平成25 (あ) 169
事件名 | 強制わいせつ致死,殺人被告事件 |
裁判年月日 | 平成26年7月8日 |
法廷名 | 最高裁判所第一小法廷 |
裁判種別 | 決定 |
結果 | 棄却 |
判例集等巻・号・頁 | |
原審裁判所名 | 大阪高等裁判所 |
原審事件番号 | |
原審裁判年月日 | 平成24年12月12日 |
裁判長裁判官 | 横田尤孝 |
裁判官 | 櫻井龍子 金築誠志 白木勇 山浦善樹 |
参照法条 | 刑法9条,刑法181条1項,刑法176条前段,刑法199条,刑訴法382条,刑訴法397条1項,刑訴法411条3号 |
判示事項
編集女子高校生に強いてわいせつな行為をして殺害したとして起訴された事案につき,目撃証言の信用性を否定するなどして事実誤認を理由に有罪(無期懲役)の第1審判決を破棄し無罪とした原判決が是認された事例(舞鶴女子高校生殺害事件)
裁判要旨
編集全文
編集平成25年(あ)第169号 強制わいせつ致死,殺人被告事件
平成26年7月8日 第一小法廷決定
主文
編集本件上告を棄却する。
理由
編集検察官の上告趣意は,判例違反をいう点を含め,実質は単なる法令違反,事実誤認の主張であって,刑訴法405条の上告理由に当たらない。
なお,所論に鑑み記録を調査しても,以下のとおり,被告人を無罪とした原判決は,第1審判決の事実認定が論理則,経験則等に照らして不合理であることを具体的に示しており,その判断に事実誤認があるとは認められない。
第1 本件公訴事実及び本件の経過
編集1 本件公訴事実の要旨は,「被告人は,当時15歳の女子高校生に強いてわいせつな行為をすることを企て,平成20年5月7日未明,京都府舞鶴市内のB株式会社舞鶴工場2号地から南方約50m先の朝来川岸付近において,同女に対し,その上着,下着等の着衣をはぎ取るなどし,その際,同女から抵抗されたことなどに激高して殺意を抱き,その頭部,顔面等を鈍器で多数回殴打するなどし,もって,強いてわいせつな行為をするとともに,顔面殴打による多数の挫裂創,顔面骨骨折等の傷害を負わせ,よって,そのころ,上記朝来川の左岸雑木林内において,同傷害に起因した出血によるショックにより同女を死亡させて殺害した」というものである。
2 本件について,被告人は,捜査段階の当初から一貫して,自分は犯人ではない旨主張した。
第1審判決は,大要,①被告人が,本件当日午前1時頃(以下,時間のみを記載 しているものは本件当日の時間である。),スナックを出て,自転車を押して被害 者と共に大波街道を北上し,午前2時3分頃,株式会社C前を通過して浜田八田線 を東進したことが認められる,②目撃者Dの第1審証言は信用することができ,こ れによれば,同人において,午前3時15分頃,その付近が犯行現場と認められる 被害者の遺体発見現場から約305mの距離に位置する大波上集会所前交差点付近 で,被告人が被害者と一緒に歩いているのを目撃した事実が認められるから,被告 人が,犯行時刻に近い時刻に,犯行現場にごく近接した場所で被害者と一緒にいた と認められる上,犯行が深夜の人の往来の少ない郊外で行われたことからすると, 被告人が被害者と別れた後に別の人物が犯行現場において被害者を殺害した可能性 は想定し難い,③被告人が,捜査段階で,自発的に被害者の遺留品である化粧ポー チ及びパンティにつき,その色等の特徴と合致する具体的な供述をしているとこ ろ,これらを知っていた理由としては,被告人が犯人であるほかにはほとんど考え られないことからすると,被告人が本件の犯人であると強く推認され,④他方,被 告人は,本件当日に外出したことや被害者と一緒に歩いていたことを否定し,知人 のEが被害者の遺留品を捨てるのを見たなどと明らかな虚偽の供述をしており,上 記推認を覆す事情はないとし,被告人が本件の犯人であるとした。そして,上記公 訴事実とほぼ同旨の犯罪事実を認定し,被告人を無期懲役(求刑は死刑)に処し た。これに対し,検察官は,量刑不当を理由に,被告人は,訴訟手続の法令違反, 事実誤認を理由にそれぞれ控訴した。
原判決は,第1審判決の上記認定のうち,①については,是認できるものの,② については,Dの視認状況が必ずしも良いとはいえず,捜査段階で被告人の写真を 単独で見たことなどにより記憶が変容した可能性も否定できないなどの疑問点が指 摘できることからすると,Dの第1審証言は信用できず,午前3時15分頃,大波 上集会所前交差点付近に被害者と共にいた男性が被告人と同一であったと認める根 拠は十分ではなく合理的な疑いがあり,③についても,被告人の供述状況を子細に 見れば,遺留品である化粧ポーチ及びパンティの特徴に関する被告人の供述は,い ずれも捜査機関により意識的にせよ無意識的にせよ行われた示唆や誘導の影響を受 けた可能性を完全に排斥することはできず,このような供述をもって,被告人が犯 人でなければ知り得ないことを知っていたと評価することはできないし,被告人が 犯人であると強く推認されるとも認め難いなどと説示した上,被告人が本件の犯人 であるとするには合理的な疑いが残るとして,被告人を犯人と断定した第1審判決 は,論理則,経験則等に照らして明らかに不合理であるとした。そして,事実誤認 を理由に第1審判決を破棄し,被告人に対し無罪の言渡しをした。
第2 当裁判所の判断
編集1 所論は,原判決は,株式会社C前から大波上集会所前交差点付近までの間に被害者と同行していた被告人が別の男性と替わった可能性や被害者の遺留品の色等の特徴に関する被告人の供述が捜査機関による示唆や誘導によりされた可能性という抽象的可能性を過大に評価するなどして,第1審判決に事実誤認があるとするが,これは第1審判決の事実認定が論理則,経験則等に照らして不合理であることを具体的に示したものとはいえず,原判決には事実誤認があるという。
編集2 被告人が午前3時15分頃大波上集会所前交差点付近で被害者と一緒にいたと認めるには合理的な疑いがあるとした原判断について
編集- (1)原判決によれば,被告人は,午前1時頃にスナックを出た後,自転車で自宅に向かう途中,自転車を押して被害者と共に大波街道を北上し,午前1時20分頃に海上自衛隊舞鶴教育隊南門から北方約130mを,午前1時32分頃に同舞鶴教育隊格納庫前を,午前1時36分頃に同舞鶴教育隊正門前を通過した後,午前2時3分頃に大波街道を右折して株式会社C前を通過して浜田八田線を東進したことが認められる。
- (2)問題は,その後,午前3時15分頃,大波上集会所前交差点付近においても,被告人が被害者と一緒にいたのかである。
- ア Dは,第1審公判において,要旨「午前3時15分頃,車を運転して出勤する途中,浜田八田線を東進し,大波上集会所前交差点を徐行して通過する際,北側歩道上に,十歳代に見える小柄な若い女性と自転車を押す男性が立っているのを見た。男性は,やや面長の細い輪郭のヤギのような顔立ちで,細くて幅の広い気色悪い感じの目をして,黒っぽい服で,黒っぽい野球帽を被っており,被告人によく似ていた」と証言する。
- イ 原判決は,このDの第1審証言について,その目撃時の視認状況が必ずしも良いとはいえず,しかもその後の取調べの際に被告人の写真を単独で見たことによりDの記憶が変容した可能性も否定できないこと,目撃した男性の特徴についてのDの供述が,後記のとおり,事件直後の初期段階では被告人の特徴と大きく異なっていたのに,その後の時間の経過に伴い,被告人の特徴と一致しないものが順次消失し,最終的には被告人の特徴とほぼ整合する内容にまで変遷しており,その合理的な説明もつかないことなどに照らし,信用性に疑問があるとした上,株式会社C前を被告人と被害者が通過した後に何らかの事情で被害者が被告人と別れて,大波上集会所前交差点付近までの間に出会った別の男性に替わった可能性を排斥することができないから,午前3時15分頃に大波上集会所前交差点付近で被告人が被害者と一緒にいたと認めるには合理的な疑いを差し挟む余地があるなどと判断した。
- ウ Dの第1審証言については,以下のような問題点があり,これと同様の指摘をした上で,上記のとおりその信用性を否定した原判断は,具体的根拠に基づく合理的なものであって,首肯し得る。
- すなわち,①Dが目撃したのは,暗い未明の時間帯に車を運転しながら交差点を通過するほんの数秒間だけであった上,Dは,男性よりもその手前(D側)に立っていた被害者に強い注意を向けて見ていたことが認められるのであって,視認条件に制約があった。②Dは,平成21年2月11日に写真面割りを行い54枚の写真の中から被告人の写真を選び出したとはいえ,その前の同年1月11日の警察官取調べの際に,警察官が所持していたファイルの中に被疑者の顔写真(被告人のもの)があるのを見付け,わざわざ頼んでその写真を1枚だけ見せてもらっており,これによって記憶が具体的に変容した可能性がある。③本件の9日後の平成20年5月16日に自ら駐在所へ出向き最初に説明した際には,要旨「目撃した男性は,年齢19,20歳くらい,細い顔,細身で背は低くない。身長170ないし175㎝くらい,頭髪はロン毛ではなく短かった(特徴のある髪型ではなかった。)。色不明,着衣等不明,気持ち悪い目つきだった。顔まではよく覚えていないが,目つきが特に印象に残っており,横幅が狭く上下に幅がある目だった」などと年齢,目つき等について供述をしていたのに,捜査が進み取調べを重ねるにつれて,その供述から,合理的な理由なく,徐々に被告人の特徴(本件当時59歳,細く横長の目,野球帽を着用等)と矛盾する部分が消失し,最終的に被告人の特徴と一致するように変遷していき,第1審証言に至っている。④平成21年2月15日頃,同じ団地に住む民生委員に対し,「若い男やと言うてしもうた」,「もっと年が上らしい」などと目撃した男性が若かったと供述したことを後悔するような発言をするとともに,被告人の写真を見せてほしいとまで頼んでおり,事後的に警察の得ている情報等に影響され,目撃した男性の特徴を被疑者とされている被告人の特徴と整合させたいとの思惑を有していた可能性がある。⑤他方,以上のようにDの第1審証言の信用性を減殺する方向に働く事情が存するのに,これを考慮してもなお信用性を積極的に肯定し得るほどに同人の認識力や記憶力が高く確実なものであることを示すに足りる具体的事情は見当たらない。
- これらの問題点は,Dの第1審証言の信用性を損なうものといわざるを得ない。
- エ 所論は,株式会社C前から大波上集会所前交差点付近まで移動する間に,人の往来の少ない時間帯であるのに,自転車を押す別の男性が被告人と替わり,かつ,その身長,体格等が被告人と似ているということは通常あり得ず,原判断の指摘する同行者が替わった可能性は,単なる抽象的可能性にすぎないという。
- しかし,被告人の身長,体格,自転車の色,形状等は,容易に他と区別することができるほどに特徴的なものとはいえない。何よりも,Dは,事件直後,「目撃した男性は19,20歳くらいだった」と説明していたところ,この説明は,Dが目撃する約43分前に約500m手前(株式会社C東方約0.8㎞付近)路上で被害者と「18 - 23歳くらいのヒップホップ風の服装の若い男性」が一緒に歩いているのを目撃したとするFの捜査段階での初期供述とも整合しているのであって,接点のないこの二人がそろって目撃直後に,被害者と一緒にいたのは若い男性だったと説明している事実を軽視することはできない。また,株式会社C前からFの目撃地点まで約0.8㎞あり,この距離を被害者は約30分かけて移動しており,距離的,時間的に同行者が替わることが可能な状況にある。したがって,原判断が指摘する同行者が替わった可能性を抽象的なものであるとして排斥することはできない。また,株式会社C前で被告人が被害者と一緒にいたからといって,直ちに被告人が犯人であると推認することも困難である。
- (3)以上によると,被告人が,犯行時刻に近い午前3時15分頃,犯行現場に近接した大波上集会所前交差点付近に被害者と一緒にいたとするには合理的な疑いがあるとした原判断は,第1審判決の事実認定が論理則,経験則等に照らして不合理であることを具体的に示しており,原判断に事実誤認があるとも認められない。
3 被告人が犯人でなければ知り得ない被害者の遺留品の色等の特徴を知っていたとするには合理的な疑いがあるとした原判断について
編集- (1)被害者の遺留品については,朝来川及びその右岸において,平成20年5月7日にパーカー,長袖シャツ,肌着,ブラジャー,サンダル,手提げ鞄,化粧ポーチ,携帯電話,財布及び手鏡が,同月10日にジーパンが,同月15日にパンティがそれぞれ発見された。化粧ポーチは薄いピンク色で,暗所ではベージュ色にも見えるものである。パンティは,発見時には泥等により変色していたが,元々は白地にピンクのハートの模様がジャガード織で多数編み込まれており,全体として薄いピンク色に見えるものである。
- 警察は,同月10日,手提げ鞄と同種品である赤色バッグ及びサンダルが発見された事実を公表し,同月28日,マネキンにパーカー,長袖シャツ及びジーパンの類似品を装着させた状態で公表し,いずれもその日のうちに報道された。同月8日以降の新聞には,被害者の携帯電話,下着,サンダル,ジーパン,赤いバッグ,ベスト(パーカーを指す。),Tシャツ(長袖シャツを指す。),化粧ポーチ,ブラジャー及び財布が発見された旨の記事が掲載されたが,そこにいう下着にパンティが含まれること,パンティ,化粧ポーチ及び財布の色等の特徴,化粧ポーチの在中品については公表されていなかった。
- (2)被告人は,別件の窃盗被告事件で未決勾留中であった平成21年3月2日,「顔見知りのEが,平成20年5月7日午前9時頃,赤色バッグとジーパンを朝来川に捨てるのを見た」旨記載した手紙を捜査機関宛てに送付し,平成21年4月7日,本件殺人等の容疑で逮捕された後,同月28日に同事実で起訴されるまでの間,ほぼ連日にわたって取調べを受け,「Eが朝来川に化粧ポーチ及びパンティを含む被害者の遺留品を捨てているのを目撃した」との虚偽の弁解を続けていた。
- (3)上記のとおり,被害者の遺留品の中に,化粧ポーチや下着が含まれていたことは,既に報道等がされていた。問題は,それらの色等の特徴に関する被告人の供述をもって,犯人でなければ知り得ないことを知っていたと評価することができるかである。
- ア 原判決は,被告人の供述状況を子細に見れば,化粧ポーチ及びパンティのいずれにしても,意識的にせよ無意識的にせよ,捜査機関により示唆ないし誘導が行われ,それが被告人の供述に影響した可能性を完全に排斥することはできないから,被告人が犯人でなければ知り得ないことを知っていたとか,あるいは,それを知り得る者としては犯人のほかにはほとんど考えられないような事柄を知っていたなどとは認め難いなどと判断した。
- イ 捜査経緯,被告人の供述状況等を見ると,第1審判決の判断(要旨は,上記第1,2,③)には以下のような問題点があり,これと同旨の指摘をした上で,被害者の遺留品の色等の特徴に関する被告人の供述が捜査機関による示唆や誘導によりされた可能性があるとした原判断は,具体的根拠に基づく合理的なものであって,首肯し得る。
- すなわち,①捜査機関は,被告人が上記のような供述をした時点で,発見されたパンティや化粧ポーチを既に被害者の遺留品として確保しており,パンティについては泥等で変色していたものの,被害者の母親や製造元に確認するなどして,その色等の特徴を相当程度把握した上で取調べに当たることは容易な状況にあったから,その色等の特徴に関する情報に秘密性があったとはいえない。②被告人が説明した化粧ポーチの色はベージュ,パンティの色はピンクであって,女性用の持ち物や下着としてはごく普通のものといえ,それぞれの形状にも際立った特徴があるともいえない。③警察官作成の取調べメモにも,例えば,化粧ポーチに関する供述状況につき,「無言でうつむいた姿勢になり,カバンのチャックが全開やったと申し立て,うーんと考え込んで目線を下げて,まだ弱いですか?と申し立てた。うーん,ポーチみたいなもんあったかも,と申し立て,両手で『これ位や』と四角形を作った。(中略)何か化粧品か何か知らんけど…と申し立て,うーん,うーん,と言って,何色やったかなー,と申し立てた」などと,また,パンティに関する供述状況につき,「ピンクか白みたいな1枚と申し立て…(中略)…再びピンクか白みたいなもの1枚の特徴について申し向けたところ,無言になった」,「具体的な形状等について取り調べたところ,被疑者は無言でうつむいた状態となり,布製の…何か…うん(無言2分)小さいもんやったかもしれません。(無言7分)うーん,と申し立てた。更に被疑者に対して,ピンク様の色の布の特徴について取り調べたところ,(中略)取調官とは目を合わせない状態で,右手で頭をかき,丸いものかなーと申し立てると無言になり,その後,もうええんちゃいますか,と申し立てた」などと記載されており,これらの記載からは,被告人は,化粧ポーチ及びパンティの色等の特徴を当初から明確に述べていたものではなく,当初は曖昧な供述であったものが,多数回にわたる長時間の取調べの過程で,次第に具体的な供述に変容していったものであることが見て取れる。
- このような問題点に照らすと,被告人は,元々遺留品につき正確に把握しておらず,自分にかけられた嫌疑を他に向けさせようとし,Eが朝来川に被害者の遺留品らしき物を捨てるのを目撃したとの虚偽説明をすることに汲々としながら,何とか遺留品と合致するものを探り当てようとの思惑を持って,取調官の反応を見ながら小刻みに供述していった結果,遺留品の実際の色等の特徴にたどり着いたと見る余地がないではない。
- (4)以上によると,被告人が被害者の遺留品である化粧ポーチ及びパンティの色等の特徴を言い当てたからといって,これをもって犯人性を推認させるような事情と評価することは困難であるとした原判断は,第1審判決の事実認定が論理則,経験則等に照らして不合理であることを具体的に示しており,原判断に事実誤認があるとも認められない。
4 結論
編集そのほかに被告人の犯人性を推認させる事実は見出し難く,被告人が本件の犯人 であるとするには合理的な疑いが残るとした原判決は,第1審判決の事実認定が論 理則,経験則等に照らして不合理であることを具体的に示して事実誤認があると判 断したものといえ,刑訴法382条の解釈適用の誤りはなく,事実誤認もない。
よって,刑訴法414条,386条1項3号により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。
(裁判長裁判官 横田尤孝 裁判官 櫻井龍子 裁判官 金築誠志 裁判官 白木 勇 裁判官 山浦善樹)
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