の利用者の利便の向上に資するもの
二 前号の事業に附帯する事業
第十一条第二項中「及び第七項」を「、第七項及び第二十四項」に改める。
(水産業協同組合法の一部改正)
第五条 水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)の一部を次のように改正する。
第八十七条第四項中第十二号を第十三号とし、第十一号の次に次の一号を加える。
十二 所属員から取得した当該所属員に関する情報を当該所属員の同意を得て第三者に提供する事業その他当該連合会の保有する情報を第三者に提供する事業であつて、当該連合会の行う第一項第三号若しくは第四号の事業の高度化又は当該連合会の利用者の利便の向上に資するもの
第八十七条第九項ただし書中「及び第十二号」を「、第十二号及び第十三号」に改める。
第九十七条第三項中第十二号を第十三号とし、第十一号の次に次の一号を加える。
十二 所属員から取得した当該所属員に関する情報を当該所属員の同意を得て第三者に提供する事業その他当該連合会の保有する情報を第三者に提供する事業であつて、当該連合会の行う第一項第一号若しくは第二号の事業の高度化又は当該連合会の利用者の利便の向上に資するもの
第九十七条第七項ただし書中「及び第十二号」を「、第十二号及び第十三号」に改める。
(中小企業等協同組合法の一部改正)
第六条 中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)の一部を次のように改正する。
第九条の八第二項第十二号中「内閣総理大臣の」を「内閣総理大臣が」に改め、同項第十五号の二、第十七号から第十九号まで及び第二十二号中「に掲げる事業」を「の事業」に改め、同項中第二十三号を第二十四号とし、第二十二号の次に次の一号を加える。
二十三 組合員から取得した当該組合員に関する情報を当該組合員の同意を得て第三者に提供する事業その他当該信用協同組合の保有する情報を第三者に提供する事業であつて、当該信用協同組合の行う前項第一号から第三号までの事業の高度化又は当該信用協同組合の利用者の利便の向上に資するもの
第九条の八第七項中「に掲げる事業」を「の事業」に改め、同項第二号中「同項各号」を「当該各号」に改め、同条第八項中「に掲げる事業」を「の事業」に改める。
第九条の九第二項から第四項までの規定中「に規定する事業」を「の事業」に改め、同条第六項第一号中「及び第十三号から第二十三号まで」を「、第十三号から第二十二号まで及び第二十四号」に改め、同項第一号の二中「内閣総理大臣の」を「内閣総理大臣が」に改め、同項第一号の四の次に次の一号を加える。
一の五 所属員から取得した当該所属員に関する情報を当該所属員の同意を得て第三者に提供する事業その他当該協同組合連合会の保有する情報を第三者に提供する事業であつて、当該協同組合連合会の行う第一項第一号若しくは第二号の事業の高度化又は当該協同組合連合会の利用者の利便の向上に資するもの
第九条の九第六項第三号中「同項各号」を「当該各号」に改める。
(信用金庫法の一部改正)
第七条 信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)の一部を次のように改正する。
第五十三条第三項第七号中「内閣総理大臣の」を「内閣総理大臣が」に改め、同項に次の一号を加える。
十九 会員から取得した当該会員に関する情報を当該会員の同意を得て第三者に提供する業務その他当該信用金庫の保有する情報を第三者に提供する業務であつて、当該信用金庫の第一項各号に掲げる業務を行う事業の高度化又は当該信用金庫の利用者の利便の向上に資するもの
第五十三条第六項第二号中「同項各号」を「当該各号」に改める。
第五十四条第四項第七号中「内閣総理大臣の」を「内閣総理大臣が」に改め、同項に次の一号を加える。
十九 顧客から取得した当該顧客に関する情報を当該顧客の同意を得て第三者に提供する業務その他当該信用金庫連合会の保有する情報を第三者に提供する業務であつて、当該信用金庫連合会の第一項各号に掲げる業務を行う事業の高度化又は当該信用金庫連合会の利用者の利便の向上に資するもの
第五十四条第五項第二号中「同項各号」を「当該各号」に改める。
(長期信用銀行法の一部改正)
第八条 長期信用銀行法(昭和二十七年法律第百八十七号)の一部を次のように改正する。
第六条第三項第三号中「同項各号」を「当該各号」に改め、同項に次の一号を加える。
十五 顧客から取得した当該顧客に関する情報を当該顧客の同意を得て第三者に提供する業務その他当該長期信用銀行の保有する情報を第三者に提供する業務であつて、当該長期信用銀行の営む第一項第一号、第三号若しくは第四号に掲げる業務の高度化又は当該長期信用銀行の利用者の利便の向上に資するもの
(労働金庫法の一部改正)
第九条 労働金庫法(昭和二十八年法律第二百二十七号)の一部を次のように改正する。
第五十八条第二項第十三号中「厚生労働大臣の」を「厚生労働大臣が」に改め、同項に次の一号を加える。
二十四 会員から取得した当該会員に関する情報を当該会員の同意を得て第三者に提供する業務その他当該労働金庫の保有する情報を第三者に提供する業務であつて、当該労働金庫の前項各号に掲げる業務を行う事業の高度化又は当該労働金庫の利用者の利便の向上に資するもの
第五十八条第七項第二号中「同項各号」を「当該各号」に改める。
第五十八条の二第一項第十一号中「厚生労働大臣の」を「厚生労働大臣が」に改め、同項に次の一号を加える。
二十二 顧客から取得した当該顧客に関する情報を当該顧客の同意を得て第三者に提供する業務その他当該労働金庫連合会の保有する情報を第三者に提供する業務であつて、当該労働金庫連合会の前条第一項各号に掲げる業務を行う事業の高度化又は当該労働金庫連合会の利用者の利便の向上に資するもの
第五十八条の二第三項第二号中「同項各号」を「当該各号」に改める。
(銀行法の一部改正)
第十条 銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)の一部を次のように改正する。
第十条第二項に次の一号を加える。
二十 顧客から取得した当該顧客に関する情報を当該顧客の同意を得て第三者に提供する業務その他当該銀行の保有する情報を第三者に提供する業務であつて、当該銀行の営む銀行業の高度化又は当該銀行の利用者の利便の向上に資するもの
(保険業法の一部改正)
第十一条 保険業法(平成七年法律第百五号)の一部を次のように改正する。
第九十八条第一項に次の一号を加える。
十四 顧客から取得した当該顧客に関する情報を当該顧客の同意を得て第三者に提供する業務その他当該保険会社の保有する情報を第三者に提供する業務であって、当該保険会社の行う保険業の高度化又は当該保険会社の利用者の利便の向上に資するもの
第百六条第一項第十二号中「第十項」を「第十一項」に改め、同項第十三号の次に次の一号を加える。
十三の二 前各号に掲げる会社のほか、情報通信技術その他の技術を活用した当該保険会社の行う保険業の高度化若しくは当該保険会社の利用者の利便の向上に資する業務又はこれに資すると見込まれる業務を営む会社
第百六条第七項中「、第十四号又は第十五号」を「又は第十三号の二から第十五号まで」に、「第十項」を「第十一項」に、「以下この条及び」を「次項及び第九項並びに」に改め、「とき」の下に「(第一項第十三号の二に掲げる会社にあっては、当該保険会社又はその子会社が合算してその基準議決権数(同条第一項に規定する基準議決権数をいう。次項及び第十項において同じ。)を超える議決権を取得し、又は保有しようとするとき)」を加え、同条第八項中「保険会社の子会社」の下に「(第一項第十三号の二に掲げる会社にあっては、当該保険会社又はその子会社が合算してその基準議決権数を超える議決権を保有する会社。以下この項において同じ。)」を加え、同条中第十項を第十一項とし、第九項の次に次の一項を加える。
10 保険会社は、当該保険会社又はその子会社が合算してその基準議決権数を超える議決権を保有している子会社対象会社(当該保険会社の子会社及び第一項第十三号の二に掲げる会社を除く。)が同号に掲げる会社となったことを知ったときは、引き続きその基準議決権数を超える議決権を保有することについて内閣総理大臣の認可を受けた場合を除き、これを知った日から一年を経過する日までに当該同号に掲げる会社が当該保険会社又はその子会社が合算してその基準議決権数を超える議決権を保有する会社でなくなるよう、所要の措置を講じなければならない。
第百七条第一項中「第十二号」の下に「、第十三号の二」を加え、「以下この条」を「次項から第六項まで」に改め、「当該」を削る。
(農林中央金庫法の一部改正)
第十二条 農林中央金庫法(平成十三年法律第九十三号)の一部を次のように改正する。
第五十四条第四項第十号中「主務大臣の」を「主務大臣が」に改め、同項に次の一号を加える。
二十二 顧客から取得した当該顧客に関する情報を当該顧客の同意を得て第三者に提供する業務その他農林中央金庫の保有する情報を第三者に提供する業務であって、農林中央金庫の営む第一項各号に掲げる業務の高度化又は農林中央金庫の利用者の利便の向上に資するもの
第五十四条第七項第二号中「同項各号」を「当該各号」に改める。
(金融機関等が行う特定金融取引の一括清算に関する法律の一部改正)
第十三条 金融機関等が行う特定金融取引の一括清算に関する法律(平成十年法律第百八号)の一部を次のように改正する。
第二条第六項中「すべて」を「全て」に改める。
第三条の見出しを削り、同条の前に見出しとして「(一括清算と破産手続等との関係)」を付し、同条中「なされた」を「された」に、「すべて」を「全て」に改め、本則に次の一条を加える。
第四条 更生手続開始の決定がされた者(一括清算の約定をした基本契約書に基づき特定金融取引を行っていた金融機関等又はその相手方に限る。以下この条において同じ。)の特定金融取引の相手方が、前条の規定により一の債権(以下この条において「一括清算後債権」という。)を有することとなる場合において、当該更生手続開始の決定がされた者と当該相手方との間において更生手続開始の申立て前に締結された担保権の設定を目的とする契約(その契約条項中において、基本契約書に基づき特定金融取引を行っている当事者の一方に更生手続開始の申立てがあった場合は、担保権者に弁済として担保権の目的である財産を帰属させることができることを約定しているものに限る。)に基づく一括清算後債権に係る担保権を有するときは、当該担保権の目的である財産(特定金融取引を行う当事者が相手方に対し債務の履行を担保するために預託する有価証券その他の内閣府令で定めるものに限る。以下この条において「一括清算対象財産」という。)は、当該更生手続開始の申立てがあった時において当該相手方に帰属する。
2 前項の場合において、当該相手方に帰属する一括清算対象財産の評価額(内閣府令で定めるところにより算出した額をいう。次項において同じ。)が一括清算後債権の額を超えるときは、当該相手方は、当該更生手続開始の決定がされた者に対して、その超える額に相当する金銭を遅滞なく支払わなければならない。ただし、当該一括清算対象財産の一部をもって、当該金銭の全部又は一部に代えることができる。
3 第一項の規定により一括清算対象財産が更生手続開始の決定がされた者の相手方に帰属するときは、一括清算対象財産の評価額(その額が一括清算後債権の額を超えるときは、一括清算後債権の額)を一括清算後債権の額から控除するものとする。
4 前三項(第二項ただし書を除く。)の規定は、更生手続開始の決定がされた者とその特定金融取引の相手方との間において、更生手続開始の申立て前に担保権の設定を目的とする契約(その契約条項中において、基本契約書に基づき特定金融取引を行っている当事者の一方に更生手続開始の申立てがあった場合は、担保権者に担保権の目的である財産を処分させることができることを約定しているものに限る。)が締結されている場合に準用する。この場合において、第一項中「当該更生手続開始の申立てがあった時」とあるのは「当該相手方が更生手続開始の申立て以後更生手続開始前に第三者に譲渡した時」と、「当該相手方に」とあるのは「当該第三者に」と、第二項中「当該相手方に」とあるのは「当該第三者に」と、「評価額(内閣府令で定めるところにより算出した額をいう」とあるのは「譲渡価額(その額が内閣府令で定めるところにより算出した評価額に照らして不当に低いときは、当該評価額」と、前項中「更生手続開始の決定がされた者の相手方」とあるのは「第三者」と、「評価額」とあるのは「譲渡価額」と読み替えるものとする。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第三十一条の規定は、公布の日から施行する。
(資金決済に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第二条 この法律の施行の際現に暗号資産管理業務(第一条の規定による改正後の資金決済に関する法律(以下「新資金決済法」という。)第二条第七項に規定する暗号資産の管理(第一条の規定による改正前の資金決済に関する法律(以下「旧資金決済法」という。)第二条第七項第三号に掲げる行為に該当するものを除く。)を業として行うことをいう。以下この条及び次条において同じ。)を行っている者(附則第四条第一項の規定により新資金決済法第六十三条の二の登録を受けたものとみなされる者を除く。)は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から起算して六月間(当該期間内に新資金決済法第六十三条の五第一項の規定による登録の拒否の処分があったとき、又は第三項の規定により読み替えて適用される新資金決済法第六十三条の十七第一項の規定により暗号資産管理業務の全部の廃止を命じられたときは、当該処分のあった日又は当該廃止を命じられた日までの間)は、新資金決済法第六十三条の二の規定にかかわらず、この法律の施行の際現に行っている当該暗号資産管理業務の利用者のために、この法律の施行の際現に管理している暗号資産と同じ種類の暗号資産について、当該暗号資産管理業務を行うことができる。
2 前項の規定により暗号資産管理業務を行うことができる者が施行日から起算して六月を経過する日までに新資金決済法第六十三条の二の登録の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請について登録又は登録の拒否の処分があるまでの間(その間に次項の規定により読み替えて適用される新資金決済法第六十三条の十七第一項の規定により暗号資産管理業務の全部の廃止を命じられたときは、当該廃止を命じられた日までの間)も、前項と同様とする。ただし、施行日から起算して一年六月を経過したときは、この限りでない。
3 前二項の規定により暗号資産管理業務を行うことができる場合においては、その者を暗号資産交換業者(新資金決済法第二条第八項に規定する暗号資産交換業者をいう。附則第五条において同じ。)とみなして、新資金決済法及び附則第二十四条の規定による改正後の犯罪による収益の移転防止に関する法律(平成十九年法律第二十二号。附則第十条第三項において「新犯罪収益移転防止法」という。)の規定(これらの規定に基づく命令の規定を含む。)を適用する。この場合において、新資金決済法第六十三条の十七第一項中「第六十三条の二の登録を取り消し」とあるのは、「暗号資産管理業務(情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律(令和元年法律第二十八号)附則第二条第一項に規定する暗号資産管理業務をいう。)の全部の廃止を命じ」とするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
4 前項の規定により読み替えて適用される新資金決済法第六十三条の十七第一項の規定により暗号資産管理業務の全部の廃止を命じられた場合における新資金決済法の規定の適用については、当該廃止を命じられた者を同項の規定により新資金決済法第六十三条の二の登録を取り消された者と、当該廃止を命じられた日を同項の規定による同条の登録の取消しの日とみなす。
第三条 前条第一項の規定により暗号資産管理業務を行うことができる者は、施行日から起算して二週間以内に、その商号及び住所を内閣総理大臣に届け出なければならない。
2 前条第一項の規定により暗号資産管理業務を行うことができる者が前項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたときは、同条第一項の規定は、その者については、前項に規定する期間を経過した日以後は、適用しない。
第四条 この法律の施行の際現に旧資金決済法第六十三条の二の登録を受けている者(附則第七条の規定によりなお従前の例によることとされた旧資金決済法第六十三条の二の登録を受けた者を含む。)は、新資金決済法第六十三条の二の登録を受けたものとみなす。
2 旧資金決済法第六十三条の四第一項の規定による仮想通貨交換業者登録簿は、新資金決済法第六十三条の四第一項の規定による暗号資産交換業者登録簿とみなす。
第五条 旧資金決済法第六十三条の二十一の規定により仮想通貨交換業者(旧資金決済法第二条第八項に規定する仮想通貨交換業者をいう。次条において同じ。)とみなされていた者は、その行う仮想通貨の交換等(旧資金決済法第二条第七項に規定する仮想通貨の交換等をいう。)に関し負担する債務の履行を完了し、かつ、その行う仮想通貨交換業(同項に規定する仮想通貨交換業をいう。)に関し管理する利用者の財産を返還し、又は利用者に移転する目的の範囲内においては、暗号資産交換業者とみなして、新資金決済法の規定を適用する。
第六条 この法律の施行の際現に旧資金決済法第八十七条の規定による認定を受けている一般社団法人(次条の規定によりなお従前の例によることとされた旧資金決済法第八十七条の規定による認定を受けた一般社団法人を含み、仮想通貨交換業者をその社員とするものに限る。)は、新資金決済法第八十七条の規定による認定を受けたものとみなす。
第七条 この法律の施行前にされた、次に掲げる申請についての処分については、なお従前の例による。
一 旧資金決済法第六十三条の二の登録の申請であって、この法律の施行の際、登録をするかどうかの処分がされていないもの
二 旧資金決済法第八十七条の規定による認定の申請であって、この法律の施行の際、認定をするかどうかの処分がされていないもの
第八条 この法律の施行前にした旧資金決済法又はこれに基づく命令の規定によってした処分、手続その他の行為であって、新資金決済法の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、新資金決済法の相当の規定によってしたものとみなす。
(金融商品取引法の一部改正に伴う経過措置)
第九条 この法律の施行前に開始した電子記録移転権利(第二条の規定による改正後の金融商品取引法(以下「新金融商品取引法」という。)第二条第三項に規定する電子記録移転権利をいう。)に相当するものに係る有価証券の募集又は売出し(新金融商品取引法第五条第一項(同条第五項において準用し、及びこれらの規定を新金融商品取引法第二十七条において準用する場合を含む。)に規定する有価証券の募集又は売出しをいう。)については、なお従前の例による。
第十条 この法律の施行の際現に新金融商品取引業(新金融商品取引法第二条第八項に規定する金融商品取引業をいい、第二条の規定による改正前の金融商品取引法第二条第八項に規定する金融商品取引業に該当するものを除く。以下この条及び次条において同じ。)を行っている者(金融商品取引業者(金融商品取引法第二条第九項に規定する金融商品取引業者をいう。第三項及び附則第十二条において同じ。)及び同法第三十三条第一項に規定する金融機関を除く。)は、施行日から起算して六月間(当該期間内に新金融商品取引法第二十九条の四第一項の規定による登録の拒否の処分があったとき、又は第三項の規定により読み替えて適用される金融商品取引法第五十二条第一項の規定により新金融商品取引業の全部の廃止を命じられたときは、当該処分のあった日又は当該廃止を命じられた日までの間)は、金融商品取引法第二十九条の規定にかかわらず、この法律の施行の際現に行っている当該新金融商品取引業の顧客を相手方とし、又は当該顧客のために、この法律の施行の際現に取り扱っている有価証券及びデリバティブ取引と同じ種類の有価証券及びデリバティブ取引について、当該新金融商品取引業を行うことができる。
2 前項の規定により新金融商品取引業を行うことができる者が施行日から起算して六月を経過する日までに金融商品取引法第二十九条の登録の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請について登録又は登録の拒否の処分があるまでの間(その間に次項の規定により読み替えて適用される同法第五十二条第一項の規定により新金融商品取引業の全部の廃止を命じられたときは、当該廃止を命じられた日までの間)も、前項と同様とする。ただし、施行日から起算して一年六月を経過したときは、この限りでない。
3 前二項の規定により新金融商品取引業を行うことができる場合においては、その者を金融商品取引業者とみなして、新金融商品取引法第三章第一節第五款、第二節(第三十六条の二を除く。)、第三節(第四十六条、第四十六条の五、第四十六条の六、第四十九条の四及び第四十九条の五を除く。)、第四節(第五十三条を除く。)及び第八節の規定並びにこれらの規定に係る新金融商品取引法第八章及び第八章の二の規定並びに新犯罪収益移転防止法の規定(これらの規定に基づく命令の規定を含む。)を適用する。この場合において、金融商品取引法第五十二条第一項中「第二十九条の登録を取り消し」とあるのは、「新金融商品取引業(情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律(令和元年法律第二十八号)附則第十条第一項に規定する新金融商品取引業をいう。)の全部の廃止を命じ」とするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
4 前項の規定により読み替えて適用される金融商品取引法第五十二条第一項の規定により新金融商品取引業の全部の廃止を命じられた場合における新金融商品取引法の規定の適用については、当該廃止を命じられた者を同項の規定により金融商品取引法第二十九条の登録を取り消された者と、当該廃止を命じられた日を同項の規定による同条の登録の取消しの日とみなす。
第十一条 前条第一項の規定により新金融商品取引業を行うことができる者は、施行日から起算して二週間以内に、その商号、名称又は氏名及び住所並びに新金融商品取引法第二十九条の二第一項第五号、第六号、第八号及び第九号に掲げる事項を内閣総理大臣に届け出なければならない。
2 前条第一項の規定により新金融商品取引業を行うことができる者が前項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたときは、同条第一項の規定は、その者については、前項に規定する期間を経過した日以後は、適用しない。
第十二条 この法律の施行の際現に新金融商品取引法第二十九条の二第一項第八号又は第九号に規定する行為を業として行っている金融商品取引業者については、施行日において当該行為に係る同項第五号、第六号、第八号又は第九号に掲げる事項について変更をしようとするものとみなして、新金融商品取引法第三十一条第四項の規定を適用する。この場合において、当該金融商品取引業者は、施行日から起算して六月間(当該期間内に同条第五項において準用する新金融商品取引法第二十九条の四第一項の規定による変更登録の拒否の処分があったときは、当該処分のあった日までの間とし、当該期間内に変更登録又は変更登録の拒否の処分が行われなかったときは、これらの処分があるまでの間)は、当該事項について新金融商品取引法第三十一条第四項の変更登録を受けないでも、この法律の施行の際現に行っている当該行為に係る業務の顧客を相手方とし、又は当該顧客のために、この法律の施行の際現に取り扱っている新金融商品取引法第二十九条の二第一項第八号又は第九号に規定する権利及びデリバティブ取引と同じ種類の権利及びデリバティブ取引について、当該行為に係る業務を行うことができる。
(権限の委任)
第十三条 内閣総理大臣は、附則第三条第一項及び第十一条第一項の規定による権限を金融庁長官に委任する。
2 金融庁長官は、政令で定めるところにより、前項の規定により委任された権限を財務局長又は財務支局長に委任することができる。
(金融商品の販売等に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第十四条 金融商品販売業者等(第三条の規定による改正後の金融商品の販売等に関する法律(以下この条において「新金融商品販売法」という。)第二条第三項に規定する金融商品販売業者等をいう。)が、この法律の施行前に新金融商品販売法第三条第一項に規定する重要事項に相当する事項について同項の規定の例により説明を行った場合には、当該説明を同項の規定により行った説明とみなして、新金融商品販売法の規定を適用する。
(金融機関等が行う特定金融取引の一括清算に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第十五条 第十三条の規定による改正後の金融機関等が行う特定金融取引の一括清算に関する法律第四条の規定は、施行日以後に更生手続開始の申立てがあった者により設定されている担保権の目的である財産について適用する。
(投資信託及び投資法人に関する法律の一部改正)
第十六条 投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)の一部を次のように改正する。
第二百二十三条の三第五項中「(禁止行為)」の下に「、第四十三条の六(暗号資産関連業務に関する特則)」を、「規定を除く。)中」と」の下に「、「同法第三十四条の規定」とあるのは「同法第三十四条及び第四十三条の六第一項の規定」と」を加え、同条第六項中「、金融商品取引法第四十二条の二」の下に「、第四十三条の六」を、「同法第三十四条」の下に「及び第四十三条の六第一項」を加える。
(宅地建物取引業法の一部改正)
第十七条 宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)の一部を次のように改正する。
第五十条の二の四中「)の売主となる場合」の下に「(暗号資産(金融商品取引法第二条第二十四項第三号の二に規定する暗号資産をいう。以下この条において同じ。)を対価とする譲渡をする場合を含む。)」を、「不動産信託受益権等の売買」の下に「(暗号資産を対価とする譲渡又は譲受けを含む。)」を加える。
(所得税法の一部改正)
第十八条 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。
第二条第一項第十六号及び第四十八条の二(見出しを含む。)中「仮想通貨」を「暗号資産」に改める。
(法人税法の一部改正)
第十九条 法人税法(昭和四十年法律第三十四号)の一部を次のように改正する。
第六十一条第一項から第六項までの規定中「仮想通貨」を「暗号資産」に改め、同条第七項中「仮想通貨信用取引」を「暗号資産信用取引」に、「仮想通貨交換業」を「暗号資産交換業」に、「仮想通貨の」を「暗号資産の」に改め、同条第八項中「仮想通貨信用取引」を「暗号資産信用取引」に改め、同条第九項中「仮想通貨信用取引」を「暗号資産信用取引」に、「仮想通貨を」を「暗号資産を」に、「仮想通貨の」を「暗号資産の」に改める。
第六十一条の六第四項第二号中「仮想通貨信用取引」を「暗号資産信用取引」に改める。
(登録免許税法の一部改正)
第二十条 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。
別表第一第四十一号(二)中「もの又は」を「もの、」に改め、「除く。)」の下に「又は同法第二十九条の二第一項第八号若しくは第九号の業務を行うために受けるもの」を加え、同表第四十九号中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に改める。
(住民基本台帳法の一部改正)
第二十一条 住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)の一部を次のように改正する。
別表第一の十二の項中「第六十三条の六第一項」を「第六十三条の六第二項」に改める。
(農水産業協同組合貯金保険法等の一部改正)
第二十二条 次に掲げる法律の規定中「及び第七項」を「、第七項及び第二十四項」に改める。
一 農水産業協同組合貯金保険法(昭和四十八年法律第五十三号)第二条第四項第一号
二 農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律(平成八年法律第百十八号)第二条第三項第一号
三 金融機関等の組織再編成の促進に関する特別措置法(平成十四年法律第百九十号)第十五条第二項
(郵政民営化法の一部改正)
第二十三条 郵政民営化法(平成十七年法律第九十七号)の一部を次のように改正する。
第百三十九条第一項中「とき」の下に「(同法第百六条第一項第十三号の二に掲げる会社にあっては、郵便保険会社又はその子会社が合算してその基準議決権数(同法第百七条第一項に規定する基準議決権数をいう。次項及び第四項において同じ。)を超える議決権を取得し、又は保有しようとするとき)」を加え、同条第二項中「郵便保険会社の子会社」の下に「(同条第一項第十三号の二に掲げる会社にあっては、郵便保険会社又はその子会社が合算してその基準議決権数を超える議決権を保有する会社。以下この項において同じ。)」を加え、同条第八項中「、第十四号又は第十五号」を「又は第十三号の二から第十五号まで」に改め、同項を同条第九項とし、同条中第七項を第八項とし、第六項を第七項とし、同条第五項中「又は第二項」を「、第二項後段又は第四項」に改め、同項を同条第六項とし、同条第四項中「前項」を「第三項」に、「又は第二項」を「、第二項後段又は前項」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項の次に次の一項を加える。
4 郵便保険会社は、郵便保険会社又はその子会社が合算してその基準議決権数を超える議決権を保有している保険業法第百六条第一項に規定する子会社対象会社(郵便保険会社の子会社及び同項第十三号の二に掲げる会社を除く。)が同号に掲げる会社となったことを知ったときは、引き続きその基準議決権数を超える議決権を保有することについて内閣総理大臣及び総務大臣の認可を受けた場合を除き、これを知った日から一年を経過する日までに当該同号に掲げる会社が郵便保険会社又はその子会社が合算してその基準議決権数を超える議決権を保有する会社でなくなるよう、所要の措置を講じなければならない。
第百四十九条第一項第二号及び第百五十一条第二号中「第百三十九条第八項」を「第百三十九条第九項」に改める。
第百九十六条第十号中「同条第八項」を「同条第九項」に改め、同条第十一号中「第百三十九条第六項」を「第百三十九条第七項」に改める。
(犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部改正)
第二十四条 犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を次のように改正する。
第二条第二項第三十一号中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に改める。
第三十条第一項中「仮想通貨交換業者」を「暗号資産交換業者」に、「仮想通貨交換契約」を「暗号資産交換契約」に、「仮想通貨交換用情報」を「暗号資産交換用情報」に改め、同条第二項中「仮想通貨交換用情報」を「暗号資産交換用情報」に改める。
(株式会社日本政策金融公庫法の一部改正)
第二十五条 株式会社日本政策金融公庫法(平成十九年法律第五十七号)の一部を次のように改正する。
第六十三条第二項中「第六款及び第七款」を「第七款及び第八款」に改める。
(所得税法等の一部を改正する法律の一部改正)
第二十六条 所得税法等の一部を改正する法律(平成三十一年法律第六号)の一部を次のように改正する。
附則第十九条第一項中「仮想通貨」を「暗号資産」に、「新法人税法」を「法人税法」に改め、同条第三項中「有する新法人税法」を「有する法人税法」に、「仮想通貨」を「暗号資産」に、「(新法人税法」を「(同法」に、「ついて新法人税法」を「ついて同法」に、「おいて新法人税法」を「おいて同法」に、「並びに新法人税法」を「並びに同法」に改め、同条第五項中「新法人税法」を「法人税法」に、「仮想通貨信用取引」を「暗号資産信用取引」に改める。
(金融庁設置法の一部改正)
第二十七条 金融庁設置法(平成十年法律第百三十号)の一部を次のように改正する。
第四条第一項第三号エ中「仮想通貨交換業」を「暗号資産交換業」に改める。
(資金決済に関する法律の一部改正に伴う調整規定)
第二十八条 施行日が成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律(令和元年法律第三十七号)附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日前である場合には、第一条のうち資金決済に関する法律第六十三条の五第一項第十号の改正規定中「同号イ中「仮想通貨交換業」を「暗号資産交換業」に改め、同号ニ」とあるのは、「同号ニ」とする。
2 前項の場合において、成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律第三十九条のうち資金決済に関する法律第六十三条の五第一項第十号イの改正規定中「第六十三条の五第一項第十号イ」とあるのは「第六十三条の五第一項第十一号イ」と、「仮想通貨交換業」とあるのは「暗号資産交換業」とする。
(水産業協同組合法の一部改正に伴う調整規定)
第二十九条 施行日が漁業法等の一部を改正する等の法律(平成三十年法律第九十五号)の施行の日後である場合には、第五条のうち水産業協同組合法第八十七条第九項ただし書の改正規定中「第八十七条第九項ただし書」とあるのは、「第八十七条第十一項ただし書」とする。
(罰則に関する経過措置)
第三十条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第三十一条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第三十二条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この条において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
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