『増鏡』(ますかがみ)は、南北朝時代に成立したと推定される歴史物語。作者は未詳だが、二条良基説や洞院公賢説、四条家関係者説などがある。いわゆる「四鏡」の成立順では最後に位置する作品である。内容的には最も新しい時代を扱っている。現在のものは二十巻からなり、『弥世継』(現在亡失)を継承して、寿永3年(1183年)の後鳥羽天皇の即位から元弘3年(1333年)後醍醐天皇が隠岐に流され、その後、京都に戻るまでの、15代150年の事跡を編年体で述べる。嵯峨の清凉寺へ詣でた100歳の老尼が語る昔話を筆記した体裁をとっている。—
ウィキペディア日本語版「
増鏡」より。