情報公開・個人情報保護審査会運営規則/平成20年10月2日施行
情報公開・個人情報保護審査会設置法施行令( 平成15年政令第550号)第6条の規定に基づき,情報公開・個人情報保護審査会運営規則を次のように定める。
第1章 総則
編集(部会)
第1条 情報公開・個人情報保護審査会(以下「審査会」という。)に,情報公開・個人情報保護審査会設置法(平成15年法律第60号。以下「審査会設置法」という。)第6条第1項の合議体として,5部会を置く。
2 各部会に属すべき委員は,会長が指名する。
3 各部会に,部会長を置き,当該部会に属する委員のうちから会長が指名する。
4 部会長は,当該部会の事務を掌理する。
(事件の分配等)
第2条 会長は,審査会が不服申立てに係る事件(以下「不服申立事件」という。)について諮問を受けたときは,各部会の部会長の意見を聴いて,当該不服申立事件を取り扱う部会を定める。
2 会長は,不服申立事件を取り扱う部会を変更する必要があると認めるときは,各部会の部会長の意見を聴いて,当該不服申立事件を取り扱う部会を変更することができる。
3 会長は,部会に係属している不服申立事件について,当該部会の意見が前に審査会のした答申に反する場合その他審査会設置法第6条第2項の合議体(以下「総会」という。)で調査審議することが適当と認める場合には,各部会の部会長の意見を聴いて,当該不服申立事件を総会に取り扱わせることができる。
4 部会長は,当該部会に係属している不服申立事件について,当該部会の意見が前に審査会のした答申に反することとなる場合その他総会で調査審議することが適当と思料する場合には,直ちに,会長にその旨を報告しなければならない。
(会議の招集等)
第3条 総会又は部会の会議は,総会にあっては会長が,部会にあっては部会長が招集する。
2 会長又は部会長は,総会又は部会の会議を招集しようとするときは,あらかじめ,期日及び議案をその属する委員に通知しなければならない。
3 会長又は部会長は,総会又は部会の会議の議長となり,議事を整理する。
(除斥の手続)
第4条 情報公開・個人情報保護審査会設置法施行令(平成15年政令第550号。以下「審査会令」という。)第1条第4項に規定する特別の利害関係を有する場合とは,次の各号のいずれかに該当する場合をいう。
- 一 委員又はその配偶者若しくは配偶者であった者が,次に掲げる者であるとき,又はあったとき
- イ 不服申立人
- ロ 参加人
- ハ 開示請求者,訂正請求者又は利用停止請求者(開示請求者,訂正請求者又は利用停止請求者が不服申立人又は参加人である場合を除く。)
- ニ 開示決定等,訂正決定等若しくは利用停止決定等又はこれらについての不服申立て手続に関与した公務員等又は独立行政法人等の役員若しくは職員
- 二 前号のイからニまでに掲げる者が法人又は法人でない社団若しくは財団である場合,委員又はその配偶者若しくは配偶者であった者が,これらの代表者若しくは管理人であるとき,又はあったとき
- 三 委員が第一号のイからニまでに掲げる者の四親等内の血族,三親等内の姻族若しくは同居の親族であるとき,又はあったとき
- 四 委員が第一号のイからニまでに掲げる者の後見人,後見監督人,保佐人,保佐監督人,補助人又は補助監督人であるとき
- 五 委員が不服申立事件について第十四条第一項の求めを受けて陳述を行う者(同条第二項において「参考人」という。)又は第十五条第一項の求めを受けて鑑定を行う者(同条において「鑑定人」という。)となったとき
- 六 委員が第一号のイからニまでに掲げる者の代理人若しくは補佐人であるとき,又はあったとき
- 七 委員が不服申立事件に係る行政文書,法人文書若しくは保有個人情報を作成したとき,不服申立事件に係る行政文書若しくは法人文書に委員に関する情報が記録されているとき又は不服申立事件に係る保有個人情報に委員に関する情報が含まれているとき
2 部会長は,当該部会に属する委員が前項各号に該当すると思料する場合には,直ちに,会長にその旨を報告しなければならない。
3 審査会令第1条第4項に規定する特定の不服申立事件につき特別の利害関係を有する委員に係る決議は,総会において行う。ただし,当該委員が当該不服申立事件に係る調査審議に関与することができないことに同意しているときは,総会における決議は要しない。
4 前項の委員は,同項本文の決議に加わることができない。ただし,同項本文の決議の審議に出席し,意見を述べることができる。
5 会長は,部会で調査審議する不服申立事件につき第3項本文の決議があったとき又は同項ただし書の同意を得ているときは,当該不服申立事件を他の部会に取り扱わせる場合を除き,当該決議又は当該同意に係る委員に代えて他の委員を当該不服申立事件に係る調査審議に参加させなければならない。
6 総会で調査審議する不服申立事件につき第3項本文の決議があったとき又は同項ただし書の同意を得ているときは,当該決議又は当該同意に係る委員は,当該不服申立事件に係る調査審議に関与することができない。
(除斥事由に準ずる事情等の申出)
第4条の2 委員は,自らについて,前条第一項各号に規定する特別の利害関係を有する場合に準ずる事情があるとき,同項第一号イからニまでに掲げる者との間に取引関係,委任契約関係があるとき,同号イからニまでに掲げる者が知人であるときその他の不服申立事件に係る調査審議の公正性に疑いを生じさせるおそれのある事情があると思料するときは,会長又は部会長に対し,その旨を申し出ることができる。
2 前項の申出を受けた部会長は,特に必要がないと認める場合を除き,直ちに,会長に同申出の内容を報告しなければならない。
第2章 調査審議等の手続
編集第1節 諮問
編集(諮問の方法)
第5条 諮問は,次の各号に掲げる諮問の区分に応じ,当該各号に定める諮問書により行うものとする。
- 一 行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号。以下「行政機関情報公開法」という。)第18条及び独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成13年法律第140号。以下「独立行政法人等情報公開法」という。)第18条第2項の規定による開示決定等に係る不服申立事件の諮問 様式第1号の1の諮問書
- 二 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第58号。以下「行政機関個人情報保護法」という。)第42条及び独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第59号。以下「独立行政法人等個人情報保護法」という。)第42条第2項の規定による開示決定等に係る不服申立事件の諮問 様式第1号の2の諮問書
- 三 行政機関個人情報保護法第42条及び独立行政法人等個人情報保護法第42条第2項の規定による訂正決定等に係る不服申立事件の諮問 様式第1号の3の諮問書
- 四 行政機関個人情報保護法第42条及び独立行政法人等個人情報保護法第42条第2項の規定による利用停止決定等に係る不服申立事件の諮問 様式第1号の4の諮問書
(諮問書の添付資料)
第6条 諮問書には,次の各号に掲げる諮問書の区分に応じ,当該各号に掲げる書面を添付するものとする。
- 一 様式第1号の1の諮問書 行政文書開示請求書又は法人文書開示請求書の写し,行政文書開示決定等通知書又は法人文書開示決定等通知書の写し,不服申立書の写し,決定についての諮問庁の考え方及びその理由を記載した理由説明書(諮問庁がこれを補足するために必要と認める資料を含む。以下単に「理由説明書」という。),行政機関情報公開法第9条第1項又は独立行政法人等情報公開法第9条第1項の規定により開示請求に係る行政文書又は法人文書の一部を開示する旨の決定をしているときの当該開示の実施に係る行政文書又は法人文書の写し,行政不服審査法(昭和37年法律第160号)第11条若しくは第12条の総代若しくは代理人が選任され,又は同法第24条の参加人の参加が決定しているときの当該選任又は決定を示す書面(以下この条において「総代,代理人等が選任等されている場合のそれを示す書面」という。),行政機関情報公開法第13条第3項又は独立行政法人等情報公開法第14条第3項に規定する反対意見書が提出されているときの当該反対意見書の写し
- 二 様式第1号の2の諮問書 保有個人情報開示請求書の写し,保有個人情報開示決定等通知書の写し,不服申立書の写し,理由説明書,行政機関個人情報保護法第18条第1項又は独立行政法人等個人情報保護法第18条第1項の規定により開示請求に係る保有個人情報の一部を開示する旨の決定をしているときの当該開示の実施に係る行政文書又は法人文書の写し,総代,代理人等が選任等されている場合のそれを示す書面,行政機関個人情報保護法第23条第3項又は独立行政法人等個人情報保護法第23条第3項に規定する反対意見書が提出されているときの当該反対意見書の写し
- 三 様式第1号の3の諮問書 保有個人情報訂正請求書の写し,保有個人情報訂正決定等通知書の写し,不服申立書の写し,理由説明書,総代,代理人等が選任等されている場合のそれを示す書面
- 四 様式第1号の4の諮問書 保有個人情報利用停止請求書の写し,保有個人情報利用停止決定等通知書の写し,不服申立書の写し,理由説明書,総代,代理人等が選任等されている場合のそれを示す書面
(諮問の取下げ)
第7条 総会又は部会は,諮問の取下げがあったときは,答申をすることを要しない。
2 諮問に係る不服申立ての取下げがあった場合における当該諮問の取下げは,様式第2号の1の書面によるものとする。
3 諮問の後に,行政機関情報公開法第18条第2号,独立行政法人等情報公開法第18条第2項第2号,行政機関個人情報保護法第42条第2号,第3号若しくは第4号又は独立行政法人等個人情報保護法第42条第2項第2号,第3号若しくは第4号に該当することとなった場合における当該諮問の取下げは,その旨及び理由を記載した様式第2号の2の書面によるものとする。
4 総会又は部会は,諮問の後に,当該諮問に係る不服申立事件につき行政機関情報公開法第18条,独立行政法人等情報公開法第18条第2項,行政機関個人情報保護法第42条又は独立行政法人等個人情報保護法第42条第2項に規定する諮問をしなければならない場合に該当しないと判断したときは,答申に先立ち,その旨を諮問庁に様式第3号の1の書面により通知することができる。
5 前項の通知を行ったときは,様式第3号の2の書面を添えて,通知書面の写しを不服申立人及び参加人に送付する。
第2節 第1回会議開催前の調査等
編集(会長又は部会長による調査等)
第8条 会長又は部会長は,総会又は部会の会議における調査審議の充実及びその効率的な遂行に資するため,第1回の会議を開催する前に,次に掲げる調査等を行う。
- 一 必要があると認める場合に,諮問庁に対し,審査会設置法第9条第4項の規定により補充の理由説明書若しくは資料の提出若しくは口頭での説明を求め,又はその説明を聴取すること。
- 二 必要があると認める場合に,諮問庁に対し,審査会設置法第9条第3項の規定により分類又は整理した資料の作成及び提出を求めること。
- 三 必要があると認める場合に,不服申立人等に対し,審査会設置法第10条第1項本文に規定する意見の陳述(以下「口頭意見陳述」という。)を行う意思の有無を確認すること。
- 四 審査会設置法第11条ただし書に規定する意見書又は資料を提出すべき相当の期間を定めること。
- 五 不服申立人等に対し,その提出した理由説明書その他の意見書又は資料を他の不服申立人等の閲覧に供することについての異議の有無を確認すること。
- 六 諮問庁に対し,第10条第2項及び審査会令第3条第1項に規定する特別の配慮についての申出の有無を確認すること。
2 前項第1号の補充の理由説明書若しくは資料の提出若しくは口頭での説明の求め,同項第2号の分類若しくは整理した資料の作成及び提出の求め又は同項第3号の口頭意見陳述を行う意思の有無の確認は,様式第4号,第5号,第6号又は第7号の書面により行う。
3 第1項第4号の規定により意見書又は資料を提出すべき相当の期間を定めたときは,不服申立人等に対し,様式第8号の1又は第8号の2の書面により,その内容を通知する。
4 第1項第5号の規定により意見書又は資料を閲覧に供することについての異議の有無を不服申立人等に確認した結果,異議がない旨の回答のあった意見書又は資料については,他の不服申立人等に対し,速やかに,様式第9号の1の書面を添えて,その写しを送付する。ただし,次に掲げる場合その他当該他の不服申立人等の閲覧に供する必要がない場合には,この限りでない。
- 一 審査会に提出された資料が,当該他の不服申立人等の作成に係るものである場合
- 二 審査会に提出された資料が,当該他の不服申立人等において既に取得しているものである場合
- 三 審査会に提出された資料が,開示された行政文書,法人文書若しくは保有個人情報である場合又は訂正若しくは利用停止された保有個人情報である場合
5 前二項の規定にかかわらず,第3項の期間の通知及び前項の意見書又は資料の写しの送付は,様式第9号の2の書面により合わせて行うことができる。
6 第1項第5号の規定により意見書又は資料を閲覧に供することについての異議の有無を不服申立人等に確認した結果,異議がある旨の回答のあった意見書又は資料については,他の不服申立人等に対し,当該意見書又は資料の提出があった旨並びにその件名及び提出者を様式第15号の書面により通知する。ただし,これらの各事項を通知することにより第三者の利益を害するおそれがあると認めるときその他これらの各事項を通知しないことにつき正当な理由があるときは,この限りでない。
(調査等の結果の説明等)
第9条 会長又は部会長は,前条第1項の規定により調査等をしたときは,総会又は部会の第1回の会議において,その結果を報告しなければならない。
2 会長又は部会長は,総会又は部会の第1回の会議を招集しようとするときは,あらかじめ各委員に対し,諮問書及びその添付資料の写し並びに前条第1項の規定による調査の結果得られた書面その他必要な資料を配付する。
第3節 第1回会議以降の調査審議
編集(行政文書等の提示の求め等)
第10条 総会又は部会は,諮問庁に対し,審査会設置法第9条第1項の規定により行政文書,法人文書又は保有個人情報の提示を求める旨の決定をしたときは,様式第10号の書面により,その旨を通知する。
2 総会又は部会は,諮問庁から,行政機関情報公開法第8条,独立行政法人等情報公開法第8条,行政機関個人情報保護法第17条又は独立行政法人等個人情報保護法第17条の規定により存否を明らかにしないで開示請求を拒否した事件に係る行政文書,法人文書又は保有個人情報の存否の取扱いについて特別の配慮を必要とするものである旨の申出を受けた場合において,当該行政文書,法人文書又は保有個人情報の存否を明らかにすることを求めようとするときは,当該諮問庁の意見を聴くものとする。
3 総会又は部会は,必要があると認めるときは,諮問庁の同意を得て,諮問庁から提示された行政文書,法人文書若しくは保有個人情報又はその写しを答申までの間留め置くことができる。
(分類又は整理した資料の作成・提出の求め)
第11条 総会又は部会は,諮問庁に対し,第1回の会議以降に,審査会設置法第9条第3項の規定により分類又は整理した資料の作成及び提出を求める旨の決定をしたときは,様式第6号の書面により,その旨を通知する。
(意見書等の提出の求め)
第12条 総会又は部会は,不服申立人等に対し,第1回の会議以降に,審査会設置法第9条第4項の規定により意見書又は資料の提出を求める旨の決定をしたときは,様式第4号の書面により,その旨を通知する。
(口頭での説明の求め)
第13条 総会又は部会は,必要があると認めるときは,不服申立人等に対し,口頭での説明を求めるものとする。
2 前項の説明を求める場合には,当該不服申立人等に対し,様式第5号の書面により,その旨を通知する。
3 総会又は部会は,必要があると認めるときは,審査会設置法第12条の規定により,その指名する委員(以下「指名委員」という。)に,第1項の説明を聴かせるものとする。
4 第1項の説明(第3項により指名委員が聴取する場合を含む。)は,特に必要があると認めるときは,審査会の所在地以外の地で聴取することができる。
5 第1項の説明に出席する者の人数は,次の区分に応じ,それぞれ5人以内とする。ただし,必要があると認めるときは,この限りでない。
- 一 不服申立人及びその補佐人
- 二 参加人及びその補佐人
- 三 諮問庁の職員
(参考人の陳述)
第14条 総会又は部会は,適当と認める者に対し,審査会設置法第9条第4項の規定により,その知っている事実又はその特別の学識経験等により知り得た事実若しくは意見の陳述を文書又は口頭で求める旨の決定をしたときは,様式第11号の書面により,その旨の依頼をする。
2 前項の求めを受けて陳述を行った者(以下この項において「参考人」という。)に対しては,所定の旅費を支給する。ただし,当該参考人が,様式第12号の放棄書を提出して,旅費の受給を放棄した場合には,この限りでない。
(鑑定)
第15条 総会又は部会は,適当と認める者に対し,審査会設置法第9条第4項の規定により,鑑定を求める旨の決定をしたときは,鑑定事項を定めて,様式第13号の書面により,その旨の依頼をする。
2 総会又は部会は,前項の求めを受けて鑑定を行った者(次項において「鑑定人」という。)から,その鑑定の結果につき,書面又は口頭で回答を求める。
3 鑑定人に対しては,所定の鑑定料及び旅費を支給する。ただし,当該鑑定人が,様式第12号の放棄書を提出して,鑑定料又は旅費の受給を放棄した場合には,この限りでない。
(口頭意見陳述)
第16条 総会又は部会は,必要があると認めるときは,第1回の会議以降も,不服申立人等に対し,様式第7号の書面により,口頭意見陳述を行う意思の有無を確認するものとする。
2 総会又は部会は,前項又は第8条第1項第3号の規定による口頭意見陳述の意思確認の結果,不服申立人等から口頭意見陳述の申立て(補佐人の同伴の許可に係る申立てを含む。)がされた場合には,当該申立てに対する承認又は不承認の決定を行い,当該不服申立人等に対し,様式第14号の1又は第14号の2の書面により,その内容を通知する。
3 口頭意見陳述は,特に必要があると認めるときは,審査会の所在地以外の地で聴取することができる。
4 口頭意見陳述に出席する者の人数は,次の区分に応じ,それぞれ5人以内とする。ただし,必要があると認めるときは,この限りでない。
- 一 不服申立人及びその補佐人
- 二 参加人及びその補佐人
- 三 諮問庁の職員
(意見書等の提出期限)
第17条 総会又は部会は,必要があると認めるときは,第1回の会議以降も,審査会設置法第11条ただし書に規定する意見書又は資料を提出すべき相当の期間を定め,不服申立人等に対し,様式第8号の1又は第8号の2の書面により,その内容を通知するものとする。
(提出された意見書等の取扱い)
第18条 総会又は部会は,不服申立人等から審査会設置法第11条の規定による意見書又は資料の提出を受ける場合には,当該不服申立人等に対し,その提出した意見書又は資料を他の不服申立人等の閲覧に供することについての異議の有無を確認する。
2 総会又は部会は,前項の規定により意見書又は資料を閲覧に供することについての異議の有無を不服申立人等に確認した結果,異議がない旨の回答のあった意見書又は資料については,他の不服申立人等に対し,速やかに,様式第9号の1の書面を添えて,その写しを送付する。ただし,次に掲げる場合その他当該他の不服申立人等の閲覧に供する必要がない場合には,この限りでない。
- 一 審査会に提出された資料が,当該他の不服申立人等の作成に係るものである場合
- 二 審査会に提出された資料が,当該他の不服申立人等において既に取得しているものである場合
- 三 審査会に提出された資料が,開示された行政文書,法人文書若しくは保有個人情報である場合又は訂正若しくは利用停止された保有個人情報である場合
3 前条及び前項の規定にかかわらず,同条の期間の通知及び同項の意見書又は資料の写しの送付は,様式第9号の2の書面により合わせて行うことができる。
4 総会又は部会は,第1項の規定により意見書又は資料を閲覧に供することについての異議の有無を不服申立人等に確認した結果,異議がある旨の回答のあった理由説明書その他の意見書又は資料については,他の不服申立人等に対し,当該意見書又は資料の提出があった旨並びにその件名及び提出者を様式第15号の書面により通知する。ただし,これらの各事項を通知することにより第三者の利益を害するおそれがあると認めるときその他これらの各事項を通知しないことにつき正当な理由があるときは,この限りでない。
5 審査会設置法第13条第1項の規定による意見書又は資料の閲覧の求めが不服申立人等からあった場合に,それを承認する旨の決定をしたときは,当該不服申立人等に対し,様式第16号の1の書面を添えて,当該意見書又は資料の写しを交付することにより,閲覧の実施に代えるものとする。この場合において,当該意見書又は資料を提出した不服申立人等から当該意見書又は資料を他の不服申立人等に閲覧させることに異議がある旨の申出がされているときは,当該異議の申出をした不服申立人等に対し,様式第16号の2の書面により,他の不服申立人等に当該意見書又は資料の写しを交付した旨を通知する。
6 審査会設置法第13条第1項の規定による意見書又は資料の閲覧の求めが不服申立人等からあった場合に,それを拒む旨の決定をしたときは,当該不服申立人等に対し,様式第16号の3の書面により,その旨を通知する。
(調査結果の記録の作成)
第19条 総会若しくは部会又はその指名委員は,第13条第1項の規定による口頭での説明(同条第3項の規定により指名委員が聴取する場合の説明を含む。)若しくは審査会設置法第10条第1項本文の規定による不服申立人等の口頭意見陳述を聴いたとき又は参考人若しくは鑑定人の口頭での陳述を聴いたときは,その説明又は陳述の要旨を記載した書面を作成しなければならない。
(手続の併合又は分離)
第20条 審査会令第2条第2項に規定する不服申立人等に対する不服申立事件の併合又は分離の通知は,様式第17号の1又は第17号の2の書面により行う。
(手続の承継等に係る通知)
第21条 諮問庁は,諮問に係る不服申立事件について行政不服審査法第37条(同法第48条において準用する場合を含む。)の規定による手続の承継があったときは,総会又は部会に対し,速やかに,様式第18号の書面により,その旨を通知するものとする。
2 行政機関の長又は独立行政法人等は,行政不服審査法第38条(同法第48条において準用する場合を含む。)の規定により諮問庁から不服申立事件の引継ぎを受けたときは,総会又は部会に対し,速やかに,様式第19号の書面により,その旨を通知するものとする。
(諮問後の総代,代理人等の選任等に係る通知)
第22条 諮問庁は,諮問の後に,総代若しくは代理人が選任され,若しくは解任されたとき又は参加人の参加の決定,辞退若しくは取消しがあったときは,総会又は部会に対し,速やかに,様式第20号の1,第20号の2又は第20号の3の書面により,その旨を通知するものとする。
(調査等の結果の説明等に関する規定の準用)
第23条 第9条第1項の規定は総会又は部会の第1回の会議を開催した後において審査会設置法第12条の規定により指名委員が調査をした場合について,第9条第2項の規定は総会又は部会の第2回以降の会議を招集する場合について準用する。
第4節 答申
編集(答申の方法)
第24条 答申は,諮問を受けた不服申立事件の昀終の調査審議を行った総会又は部会が行う。
2 答申書には,次に掲げる事項を記載する。
- 一 審査会の結論
- 二 不服申立人の主張及び諮問庁の説明の要旨
- 三 参加人がある場合にはその主張の要旨
- 四 調査審議の経過
- 五 審査会の判断の理由
- 六 答申を行った総会又は部会の委員の氏名
3 総会又は部会は,諮問事項の一部を分離することができる場合において,当該部分を分離して判断を示すことが調査審議手続の適正かつ効率的な運用に資するものと認めるときは,昀終の答申をする前に,当該部分につき答申をすることができる。この場合においては,答申書の記載は,前項の規定にかかわらず,当該部分の判断に必要な事項を記載すれば足りる。
(答申書の交付等)
第25条 答申は,諮問庁に対し,様式第21号の書面を添えて,答申書を交付することにより行う。
2 前項の交付は,手交又は郵送により行う。ただし,手交による場合においては,様式第22号の受領書と引き換えに行う。
3 審査会設置法第16条の規定による不服申立人及び参加人への答申書の写しの送付は,様式第23号の書面を添えて,郵送により行う。ただし,様式第22号の受領書と引き換えに答申書の写しを手交することを妨げない。
(答申書の更正)
第26条 総会又は部会は,答申書に誤記その他表現上の明白な誤りがある場合には,総会がした答申にあっては会長,部会がした答申にあっては当該部会の部会長にその職権により当該答申書の更正を行わせる。
2 前項の更正をしたときは,様式第24号の1の書面を添えて,その内容を諮問庁に通知する。
3 前項の通知をしたときは,様式第24号の2の書面を添えて,通知書面の写しを不服申立人及び参加人に送付する。
第3章 補則
編集(開催記録の作成・公表)
第27条 総会又は部会の会議を開催したときは,開催日時及び場所,出席した委員の氏名,議事の項目その他必要な事項を記載した開催記録を作成しなければならない。
2 前項の開催記録は,インターネットを利用して公表する。
(答申の内容の公表)
第28条 総会又は部会が答申をしたときは,速やかに,審査会設置法第16条に規定する公表のための答申の内容を記載した書面を作成し,これを報道機関に配付するとともに,その内容をインターネットを利用して公表する。
(運営会議)
第29条 審査会は,審査会令第6条の規定に基づき調査審議の手続に関し必要な事項を定め,又は審査会の運営に関し必要な事項を協議するため,総会を開催する。
2 前項の総会は,運営会議という。
(ファクシミリによる書面の提出)
第30条 不服申立人等は,意見書又は資料その他の書面を提出する場合には,ファクシミリを利用して提出することができる。
(電子情報処理組織による諮問,提出等及び通知,依頼等)
第31条 この規則において書面により行うこととされている審査会に対する諮問,提出等の手続及び審査会からの通知,依頼等の手続(いずれも関係行政機関が所管する法令に係る行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律施行規則(平成16年内閣府・総務省・法務省・外務省・財務省・文部科学省・農林水産省・厚生労働省・経済産業省・国土交通省・環境省令第1号。次項及び次条において「共管法令手続オンライン化規則」という。)により電子情報処理組織を使用して行うことができるとされている手続を除く。)は,電子情報処理組織を使用して行うことができる。
2 前項の電子情報処理組織を使用して行う手続については,審査会に対する手続にあっては共管法令手続オンライン化規則第4条の規定(第4項から第7項までの規定を除く。)を,審査会からの手続にあっては共管法令手続オンライン化規則第5条の規定を準用する。この場合において,「行政機関等」とあるのは「審査会」又は「内閣府」と,「申請等」とあるのは「諮問,提出等」と,「処分通知等」とあるのは「通知,依頼等」と読み替える。
(意見書等の原本の求め)
第32条 総会又は部会は,不服申立人等から第30条の規定によりファクシミリを利用して意見書又は資料その他の書面が提出された場合において,必要があると認めるときは,当該不服申立人等に対し,提出された書面の原本の提出を求めるものとする。
2 総会又は部会は,不服申立人等から共管法令手続オンライン化規則第4条の規定により電子情報処理組織を使用して意見書又は資料が提出された場合において,必要があると認めるときは,当該不服申立人等に対し,提出された意見書又は資料の原本の提出を求めるものとする。
(雑則)
第33条 この規則に定めるもののほか,審査会の調査審議の手続に関し必要な事項は,会長が定める。
附則
編集(施行期日)
1 この規則は,平成17年4月1日から施行する。
(情報公開審査会運営規則の廃止)
2 情報公開審査会運営規則(平成14年情報公開審査会規則第1号)は,廃止する。
附則
編集この規則は,平成20年10月2日から施行し,同月1日から適用する。