官民データ活用推進基本法
法律第百三号
官民データ活用推進基本法
目次
第一章 総則(第一条-第七条)
第二章 官民データ活用推進基本計画等(第八条・第九条)
第三章 基本的施策(第十条-第十九条)
第四章 官民データ活用推進戦略会議(第二十条-第二十八条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、インターネットその他の高度情報通信ネットワークを通じて流通する多様かつ大量の情報を適正かつ効果的に活用することにより、急速な少子高齢化の進展への対応等の我が国が直面する課題の解決に資する環境をより一層整備することが重要であることに鑑み、官民データの適正かつ効果的な活用(以下「官民データ活用」という。)の推進に関し、基本理念を定め、国、地方公共団体及び事業者の責務を明らかにし、並びに官民データ活用推進基本計画の策定その他官民データ活用の推進に関する施策の基本となる事項を定めるとともに、官民データ活用推進戦略会議を設置することにより、官民データ活用の推進に関する施策を総合的かつ効果的に推進し、もって国民が安全で安心して暮らせる社会及び快適な生活環境の実現に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「官民データ」とは、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録をいう。第十三条第二項において同じ。)に記録された情報(国の安全を損ない、公の秩序の維持を妨げ、又は公衆の安全の保護に支障を来すことになるおそれがあるものを除く。)であって、国若しくは地方公共団体又は独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。第二十六条第一項において同じ。)若しくはその他の事業者により、その事務又は事業の遂行に当たり、管理され、利用され、又は提供されるものをいう。
2 この法律において「人工知能関連技術」とは、人工的な方法による学習、推論、判断等の知的な機能の実現及び人工的な方法により実現した当該機能の活用に関する技術をいう。
3 この法律において「インターネット・オブ・シングス活用関連技術」とは、インターネットに多様かつ多数の物が接続されて、それらの物から送信され、又はそれらの物に送信される大量の情報の活用に関する技術であって、当該情報の活用による付加価値の創出によって、事業者の経営の能率及び生産性の向上、新たな事業の創出並びに就業の機会の増大をもたらし、もって国民生活の向上及び国民経済の健全な発展に寄与するものをいう。
4 この法律において「クラウド・コンピューティング・サービス関連技術」とは、インターネットその他の高度情報通信ネットワークを通じて電子計算機(入出力装置を含む。以下同じ。)を他人の情報処理の用に供するサービスに関する技術をいう。
(基本理念)
第三条 官民データ活用の推進は、高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(平成十二年法律第百四十四号)及びサイバーセキュリティ基本法(平成二十六年法律第百四号)、個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号)その他の関係法律による施策と相まって、個人及び法人の権利利益を保護しつつ情報の円滑な流通の確保を図ることを旨として、行われなければならない。
2 官民データ活用の推進は、地域経済の活性化及び地域における就業の機会の創出を通じた自立的で個性豊かな地域社会の形成並びに新たな事業の創出並びに産業の健全な発展及び国際競争力の強化を図ることにより、活力ある日本社会の実現に寄与することを旨として、行われなければならない。
3 官民データ活用の推進は、国及び地方公共団体における施策の企画及び立案が官民データ活用により得られた情報を根拠として行われることにより、効果的かつ効率的な行政の推進に資することを旨として、行われなければならない。
4 官民データ活用の推進に当たっては、情報通信の技術の利用における安全性及び信頼性が確保されるとともに、個人及び法人の権利利益、国の安全等が害されることのないようにされなければならない。
5 官民データ活用の推進に当たっては、国民の利便性の向上を図るとともに、行政運営の簡素化及び効率化に資するよう、国民の利便性の向上に資する分野及び当該分野以外の行政分野において、情報通信の技術の更なる活用の促進が図られなければならない。
6 官民データ活用の推進に当たっては、個人及び法人の権利利益を保護しつつ、個人に関する官民データの適正な活用を図るために必要な基盤の整備がなされなければならない。
7 官民データ活用の推進に当たっては、官民データを活用する多様な主体の連携を確保するため、情報システムに係る規格の整備及び互換性の確保その他の官民データの円滑な流通の確保を図るために必要な基盤の整備がなされなければならない。
8 官民データ活用の推進に当たっては、官民データの効果的かつ効率的な活用を図るため、人工知能関連技術、インターネット・オブ・シングス活用関連技術、クラウド・コンピューティング・サービス関連技術その他の先端的な技術の活用が促進されなければならない。
(国の責務)
第四条 国は、前条の基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、官民データ活用の推進に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。
(地方公共団体の責務)
第五条 地方公共団体は、基本理念にのっとり、官民データ活用の推進に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、その地方公共団体の区域の経済的条件等に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。
(事業者の責務)
第六条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動に関し、自ら積極的に官民データ活用の推進に努めるとともに、国又は地方公共団体が実施する官民データ活用の推進に関する施策に協力するよう努めるものとする。
(法制上の措置等)
第七条 政府は、官民データ活用の推進に関する施策を実施するため必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じなければならない。
第二章 官民データ活用推進基本計画等
(官民データ活用推進基本計画)
第八条 政府は、官民データ活用の推進に関する施策の総合的かつ効果的な推進を図るため、官民データ活用の推進に関する基本的な計画(以下「官民データ活用推進基本計画」という。)を定めなければならない。
2 官民データ活用推進基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 官民データ活用の推進に関する施策についての基本的な方針
二 国の行政機関における官民データ活用に関する事項
三 地方公共団体及び事業者における官民データ活用の促進に関する事項
四 官民データ活用に関し政府が重点的に講ずべき施策
五 前各号に掲げるもののほか、官民データ活用の推進に関する施策を総合的かつ効果的に推進するために必要な事項
3 官民データ活用推進基本計画に定める施策については、原則として、当該施策の具体的な目標及びその達成の期間を定めるものとする。
4 第二十三条第三項の規定により同項の重点分野が指定されたときは、当該重点分野において講ずべき施策を、第二項第四号の官民データ活用に関し政府が重点的に講ずべき施策として、第一項の規定により官民データ活用推進基本計画において定めるものとする。
5 内閣総理大臣は、官民データ活用推進基本計画の案につき閣議の決定を求めなければならない。
6 政府は、官民データ活用推進基本計画を策定したときは、遅滞なく、これを国会に報告するとともに、インターネットの利用その他適切な方法により公表しなければならない。
7 政府は、官民データ活用に関する情勢の変化を勘案し、及び官民データ活用の推進に関する施策の効果に関する評価を踏まえ、毎年度、官民データ活用推進基本計画の見直しを行い、必要が生じたときは、変更を加えるものとする。
8 第五項及び第六項の規定は、官民データ活用推進基本計画の変更について準用する。
9 政府は、官民データ活用推進基本計画について、その実施に要する経費に関し必要な資金の確保を図るため、毎年度、国の財政の許す範囲内で、これを予算に計上する等その円滑な実施に必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
(都道府県官民データ活用推進計画等)
第九条 都道府県は、官民データ活用推進基本計画に即して、当該都道府県の区域における官民データ活用の推進に関する施策についての基本的な計画(以下この条において「都道府県官民データ活用推進計画」という。)を定めなければならない。
2 都道府県官民データ活用推進計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 都道府県の区域における官民データ活用の推進に関する施策についての基本的な方針
二 都道府県の区域における官民データ活用の推進に関する事項
三 前二号に掲げるもののほか、都道府県の区域における官民データ活用の推進に関する施策を総合的かつ効果的に推進するために必要な事項
3 市町村(特別区を含む。以下この条において同じ。)は、官民データ活用推進基本計画に即し、かつ、都道府県官民データ活用推進計画を勘案して、当該市町村の区域における官民データ活用の推進に関する施策についての基本的な計画(次項において「市町村官民データ活用推進計画」という。)を定めるよう努めるものとする。
4 都道府県又は市町村は、都道府県官民データ活用推進計画又は市町村官民データ活用推進計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これをインターネットの利用その他適切な方法により公表しなければならない。
第三章 基本的施策
(手続における情報通信の技術の利用等)
第十条 国は、行政機関等(行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)第二条第二号の行政機関等をいう。以下この項において同じ。)に係る申請、届出、処分の通知その他の手続に関し、電子情報処理組織(行政機関等の使用に係る電子計算機と当該行政機関等の手続の相手方の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により行うことを原則とするよう、必要な措置を講ずるものとする。
2 国は、民間事業者等(民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十六年法律第百四十九号)第二条第一号の民間事業者等をいう。以下この項において同じ。)が行う契約の申込みその他の手続に関し、電子情報処理組織(民間事業者等の使用に係る電子計算機と当該民間事業者等の手続の相手方の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により行うことを促進するよう、必要な措置を講ずるものとする。
3 国は、法人の代表者から委任を受けた者が専ら電子情報処理組織(当該委任を受けた者の使用に係る電子計算機とその者の契約の申込みその他の手続の相手方の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)を用いて契約の申込みその他の手続を行うことができるよう、法制上の措置その他の必要な措置を講ずるものとする。
(国及び地方公共団体等が保有する官民データの容易な利用等)
第十一条 国及び地方公共団体は、自らが保有する官民データについて、個人及び法人の権利利益、国の安全等が害されることのないようにしつつ、国民がインターネットその他の高度情報通信ネットワークを通じて容易に利用できるよう、必要な措置を講ずるものとする。
2 事業者は、自らが保有する官民データであって公益の増進に資するものについて、個人及び法人の権利利益、国の安全等が害されることのないようにしつつ、国民がインターネットその他の高度情報通信ネットワークを通じて容易に利用できるよう、必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
3 国は、官民データ活用を推進するため、官民データの円滑な流通に関連する制度(コンテンツ(コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律(平成十六年法律第八十一号)第二条第一項に規定するコンテンツをいう。)の円滑な流通に関連する制度を含む。)の見直しその他の必要な措置を講ずるものとする。
(個人の関与の下での多様な主体による官民データの適正な活用)
第十二条 国は、個人に関する官民データの円滑な流通を促進するため、事業者の競争上の地位その他正当な利益の保護に配慮しつつ、多様な主体が個人に関する官民データを当該個人の関与の下で適正に活用することができるようにするための基盤の整備その他の必要な措置を講ずるものとする。
(個人番号カードの普及及び活用に関する計画の策定等)
第十三条 国は、個人番号カード(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律第二条第七項に規定する個人番号カードをいう。以下この項において同じ。)の普及及び活用を促進するため、個人番号カードの普及及び活用に関する計画の策定その他の必要な措置を講ずるものとする。
2 国は、電子証明書(電子署名(電子署名及び認証業務に関する法律(平成十二年法律第百二号)第二条第一項に規定する電子署名をいう。)を行った者を確認するために用いられる事項が当該者に係るものであることを証明するために作成された電磁的記録(電子計算機による情報処理の用に供されるものに限る。)をいう。)の発行の番号、記号その他の符号に関連付けられた官民データについては、その利用の目的の達成に必要な範囲内で過去又は現在の事実と合致するものとなること及び漏えい、滅失又は毀損の防止その他の安全管理が図られることの促進のために必要な措置を講ずるものとする。
(利用の機会等の格差の是正)
第十四条 国は、地理的な制約、年齢、身体的な条件その他の要因に基づく情報通信技術の利用の機会又は活用のための能力における格差の是正を図るため、官民データ活用を通じたサービスの開発及び提供並びに技術の開発及び普及の促進その他の必要な措置を講ずるものとする。
(情報システムに係る規格の整備及び互換性の確保等)
第十五条 国及び地方公共団体は、官民データ活用に資するため、相互に連携して、自らの情報システムに係る規格の整備及び互換性の確保、業務の見直しその他の必要な措置を講ずるものとする。
2 国は、多様な分野における横断的な官民データ活用による新たなサービスの開発等に資するため、国、地方公共団体及び事業者の情報システムの相互の連携を確保するための基盤の整備その他の必要な措置を講ずるものとする。
(研究開発の推進等)
第十六条 国は、我が国において官民データ活用に関する技術力を自立的に保持することの重要性に鑑み、人工知能関連技術、インターネット・オブ・シングス活用関連技術、クラウド・コンピューティング・サービス関連技術その他の先端的な技術に関する研究開発及び実証の推進並びにその成果の普及を図るために必要な措置を講ずるものとする。
(人材の育成及び確保)
第十七条 国は、官民データ活用に係る専門的な知識又は技術を有する人材を育成し、及び確保するために必要な措置を講ずるものとする。
(教育及び学習の振興、普及啓発等)
第十八条 国は、国民が広く官民データ活用に関する関心と理解を深めるよう、官民データ活用に関する教育及び学習の振興、啓発及び知識の普及その他の必要な措置を講ずるものとする。
(国の施策と地方公共団体の施策との整合性の確保等)
第十九条 国は、官民データを活用する多様な主体の連携を確保するため、官民データ活用の推進に関する施策を講ずるに当たっては、国の施策と地方公共団体の施策との整合性の確保その他の必要な措置を講ずるものとする。
第四章 官民データ活用推進戦略会議
(設置)
第二十条 官民データ活用の推進に関する施策を総合的かつ効果的に推進するため、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部に、官民データ活用推進戦略会議(以下「会議」という。)を置く。
(所掌事務等)
第二十一条 会議は、高度情報通信ネットワーク社会形成基本法第二十六条第一項第二号及び第三号に掲げる事務並びに第二十三条第三項の規定により同条第一項に規定する議長の権限に属する事務をつかさどる。
2 第二十三条第一項に規定する議長は、前項に規定する事務(官民データ活用の推進に関する施策で重要なものの実施の推進に限る。)のうち施策の評価に係るもの及び第二十六条第一項に規定する協力の求めに係る事務を第二十五条第二項第二号に掲げる者をもって充てる同条第一項に規定する議員に行わせることができる。
3 前項に規定する議員は、同項に規定する事務を行う場合において、必要があると認めるときは、第二十三条第一項に規定する議長に対し、当該事務に関し意見を述べることができる。
4 会議は、官民データ活用推進基本計画の案を作成しようとするときは、あらかじめ、サイバーセキュリティ戦略本部及び個人情報保護委員会の意見を聴かなければならない。
5 前項の規定は、官民データ活用推進基本計画の変更の案の作成について準用する。
6 会議は、個人に関する情報をその内容に含む官民データ活用の推進に関する重要事項について、個人情報保護委員会との緊密な連携を図るものとする。
(組織)
第二十二条 会議は、官民データ活用推進戦略会議議長、官民データ活用推進戦略会議副議長及び官民データ活用推進戦略会議議員をもって組織する。
(官民データ活用推進戦略会議議長)
第二十三条 会議の長は、官民データ活用推進戦略会議議長(以下「議長」という。)とし、内閣総理大臣をもって充てる。
2 議長は、会議の事務を総括し、所部の職員を指揮監督する。
3 議長は、重点分野(特に重点的に官民データ活用の推進を図るべき分野をいう。)を指定することができる。
4 議長は、第二十一条第二項に規定する議員が同項に規定する事務を行う場合において、当該事務の適切な実施を図るため必要があると認めるときは、当該議員に対し、当該事務の実施状況その他必要な事項の報告を求めることができる。
5 議長は、第二十一条第三項の意見及び前項の報告に基づき、必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、勧告することができる。
(官民データ活用推進戦略会議副議長)
第二十四条 会議に、官民データ活用推進戦略会議副議長(以下「副議長」という。)を置き、国務大臣をもって充てる。
2 副議長は、議長の職務を助ける。
(官民データ活用推進戦略会議議員)
第二十五条 会議に、官民データ活用推進戦略会議議員(次項において「議員」という。)を置く。
2 議員は、次に掲げる者をもって充てる。
一 議長及び副議長以外の全ての国務大臣
二 内閣情報通信政策監
三 官民データ活用の推進に関し優れた識見を有する者のうちから、内閣総理大臣が任命する者
(資料の提出その他の協力)
第二十六条 会議は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関、地方公共団体及び独立行政法人の長並びに特殊法人(法律により直接に設立された法人又は特別の法律により特別の設立行為をもって設立された法人であって、総務省設置法(平成十一年法律第九十一号)第四条第一項第九号の規定の適用を受けるものをいう。)の代表者に対して、資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求めることができる。
2 会議は、その所掌事務を遂行するため特に必要があると認めるときは、前項に規定する者以外の者に対しても、必要な協力を依頼することができる。
(地方公共団体への協力)
第二十七条 地方公共団体は、第五条に規定する施策の策定又は実施のために必要があると認めるときは、会議に対し、情報の提供その他の協力を求めることができる。
2 会議は、前項の規定による協力を求められたときは、その求めに応じるよう努めるものとする。
(政令への委任)
第二十八条 この法律に定めるもののほか、会議に関し必要な事項は、政令で定める。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から施行する。
(必要な協力)
2 国は、この法律の円滑な施行に資するため、地方公共団体による官民データ活用の推進に関する施策の円滑な実施が確保されるよう、地方公共団体の区域の実情を勘案して必要があると認める場合には、必要な情報の提供その他の協力を行うよう努めるものとする。
(高度情報通信ネットワーク社会形成基本法の一部改正)
3 高度情報通信ネットワーク社会形成基本法の一部を次のように改正する。
第二十六条第一項第二号中「前号」を「前三号」に改め、同号を同項第四号とし、同項第一号の次に次の二号を加える。
二 官民データ活用推進基本法(平成二十八年法律第百三号)第八条第一項に規定する官民データ活用推進基本計画の案の作成及び実施の推進に関すること。
三 前号に掲げるもののほか、官民データ活用推進基本法第二条第一項に規定する官民データ(以下この号において「官民データ」という。)の適正かつ効果的な活用の推進に関する施策で重要なものの企画に関する調査審議、施策の評価その他の官民データの適正かつ効果的な活用の推進に関する施策で重要なものの実施の推進及び総合調整に関すること。
第三十条の次に次の一条を加える。
(官民データ活用推進戦略会議)
第三十条の二 第二十六条第一項第二号及び第三号に掲げる事務を所掌させるため、別に法律で定めるところにより、本部に、官民データ活用推進戦略会議を置く。
【内閣総理大臣署名】
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